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【SIMフリースマホと香港~シンガポール縦断バスの旅4】タイはVIPバスで超快適!

2013年12月07日 13時00分更新

文● 中山智  編集●KONOSU

【11月26日~11月30日:タイ】

 香港からシンガポールまでの陸路をすべてバスで移動するという旅に出た、旅バカライター中山です。さて、カンボジアのシェムリアップから国際バスに乗り、国境を越えを果たした私は、タイに突入しました!

■車内食も出る国際バス

 タイのイミグレーションを通過すると、シェムリアップから乗ってきた同じバスが待機しています。バスの前には売店があり、簡単な飲み物や食料は並んでいますが、SIMは売ってなさそう。近くには市場もあってショップもあるのですが、バスの出発時間がわからないのでフラフラできず、SIMはあきらめてバスに乗り込むことに。

カップラーメンが大人気
SIMフリースマホと香港〜シンガポール縦断バスの旅4
↑早朝出発のバスに乗ったので、国境に到着したのはちょうどお昼ごろ。みなお腹が空いていたのか、カップラーメンを買って食べてました。

 バスは乗客全員が乗り込んだ12時45分ころに出発。国境で1時間半ほど時間を使ったことになります。バスに乗り込んだら、さっそく香港キャリアのSIMをiPhone 5sに挿入してローミングの設定です(参考記事:中国編)。これでバンコクに到着するまでの通信環境は確保できました。

 しばらく走っているとバスは食堂の前に停車し、車内になにやら搬入をはじめました。シェムリアップを出発してすぐにコーヒーとお菓子のサービスがありましたが、実はお昼もついているのです。

チャーハン弁当が出た!
SIMフリースマホと香港〜シンガポール縦断バスの旅4
↑チャーハンに薄切りのソーセージとキュウリだけの簡単な弁当ですが、バス代にお弁当代が入っているのはウレシイ。
ビールは自分で用意
SIMフリースマホと香港〜シンガポール縦断バスの旅4
↑お昼ご飯が出るとは聞いていたので、国境の売店ではビールだけ自分で用意しておきました。25バーツ(約80円)でタイは酒類が安いのが◎。

 おやつとお昼ごはんがついて、肝心の座席も座りやすい。このシェムリアップとバンコクを結ぶ国際バスは待遇がいいです。アンコール遺跡のあるシェムリアップへは日本から直行便のフライトがなく、乗り継ぎでアクセスする必要がありますので、この国際バスはそのルートのひとつとして十分候補にあげられますね。

 バスは田園風景を走り続けていまいたが、バンコクに近づくにつれてビルが増えはじめ、一気に大都会の様相に。一般道ではなく高速道路網も発達しているのでかなり軽快に走れます(市内はちょっとだけ渋滞しました)。

 最終的にバンコクにある北バスターミナルに到着したのは16時50分。タイ国内は約4時間、シェムリアップからは合計約8時間のバス移動でした。

バンコク到着
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↑長距離バスターミナルに到着。3つあるうちのひとつ、北バスターミナル。
SIM屋さんはあったのですが今回はパス
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↑北バスターミナルにSIMを販売する露店を発見。今回は先を急ぐのでここでは買いませんでした。

 北バスターミナルから、最寄りの公共交通機関までは徒歩だと20分ほどあります。タクシーを使うのが順当ですが、私はタイ、特にバンコクのタクシーがあまり好きではありません(理由は後述)。荷物を引きずってBTS(市内の高架鉄道)の駅まで徒歩で移動し、予約していた宿に向かいます。

宿は1泊3900円
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↑建物は古いですが、広めでBTS駅(ナショナルスタジアム)の目の前と好立地。テレビとエアコン、冷蔵庫つきで一泊1230バーツ(約3900円)。

■タイのSIMを入手しにMBKへ

 荷ほどきもほどほどに、デジタルトラベラーにとって最も重要なスポット“MBK(マーブンクロン)”へ向かいます。※山根博士の連載(関連記事)にもたびたび登場する場所です。

なにはともあれMBK
SIMフリースマホと香港〜シンガポール縦断バスの旅4
↑4階に端末やSIMを売るショップが集まっていて、私のようなケータイバカの聖地にもなっています。
SIMが選び放題
SIMフリースマホと香港〜シンガポール縦断バスの旅4
↑MBKのショップでは、国内キャリアのあらゆるSIMを販売。張り出してある表は数字の並びが良い電話番号。アジア圏では良番が人気で割高なんです。

 タイは大手キャリアが数社あり、さらにMVNOも盛んなのでケータイサービスの競争が激しい国です。旅行者が買えるプリペイドSIMも山のようにあり、逆に選ぶのが大変なくらい。ショップの店員さんにお勧めのSIMを聞いてみたところ、出してくれたのがAISの『TRAVELER SIM』。SIMの価格は299バーツ(約960円)で、1GBが7日間使えるというタイプ。さらに開通作業をするとボーナスで100バーツ(約320円)がチャージされるので、通話やSMSも使えるという、名前のとおり旅行者にピッタリのSIMです。

AISのTRAVELER SIM
SIMフリースマホと香港〜シンガポール縦断バスの旅4
↑AISはタイ国内では最大手。1GB使い切っても速度制限されるだけで上限なく使えるのも◎。

 このAISのSIMは、iPhone5sにセットするつもりなので、店員さんに「nanoはある?」と確認すると、「ないけど、切ればいいじゃん」との解答。ですよね、SIMなんて切っちゃえばいいんですよ(笑)! というわけで、店頭でSIMカッターを使ってnanoSIMへと切り抜いてもらいました。

ヤスリで仕上げてくれる
SIMフリースマホと香港〜シンガポール縦断バスの旅4
↑カッターで切り抜くだけでなく、ヤスリを使って縁をキレイに仕上げてくれる。

 TRAVELER SIMはセットアップもカンタンで、SIMを挿入したあと通話アプリから“*120”へとダイヤル。これだけで開通作業はオーケー。しばらくすると開通の確認と100バーツのボーナスチャージがされたというお知らせが、SMSで届きます。
 データ通信はすでに登録されているので、パッケージの登録などは不要。

開通案内のSMS
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↑1GBのデータが利用でき、使い切ると64kbpsまで速度制限がされるという説明も書いてある。

 iPhone5sなら自動でAPNが登録されるので設定は不要ですが、Androidなどは手動で入力する必要があります。入力する項目は下記のとおり。

 APN:internet
 ユーザーID:空白
 パスワード:空白

 さらにこのTRAVELER SIMは1GBを使い切ったあとも、料金をチャージしておけば追加でパッケージが申し込めます。プランは3種類用意されていて、それぞれ通話アプリから指定されたアクティベーションコードで発信すれば申し込みできます。

●Package50Baht:160MB(1日)/50バーツ(約60円)
 アクティベーションコード:*777*701#

●Package270Baht:1GB(10日)/270バーツ(約860円)
 アクティベーションコード:*777*702#

●Package690Baht:3GB(15日)/690バーツ(約2210円)
 アクティベーションコード:*777*703#

 チャージ用のコード番号はキャリアショップのほか、街中のいたるところにあるコンビニで販売しているので、いつでも手軽に購入できます。こういう使いやすいプリペイドSIMが日本にも欲しいですよね。

 せっかく複数台のSIMフリー端末を持ち込んでいるので、もう1枚SIMを買うことにしました。こちらはi-mobileというTOTのMVNOのデータ通信用プリペイドSIMです。500MBが10日間利用でき、価格は199バーツ(約640円)です。

i-mobileのプリペイドSIM
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↑こちらは通常サイズのみだったので、microサイズに切り抜いてもらいました。

