今週のテーマは、NHKの朝の連ドラ「あまちゃん」で脚本を手がけている宮藤官九郎が携わった映画を紹介します。吉田編集長は「福耳」、山口編集者は「少年メリケンサック」を選びました。
福耳 |
今回のテーマは私が決めました。普段は「これいいよ」「これ面白いよ」と言われても、テレビドラマは途中から見ないんだけど、NHKオンデマンド(外部サイト)のおかげで「あまちゃん」は1話から110話までを3日で見て、現在はリアルタイムで朝と昼に見て、夕方にオンデマンドで見てという廃人状態になっています。ちなみに、NHKオンデマンドには、特選見放題パックと見逃し見放題パックという2種類の見放題パックが用意されており、それぞれ月額945円。8月24日現在、あまちゃんの場合は1話〜113話までは特選、以降は見逃しのパックに申し込む必要があります。見逃しパックはだいたい直近の2週間に放映されてものが入ります。とはいえ2000円弱で話題の番組が全部見られるので、これお勧めです。
選んだ映画は「福耳」です。宮藤官九郎さんは脚本ではなくて主演です。iTunes Storeの検索機能はヘボいので「宮藤官九郎」で検索しても4作品しか出てきません。舞妓Haaaan!!!、ゼブラーマン、ゼブラーマン-ゼブラシティの逆襲-、鈍獣、ピンポン、GO——の作品は、一度「宮藤」と検索して右側に出てくるリンクをたどるか、作品名を入れないと出てこないです。もちろん、検索結果にかかわらず、自分がかなりの福耳ということもあり、この映画以外の選択肢はなかったのですが。
ストーリーは、老人の幽霊が憑依された主人公が、フリーターから会社経営者になるという内容です。主人公の宮藤官九郎さんの演技をじっくり見るつもりが、幽霊役の田中邦衛さんの演技に圧倒されました。幽霊なので、最初は鏡の中でしか出てきませんが、そのときのコミカルな演技がとにかくいい。途中からは鏡の中ではなく、二人が同じ服装で隣り合っての掛け合いが始まるのですが、このテンポがまた絶妙です。
田中邦衛さんが青年の服装ではしゃいだり、エプロンしたりととにかく楽しい。私の世代ではやはり「北の国から」の五郎役の印象が強いので、五郎とのギャップも楽しめます。脇を固める役者さんもベテランが多く、この映画の世界にどっぷり集中できました。これは見たほうがいいですよ(吉田)。
少年メリケンサック |
終始騒がしい作品かと思ったんですが、ドタバタしてくっちゃくちゃになりながらもゆっくり話が進行していくのが心地よい作品でした。まぁ想像できる通りで、ひねったところもないんですが、それが一番いいんじゃないのって思えました。宮崎あおい以外のキャストをろくに見ずに見始めたので、佐藤浩市や田口トモロヲにビックリ(笑) 勝地涼は最近わりと注目してるんですが、シリアスな役でよく見ていたので、甘えんぼでちょっとダメなカワイイ年下彼氏の演技に萌えましたね。
宮崎あおいの役はあんまりデキのよくないドタバタした女の子。最近みる宮崎あおいの演じる役とは全然違うんですが、やはり演技力なんですかね、おもしろさとかわいさが両方出ていてよかったです。この手の主人公の女の子って演技がぶりっ子っぽくわざとらしくなりがちで好きじゃないんですけど、宮崎あおいがヒドい姿は思いっきり演じてるからいいのかも。個人的には、最初のほうは独特系ファッションなのに、最後のほうでだんだんきれいめになってくるのが少々気になりました。服装や髪型でキャラを表現してくれないと、宮崎あおいは自動的に「芯の強いナチュラル系」に見えてしまうので……。
宮崎あおいがカメラで写真を撮るシーンがオリンパスのCMみたいな視点だったのでちょっと笑ったのと、「宇多田ヒカルは藤圭子の娘なんだもん、歌うまいわよねー」みたいなセリフが出てきて、タイムリーすぎてびっくりしました(山口)。
少年メリケンサック
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