【前回までのあらすじ】→日本を旅立ったライター中山は、タイ、ラオス、南アフリカ、ジンバブエ、ドイツを経て、クロアチアのドブロブニクへ。ジブリの舞台になりそうなロマンチックな街道を歩きます。
※レポートは9月18日~9月21日時点のものです。
ミュンヘンのオクトーバーフェストを堪能したあとは、クロアチアのドブロブニクへ。ドブロブニクは旧市街全体が世界遺産。『アドリア海の真珠』ともいわれ、最近はテレビなどでも取り上げられることが多い、美しい観光地です。
飛行機を降りて空港を見回してみましたが、SIMを売っているような通信会社のショップや売店は見当たらなかったので、そのままバスに乗り市街地のバスターミナルへ向かいます。
これが“アドリア海の真珠”です |
↑バスから見たドブロブニク旧市街。青い海と白い壁に、鮮やかなオレンジの屋根とジブリ映画の舞台のような美しさ。飛行艇やホウキで飛び回りたい(男だけど)!! |
旧市街を通り抜けて到着したバスターミナルには、JRキオスクのような小ぶりの売店が。通信会社のステッカーが貼ってあったので「インターネットの使えるSIMはあるか?」と聞くと、すぐに『TELE2』のパッケージを出してくれました。
『TELE2』のSIMカード |
↑SIMの価格は50クーナ(約690円)。通話料とは別に100MBのデータ通信が可能。 |
バスターミナルの場所
クロアチアには4日ほど滞在する予定だったので、正直なところ100MBでは足りない気もしますが、とりあえずはスマホにセット。開通作業などは必要なく、すぐに使えました。3Gでの接続でメールの送受信やツイッターのタイムラインなどは問題なくサクサク。インターネットへの接続に必要なAPNなどの項目は下記のとおりです。
APN : internet.tel2.hr
ユーザー名:空白
パスワード:空白
スマホでのネット環境も手に入れたところで、ホテルにチェックイン……と思ったら、まだ時間前でダメとのこと。荷物をホテルに預けて旧市街の観光をすることにしました。
数100メートルおきに売店 |
↑街の売店はあちこちにあるため、気軽にSIMを購入できる。英語も通じやすいです。 |
旧市街地に到着すると、その街並みはRPGゲームの世界に迷い込んだかのような、あるいは映画のセットの中を歩いているかのよう。どこを見てもほれぼれするような景色が広がっています。さすが人気急上昇中の世界遺産。ちなみに、ジブリアニメの『紅の豚』の舞台になった場所です。
厚い城壁 |
↑旧市街は城壁で囲まれており、歴史を感じさせます。とても神秘的。 |
城壁を一周 |
↑ぐるっと一周(約1.9km)を歩いて回ることができます。 |
石畳のプラツァ通り |
↑旧市街にある石畳のメインストリート。何度歩いても飽きない、ほれぼれする街並みでした。 |
プラツァ通りにはレストランやお土産屋さんなども集まっていてるので、滞在中何度も足を運んで路地裏などウロウロしちゃいました。
夜などは非常にロマンチックで……ひとりだとちょっと寂しいです。
味も最高-! |
↑地理的にイタリアい近いため、食文化はイタリアの影響が強い。海産物も豊かなので、日本人の口にあうのか本当にうまい。 |
ロープウェイでスルジ山へ |
↑内戦で閉鎖されていたロープウェイが、1年前から再開。往復73クーナ(約1000円)必要ですが、山頂からの旧市街の眺めは絶景なのでオススメです。 |
ひととおり観光を済ませたのち、ホテルにチェックイン。南アフリカからドイツまでの行程はわりと遊んでばかりだったので、スマホのメールアプリには「そろそろ企画を……」、とか「作業は進んでいます?」といったメールが届くようになっていました。
ホテルには無料の無線LANサービスがあるので、本腰を入れて仕事に取りかかろうかと思いましたが……この無線LANが異様に重い! 速度テストサイトで計測してみると、下りで20Kbpsくらいしか出ていません。実はホテル比較サイトの口コミで「ネットが遅い」って情報はチェック済みだったんですがココまでとは……口コミ情報は重要です。
これでは仕事にならないので、スマホのテザリング機能を使ってアクセス。
テザリングをオン! |
↑Android端末はこういうときに、モバイルルーターとして使用できるので便利。 |
デザリングしながら作業となると、さきほど買っておいた『TELE2』の100MBではとても足りません。調べてみるとクロアチアのT-mobileにおトクなインターネットパッケージがあるようなので、あわてて外の売店に行って購入してきました。