 昨年まで、2.1GHzの3Gを提供するのはTOT(タイ電電公社)とMVNOしかなかったので、対応する周波数が少ないAndroidではこの2つがイチオシでした。ところが今年に入ってからは、大手のAISやTrueなどのキャリアも2.1GHzでのサービスをスタートしています。ただ、2.1GHzのエリアはまだまだ狭いため、1年後にでもまたテストしてみたいですね。

 i-mobileのAPNなど設定項目は下記のとおり。こちらは開通作業も不要で、端末に挿せばすぐに使用できます。

 APN:internet
 ユーザーID:空白
 パスワード:空白

■ホテルのネットが遅くテザリング使いまくり

 バンコクでいくつか仕事を終わらせようと思い、滞在は3泊とちょっと長めに設定。しかも動画をダウンロードしたり、その動画から音声を抜き出して転送したりと、ネットをヘビーに使う作業をこなす計画です。バンコクに滞在したことは過去に何度かありますが、ほとんどトラブルはなかったので、ネット環境にあまり心配はしていなかったのですが……今回の宿はかなり遅い。下りは3Mbpsほど出ますが、上りが0.5Mbps以下。しかも夜中になるとモデムが止るのか、インターネットへの接続が切断されてしまいます。

 仕方がないので、スマホのテザリング機能を使ってPCから通信。ホテルのネットよりも、よっぽど快適です。ただそのおかげで、購入した2枚のSIMの通信可能データ量をあっという間に使い切ってしまいした。

 結局AISのTRAVELER SIMに200バーツ(約640円)をチャージしボーナスと合わせて、1GBの追加パッケージを登録。さらに、Android用には別途TruemoveのSIMを購入しました。

さらにSIMを購入
SIMフリースマホと香港〜シンガポール縦断バスの旅4
↑Truemoveが販売している旅行者向けの『3G TOURIST INTER SIM』。こちらも1GBが7日間利用可能。400バーツ(約1280円)。

 このSIMも開通作業などは不要。挿すだけ利用開始となります。APNなどの設定項目は下記のとおり。

 APN:internet
 ユーザーID:空白
 パスワード:空白

 ちなみに海外で複数台持ちをする場合、キャリアを分けてSIMを購入しましょう。日本のように広く細やかなエリア展開というのを海外で期待してはいけません。特に地方に行ってしまうと、特定のキャリアしかつながらないというケースも多いです。
 今回もこのあとの移動でタイ南部まで行きましたが、そこではAISしかつながりませんでした。

■タクシートラブルと、デモで緊迫したバンコク

 通信手段を確保し、仕事の目処も付けたところで、次の移動のためのバスチケットを手配しに行きます。タイ南部へは南バスターミナルからの発着となるのですが、このバスターミナルがバンコク郊外にあり、歩いてはいけない距離。しかも公共交通機関はバスしかありません。

 タイのバスはルートが複雑なので、とりあえず苦手なタクシーで行くことにしましたが……案の定乗り込んだとたんに、メーターを倒す倒さないでもめます。これがキライなんですよねぇ。たいては3回くらい押し問答をすると、渋々とメーターにしてくれるのですが、このときは違いました。
 数100メートルをメーターで走ったところで、運転手は突然クルマを止め、「やはりオレは行かない、ほかのタクシーに乗り換えろ!」と言い出しました。そこから今度は、降りろ降りないの応酬で殺伐とした雰囲気に……。と、そのとき運転手がドア脇のポケットをガサガサとあさりはじめたのです。

 「やばい! 銃かも!?」

 と命の危険を感じた瞬間、運転手が振り上げた手に握りしめられていたのはレンチ。

……助かった……いや助かってないわ!……殴られたら痛い!

