型破りなアナウンサーとして名高い、ニッポン放送の吉田尚記アナが「本当に語りたい相手」と、結論を決めない熱いトークを繰り広げるトークライブ「#jz2 吉田尚記の場外ラジオ」が月イチで開催されています。
vol.8(10月24日開催)は、映像/舞台の脚本家・演出家だけでなく、俳優、アニメ声優としても活躍する浅沼晋太郎さんがゲスト。トーク内容の一部をご紹介します。
吉田尚記(以下吉):今回、すごくでっかい質問を実は考えていまして……。ずばり、面白いって何でしょう? 僕は、お笑い芸人の方の「ここで笑えよ」という強制的なメッセージのある笑いは、面白くないと思うんです。
浅沼晋太郎(以下浅):僕が芝居を演出するときも、それはだいたい言いますね。「いま、面白いことやってます」って演技している人には「あ、やめて」って言います。僕が作ってるのはコメディーなんですけど、本人が真面目であればあるほどおもしろい。でも中には、面白い顔しちゃったりとか、台詞を変な言い方にしちゃったりして「ここが笑いどころですよ」ってわざわざ説明しちゃう役者がいるんですよ。そういう人って、たいがいおもしろくない。まったく意外性がないから。なので、面白いとイコールになるかわかんないんですけど、僕はすべてにおいて、驚きが大切なんだと思ってます。
吉:おお! すごい。実は「舞台を作るときに考えることって、サプライズじゃないですか?」って浅沼さんに聞こうと思って事前にメモってたんです。以前、浅沼さんの舞台で手品をやってたじゃないですか。
浅:そうですね。そういうのを何とか舞台とかに織り込めないかっていうのは、いつも考えています。もともと大学で映像を専攻していたんですが、学校で演劇科の人たちがやる舞台をどっかなめてかかって観ていた部分があったんですよ。そのことを、いざ自分で作るときに思い出したんです。なめてかかっているというのは、例えば刀で斬り合うシーンを観て「どうせ本当に斬っているわけではない」とか。
吉:ああー、それはそうだ。
浅:演劇では殺陣のとき「刀を振って、相手がこうリアクションをとって倒れたら、斬られて死んだ」という、「観る上でのお約束」みたいなものを、お客さん側がある程度頭の中で補完して観なきゃいけない。でも、映画ってそういうわけにはいかない。ズバッてやって血が出てなかったら、出てないじゃんって思うじゃないですか。
吉:映画でやられたらそうですね。演劇は分が悪い?
浅:なので、舞台をなめてかかっていたときの自分を何とか驚かせよう、みたいに考えて作るとこがあるんです。
吉田尚記アナウンサーによるまとめ
浅沼さんは「作ろう」「面白がらせよう」と思ったことはあっても、「メッセージを伝えたい」「演出家になりたい」って思ったことは、ないんでしょう。テーマが先にあって、そこを出発点に舞台や映画や小説を作ると、すべての創作物は何かを「説明」するために作られたものになっちゃいますよね。それってすごくいびつで、名作が生まれない気がしてなりません。「面白い人だと思われたい」って我田引水な動機には興味がなくて「でっかいもの作ったので見て!」、やむにやまれず作ったものだけを味わわせてくれる人たちって、なんて素敵なんでしょうか。
大学の頃からMacユーザーで、最初に買った緑色のiMac G3以来、貝殻形のiBookやPowerBook G3、iMac G4を使ってきたという浅沼さん。このトークの全貌は、MacPeople1月号(11月29日発売)に掲載中です。
|
このイベントではトーク内容をリアルタイムに樹形図状の「アイディアプロセッサー」に記録しているのもポイント。ゲストの背後にある大きなスクリーンにどんどん飛び出すキーワードが記録され、話がどんどん広がっていく様子が視覚化されていく過程が見られます。今回のアイディアプロセッサーです。全体像は公式FacebookからダウンロードできるPDFでチェック!
「#jz2」=ジョーゼツというイベント名の通り、毎回熱いイベント。吉田アナや著名なゲストが超間近で見られます。チケットは2000円。イベントと同時に、Ustreamでのリアルタイム放送も行われているので、遠方の方はそちらをどうぞ! 次回のvol.10(12月26日開催)は、AV監督の二村ヒトシさんがゲスト。チケットは12月5日(木)までプレオーダー受付、12月14日(土)から一般販売スタートです!
■#jz2関連リンク
公式Facebook
Ustream(リアルタイム放送/アーカイブ)
チケット購入
ハッシュタグ「#jz2」でTwitterを見るとイベントの盛り上がりぶりが伝わってきます。
MacPeopleはNewsstandでも配信中
1ヵ月の定期購読なら最新号が600円!
-
890円
-
3,289円
-
3,245円
-
5,181円
-
4,096円
-
11,760円
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります