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Androidの多様性を活かした未来 名誉会長丸山氏が語る:ABC2013秋

2013年10月20日 12時15分更新

 日本Androidの会は、東京電機大学 東京千住キャンパスにおいて、Android開発者の祭典『Android Bazaar and Conference 2013 Autumn(以下、ABC2013 Autumn)』を開催した。

ABC2013秋 基調講演

 開会の挨拶には、ABC2013 Autumn実行委員長の石塚宏紀氏が登場。今回のテーマ“Road to Reborn(多様性のその先に)”に触れ、開発や端末、ビジネスモデルの多様性に関して新しく見えてきた、Androidの多様性を楽しんでいってもらいたい、と語った。

ABC2013秋 基調講演

 つづく基調講演の最初を飾ったのは、日本Androidの会名誉会長の丸山不二夫氏。『Next Billion──Androidへの期待と技術革新の新しい地平』というテーマで、発展途上国を含めた世界のインターネット利用率や携帯電話、スマホ普及率に触れ、そこから見えてくる世界に対してのアプローチへの重要性を説いた。

ABC2013秋 基調講演
ABC2013秋 基調講演

↑現在、世界では96.2%の人が携帯電話を持っている。個人のネット利用率は世界平均38.8%で、これらの数値は年々上昇しており、実は伸び率が発展途上国とパラレルの関係になっている。

 ネット利用率を促そうとする事例として、Facebookのザッカーバーグ氏による“Internet.org”やGoogleの“PROJECT LOON”を挙げ、ネット利用以外にも数々の国際企業がいわゆるBOP(Bottom Of Pyramid)層向けにもビジネスを広げようとしてると説明。テーマでもある“Next Billion”とは“次ネットに接続する10億人”という意味で、この市場は約5兆ドル(約500兆円)規模であるとされ、日本企業も決して見逃すことはできない市場だと語った。

ABC2013秋 基調講演

 なぜ、Androidの祭典の基調講演でこのような話が出るのか。それは、Androidが世界で最も利用されているスマホOSであるからだ。事実、2013年第2四半期の世界のスマホ出荷数の約8割はAndroidを搭載しており、これから携帯電話の普及率がスマホの普及率に置き換わり、さらにAndroidの利用率と考えても差し支えないというわけだ、

ABC2013秋 基調講演

 丸山氏は、「日本のAndroid開発者はゲームの世界では世界1位になれた。その力をほかのジャンルや市場にも展開するべき。大事なことは、日本の市場にある程度限界を感じたならば、視点を変えてグローバル市場や新しい技術とタイアップすることを考えよう」と話し、スライドを締めくくった。

 石塚氏や丸山氏の語るAndroidの多様性を活かした未来がどうなるのか、今回のABCではその鱗片を触れることになるだろう。週アスPLUSでは、ほかの基調講演やセッション、展示ブースについても引き続き取り上げていくので、ぜひチェックして欲しい。

●関連サイト
ABC 2013 Autumn 公式サイト

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