 さすがに降参してタクシーを降ります。結局、別のタクシーを拾って、またメーターを倒す倒さないでもめたあと、やっとメーターで乗せてもらえることに。バンコクはこのタクシーのやりとりさえなければ、本当に最高なんですけどね。

やっとついた南バスターミナル
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↑南部へのバス移動の拠点となる南バスターミナル。数年前に移転してきてさらに街中から遠くなった。
バスチケット購入
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↑行き先ごとに窓口があり、目的地を探してバスチケットを購入します。

 さあ、次の目的地はマレーシア。マレーシアの縦断は、ペナン島やクアラルンプールを経由する西海岸のルートがメジャーですが、今回は東海岸に立ち寄りたい場所があるため、マイナーな東海岸ルートを通る予定。そこで、東海岸側の国境の街スンガイコロクまでのチケットを購入しました。

 タイ国内もバス路線が発達しており、しかも2等から1等、VIPとバスの種類も豊富。とうぜんVIPがいちばん高く、そのぶん座席などの設備は良くなっています。バンコクからスンガイコロクまでは約17時間とこの旅最長の乗車時間なので、当然VIPバスをチョイス。1481バーツ(約4740円)でした。

スンガイコロクまでのチケット
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↑カウンターの人がていねいに乗車口や日付に印を付けて説明してくれました。タクシー以外は実に親切。

 チケットを購入したあと、再度街まで戻ります。もうタクシーにはこりごりなので、頑張って路線バスを使うことにしました。とりあえずGoogleマップで現在位置から一番近いBTSの駅までのルートを検索してみると、ちゃんとバス路線と番号を検出!

Googleさまのいうとおりに……
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↑目的地まで542番か164番のバスに乗れば直通で行けるようです。わかりやすい。
ひたすらバスを待つ
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↑乗りたい番号のバスが来たら手を腰の位置に挙げると停車してくれるので、見逃さないようにバスを待ちます。

 しばらく待っていると、載りたい番号のバスがやってきました。バンコクの路線バスは大きく分けて、エアコンバスとエアコンなしのバスに分けられます。エアコンなしのバスの場合、乗車賃は定額なのですが、エアコンバスになると目的地ごとに乗車賃が変わります。

 バンコクの路線バスもベトナムと同じく、車掌が乗車していて運賃を徴収してまわるシステム。乗り込んだのはエアコンバスだったので、Googleマップの検索結果でバス停の位置を見せ、目的地を告げたところ、車掌が料金を教えてくれました。

乗り込んだのはエアコンバス
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↑先ほどの写真がエアコンなしのバスで、窓全開。私が乗り込んだのはエアコンバスで、寒いくらいに空調が効いてます。
切符は極小サイズ
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↑バスの切符は吹けば飛んでしまうような極小サイズ。たまに検札もあるそうなので、なくさないようにしましょう。

 街中のBTS駅までは1時間ほど。タクシーの倍の時間がかかったものの、運賃は16バーツ(約50円)。タクシー料金は200バーツ(約630円)だったので約12倍ですね。断然おトクだし、複雑な路線もGoogleマップを使えば、なんとか乗りこなせそうなので、今後バンコクに来たときは極力バスを使うようにしようと思いました。

 宿まで戻ってくると、前の道路から騒々しい声が聞こえてきます。興味津々で行ってみたところ、反政府デモが行なわれていました。

デモ隊に遭遇
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↑大勢の人が笛や鳴子を持って、いちばんの目抜き通りをデモ行進。不穏な雰囲気です。

 日本でもニュースになったようですが、滞在期間中、ちょうど反政府運動が活発化して、街のあちこちでこういったデモが行なわれていました。私がバンコクを離れたあと、発砲・死傷事件にまで発展したとのこと。日本は非暴力的ですが、海外のデモは決して安全ではないため、旅行者が物見遊山気分で見に行くのは止めたほうがいいですね(うっかり見に行った私が言っても説得力がないですが……)。

■基本的には美味い! 楽しい! のがバンコク

 タクシートラブルや反政府デモなどですっかり危険なイメージがついてしまいそうですが、旅行先としてのタイ・バンコクはやはり素晴らしいところです。物価も安いので買い物もたくさんできるし、食べものも美味しい。私の場合、別の国に行くときでもわざわざバンコク経由にするくらい大好きな街なんです。

マッサージが安い
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↑バンコクの日本人向けマッサージ屋『有馬温泉』。全身マッサージが1時間で280バーツ(約900円)と安い!