T-mobileのSIMをゲット |
↑価格は100クーナ(約1390円)。20クーナぶんチャージされています。 |
T-mobileの場合、500MBのパッケージが50クーナ(約700円)、1GBが75クーナ(約1000円)で利用可能。
ということは、あらかじめSIMにチャージしてあるぶんの20クーナでは足りないので、追加のチャージも必要になってくるわけですが、クロアチアでは対人間ではなく、ATMで購入できるんですね。
チャージはATMで |
↑ATMで各携帯会社のチャージ用コードが購入可能。会話が必要ないので気ラクです。 |
レシートから入力 |
↑ATMがプリントしたレシートに、入力方法やチャージに必要なコードが記載されているのでなくさないように。(ポケットに入れていたら、しわくちゃになっちゃいました) |
街の売店に行って必要な通信会社のステッカーが貼ってあるかどうか確認したら、クレジットカードを投入。あとは英語の表示にしたがってボタンを押していけばオーケー。
T-mobileのインターネットパッケージは、まずSMSで“3636”あてに“A”と書いて送信。すると、パッケージ一覧が番号付きで記載されたSMSが送信されるので、申し込みたいパッケージの番号を記入して返信。最後に最終確認のSMSが届くので“DA”(クロアチア語のYes)と記入して返信すれば準備完了。
インターネットへの接続に必要なAPNなどの項目は下記のとおりです。
APN : web.htgprs
ユーザー名:空白
パスワード:空白
試しにiPhone 4にこのSIMをセットしたら、APNを入力するための項目が表示されず、ネットにも接続できませんでした。iPhone使う場合は、通信会社のショップで確認してみる必要がありそうです。
というわけで、T-mobileのSIMとAndroidのテザリング機能で仕事をスタート。ウェブサイトでの調べ物や、テキストや画像、PDFを添付したメールの送受信といった作業をこなしていくと、半日で500MBがなくなりました! 海外でテザリングを使う場合は、容量に要注意ですよ。
ホテルでの接続が激重で、テザリングはコストがかかるとなると、もっと快適に仕事ができる場所へ移動しなければ……。
ちなみにミュンヘンへ戻るルートとしてはクロアチアの首都ザグレブまでバスで行き、そこから鉄道でハンガリー→オーストリアというルートか、スロベニア→オーストリアという、どちらかのルートになります。ハンガリーかスロベニアかオーストリア、この3ヵ国のうち、1ヵ所で3泊宿泊して、完全お仕事日をつくることにします。
調べた結果……“ハンガリーは温泉大国”との楽しそうな情報をゲット! 旅も中盤を越え、疲れも出てきているので、温泉目的でハンガリー経由に決定です!
バスでザグレブまで |
↑ザグレブまでは高速バスを利用。シーズンによっても違いますが、1日4本くらいから便があり、価格は131クーナ(約1800円)。 |
丸1日かけて移動 |
↑アドリア海沿岸を北上し、途中でサービスエリアやスプリットなどクロアチアの観光地を経由しながら、約11時間。 |
ボスニア・ヘルツェゴビナを経由 |
↑ドブロブニクは飛び地になっており、陸路の場合はボスニア・ヘルツェゴビナを経由。パスポートチェックはありますが、降りることはできません。 |
ザグレブの青空市 |
↑“ザグレブの胃袋”とも言われている、ドラツ青果市場。カラフルで新鮮そうな野菜や果物がたくさん並んでいて、ここに住んでもいいかなぁと思わせる豊かな雰囲気。 |
早朝7時のバスに乗ってきたのですが、ザグレブに到着したのは18時(予定どおり)。長時間の移動で疲れたので、そのまま予約していたホテルに移動して休憩。翌日はザグレブの市場などを見学してから、早々に列車でハンガリーのブダペストに向かいます。
ザグレブからブダペストへ |
↑ザグレブからブダペストは、列車でおおむねこのルート。全線列車だと思ったら、途中でバスに乗り換え。保線工事でもしていたようです。 |
というわけで、クロアチアをバスと列車で横断してきたわけですが、観光地としては人当たりもいいし、見所も豊富でオススメできる国です。ただ、郊外に出ると車窓からは砲弾や銃弾のあとが生々しく残る家屋もあり、十数年前におこったクロアチア紛争の激しさが今でも垣間見れます。
ノンビリと旅をできる環境を守ることが大切だな……などと柄にもなく考えながら、次回はハンガリーの首都ブダペストに突入です!
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