 またタイで屋台飯にチャレンジしたいけど、衛生面や言葉が心配という人にオススメなのがフードコード。屋台村のようにいろいろな飲食店が集まっていて、好きなものが選べるようになっています。

 フードコートはバンコクの大きなショッピングビル内にありますが、なかでもBTSアソーク駅のターミナル21にあるフードコートは、オープンしたばかりで店内もキレイなためイチオシ!

ターミナル21のフードコート
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↑料理の種類によってお店が別れています。写真や見本が置いてあるので指さしでオーダーできるのも便利。
フォークやスプーンを熱消毒
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↑フォークやスプーンが置いてある脇には熱湯があり、ここで洗って熱消毒してから使えるので清潔。

 フードコートの支払いはクーポンが一般的です。最近ではチャージ型のカードを採用しているフードコートが多く、飲食店でカードを渡すだけで支払えるのでカンタンなんですね。料理は大体50バーツ(約160円)くらい。カード内にチャージが余っている場合は、カードと引き替えに返金してくれるので安心です。

クーポンカードで支払い
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↑フードコートでの支払いにはカウンターで専用のクーポンカードを購入して使用する。
中華セットが250円
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↑お昼に焼売付き中華セットをオーダー。77バーツ(約250円)と露店の屋台よりも若干高めですが、日本と比べればかなり安いです。

 フードコート以外にぜひ試して欲しいのは、回転鍋。回転寿司と同じシステムですが、寿司ではなく鍋の具材がお皿に載って回ってくるというもの。いくつかチェーン店として展開していますが、なかでも地元の人にも人気なのがOISHIIグループの『Shabushi』です。

しゃぶしゃぶ+すし!?
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↑タイ風鍋のタイスキとお寿司が食べ放題の『Shabushi』。私が今回食べたのはMBK店。
回転寿司ふうに流れてくる具材
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↑鍋の具材が乗ったお皿がベルトコンベアーの上を流れていくので、好きな具材だけを選べます。
お寿司も取り放題
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↑お寿司も回るかと思いきや、お寿司や天ぷらは別のカウンターに用意されていて、これも取り放題。

 Shabushiの値段は90分間食べ放題で339バーツ(約1090円)。自分で好きな具材や料理を取って食べる形式なので、こちらも外国語でのコミュニケーションが苦手な人も問題なし。味に関してもタイスキはもちろん、日本食も海外で提供されるレベルにしてはしっかりしているので、滞在中に日本食が恋しくなったという人にもピッタリです。

 タイでのエンターテイメントといえば、ムエタイ観戦が有名。ムエタイは基本的に市内のスタジアムで開催されていますが、MBKの屋外広場にも毎週水曜日の夕方にリングを設置して公開しています。しかも無料で観戦可能なのでおトクです!

MBKでムエタイ観戦
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↑歩道橋からもしっかりと見える距離で開催。しかもタダ。

 MBKにはフードコートあるしマッサージ屋もあります。スターバックスやマクドナルドもあるので、ノマドの拠点にしてもオーケー。実はバンコクって、デジタルトラベラー的には、MBKだけ抑えておけばオーケーなのかも(笑)。

■この旅最長のバス路線に乗車

 バンコク(というかMBK)をたっぷり堪能したので、次の国へと移動開始。まずはBTSと路線バスを乗り継いで、ふたたび南バスターミナルへ。出発予定時間は16時半ですが、10分前にプラットフォームに到着してもバスはまだ来ていません。バスは16時40分ころ到着して、出発は30分遅れの17時となりました。

2階建ての巨大なVIPバス
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↑バスはこれまでで最大級のバス。2階建てになっています。
広々シート!
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↑ひと昔前の飛行機のビジネスクラスなみのシートです。さすがはVIPクラスのバス。
先頭席を予約
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↑早めの予約だったので、眺めのいいいちばん前の席が予約できました。ただ頭上にテレビとスピーカーがあって落ち着かなかった……。

 そしてこのVIPバス、乗り心地が最高でした……。シートピッチはもちろん椅子の幅もクッションも申し分なし。休憩を含めて17時間半の移動時間でしたが、座っているだけなのに、まったく苦痛ではなかったです。しっかりリクライニングさせることもでき、エアコンは効いてますが毛布のサービスがあったので冷えることもなく、深夜はグッスリと眠れました。

 ただマッサージ機能付きなはずなのに、ボタンを押しても動かなかったのが唯一、残念です。

動かなかったマッサージ
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↑シートの横にボタンがあったので、何度も押してみましたがまったく動きません。

 21時頃、食事休憩でサービスエリア的なショップに停車しました。バスチケットには晩飯代も含まれていて、食堂に用意された食事が食べられます。

食事付きのバス
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↑お粥がメインで、このほかに炒め物などのおかずが2品ほどでました。乗客同士数人が同じテーブルで食べます。
サービスエリアで買い物
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↑サービスエリアではお菓子や飲み物も販売。寝酒にビールを買い込んでバスに戻りました。

 サービスエリアを出発したら、タイ南部へとひた走ります。ちなみに目的地のスンガイコロクがある南部周辺は、現在、外務省から“渡航の延期をおすすめ”が出ている地域なので、ご注意ください。バスで通過したときも2ヵ所ほど武装した警察の検問がありましたし、パスポートチェックもあるくらい厳重な地域でした。

 バスは南部で3ヵ所ほどバスターミナルに立ち寄り、終点のスンガイコロクには翌朝10時半に到着しました。

17時間半かけて到着!
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↑約17時間半の乗車時間のすえタイとマレーシアの国境の街に到着です。

 バスターミナル到着後、Googleマップで国境までの距離を調べてみると、約3キロとのこと。歩くのはちょっとしんどいですが、見渡してもタクシーらしきものはありません。そこでバイタク(バイクタクシー)を使うことに。料金は50バーツ(約160円)とのこと。

バイクで国境まで駆け抜ける
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↑小さなバイクに二人乗りでノーヘル乗車。トランクはドライバーが足下に挟んでくれます。iPhoneで決死の撮影をしてみましたが、危険な行為なのでみなさんは真似をなさらずに……。
タイのイミグレーション到着
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↑バイタクで10分ほど走ると、タイのイミグレーションに到着。クルマで国境を越える人も多く、渋滞していました。

 クルマ利用の出国審査は混んでいたのですが、歩いて通過する出国審査には誰も並んでおらず、待ち時間ゼロですんなり通過。そのまま橋を渡って国境を通過します。これまで乗り換えなしで国境を越える国際バスばかりだったので、落ち着いてのんびり国境を超えるのは初めてのこと。記念に写真撮影などをしていると……雨が降ってきました……。

国境で記念撮影
SIMフリースマホと香港〜シンガポール縦断バスの旅4
↑プレートの表記は逆ですが、スナフキンくんの右側がマレーシアで左側がタイです。
マレー語で出迎え
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↑橋を渡ると6ヵ国目のマレーシア。“ようこそマレーシア(SELAMAT DATANG KE MALAYSIA)”の看板が歓迎してくれます。

 というわけで、タイ編は終了。次回はマレー半島の東海岸を縦断です!

今回のルート
SIMフリースマホと香港〜シンガポール縦断バスの旅4
↑バンコクを経由して一気に縦断。距離はありますが、高速道路網のおかげで移動時間はベトナムよりもかかりませんでした。

Googleのマイマップでのルートも公開しておきます。(関連リンク

旅費メモ(カンボジア滞在5日/累計17日
●交通費
(長距離のみ)
バンコク~スンガイコロク 1481バーツ(約4740円)
合計 約4740円
(累計 3万4920円)

●宿泊代
バンコク3泊 3690バーツ(約1万1700円)
合計 1万1700円
(累計 2万500円)

●通信費
AIS SIM&チャージ 499バーツ(約1600円)
i-mobile SIM 199バーツ(約640円)
Truemove SIM 400バーツ(約1280円)
合計 約3520円
(累計 約1万5000円)

■関連サイト
AIS
Truemove 
外務省 海外安全ホームページ

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