【前回までのあらすじ】→日本を旅立ったライター中山は、タイ、ラオスを経て、数日バンコクに滞在したのち、インド洋を越え南アフリカ共和国へ。デジタルガジェットをいくつも持ちあるきながら無事に過ごせるものなの……!?
※レポートは9月12日~9月14日時点のものです。
南アフリカというと“強盗遭遇率120パーセント”やら“クルマでも止まると襲われるから全部信号無視”やら“近所に買い物に行ってホテルに着くまでの間に下着以外盗難”などの冗談みたなウワサが飛び交う、かなりバイオレンスな印象のある国です。本当はエジプトなど北アフリカ地域へ行きたかったのですが、そちらはそちらで民主化運動“アラブの春”があり、政情は不安定。ひとり旅ですし、安全性を考えると“南アフリカのほうがまだマシ”という理由で旅のルートに組み込みました。
私自身、アフリカ初上陸ということもあり、かなりビビリながら南アフリカの首都ヨハネスブルグの空の玄関、O・R・タンボ国際空港に到着。しばらく緊張しながら空港内を歩いていると、BGMとして流れていたマイケル・ジャクソンの曲『Black or White』が耳に入ってきました。「……そうだ、国民全員が強盗なわけじゃあるまいし、ウワサだけで偏見もってもしょうがないな……」と少しだけ気がラクに。やはりマイケルは偉大です。
空港到着後、まずすることは、通信会社のショップを探すこと。税関審査を受けて到着ロビーを出ると、右手にすんなりとショップを発見しました。
MTMのショップ |
↑今回SIMを購入したMTNのショップ。黄色がイメージカラー。 |
お隣はボーダフォン |
↑MTNの隣はボーダフォン。ライバル同士が仲良くならんで出店。 |
事前の下調べで、データ定額などのプランが確認できたMTNのショップに入ることに。つたない英語を駆使して「インターネットに定額でつなげられるプランのSIMが欲しい」と伝えると、とても親切にゆっくりと会話してくれました。このショップの店員さんだけかと思ったら、以降もホテルや売店、レストランやガイドさんなど、皆、とても親切。いままで訪れた国の中で、サービス業の店員さんがこれだけフレンドリーな国はなかなかありません。南アフリカの印象が、この時点で大きく変わりました。
無事SIMをゲット |
↑SIMの価格は60ランド(約590円)で、パッケージはサッカーワールドカップのまま。 |
購入時にはパスポートの提示が必要。また、MTNのデータ定額サービスは下記ように通信料によって細かくプランが用意されています。
●10MB/10ランド(約100円)
●75MB/49ランド(約480円)
●100MB/80ランド(約780円)
●300MB/149ランド(約1450円)
●350MB/169ランド(約1650円)
●500MB/189ランド(約1850円)
●1GB/289ランド(約2830円)
●2GB/389ランド(約3810円)
●1日定額/50ランド(約490円)
今回は南アフリカの滞在が約3日間ということで、500MBのプランを選択。プランの申し込みは、ショップの店員さんがしてくれました。自分で申し込む場合は、SIMフリースマホの通話アプリから *141*6# へダイヤルするとメニューが表示されるので、そこから申し込みできます。利用中データの残量が知りたい場合は、同じく *141# へダイヤルすると確認できます。
インターネットへの接続に必要なAPNなどの項目は下記のとおりです。
APN : internet
ユーザー名:空白
パスワード:空白
無事SIMフリースマホでネット接続もできるようになったので、そのまま国内線に乗り換えて、ケープタウンへ。ドバイでCA(キャビンアテンダント)をしている知人に南アフリカへ行くことを相談したら、ケープタウンのほうが見所も多く、治安も良いと教えてくれましたし。
ちなみに、ケープタウンの空港でもMITNのショップはありましたので、乗り継ぎで直接ケープタウンに入ってもSIMは買えます。ただ理由は後述しますが、乗り継ぎでもいったんO・R・タンボ国際空港を出て、再度チェックインしたほうがオススメです。
ホテルにタクシーで向かう途中、目に入ってきたのは大きな山、テーブルマウンテン。
ケープタウンの名所、テーブルマウンテン |
↑名前のとおり、真っ平らな山! |
標高1068メートルの高さで、名前のとおり頂上部分が真っ平ら。ホテルに荷物を置き、さっそく行ってみることにしました。
頂上まではロープウェー |
↑徒歩で登れる山道もあるとのことですが、おとなしくロープウェーで。 |
街を一望できます |
↑ロープウェーの中は床が回転し、ケープタウンの街をぐるりと見下ろせます。 |
さて、ワクワクしながら登ったのですが……霧がかかって何も見えません。ガイドブックによると晴れている日のほうが少ないらしく、晴れたらすぐに登りに行く、というのがベストとのことです。残念。
この先に街があるはずなんだけど…… |
↑頂上からの眺めです。この先にケープタウンの街が広がっているはずなんですが。 |
まるで映画『MYST』みたい |
↑ロープウェーの山頂駅。霧がかかってなんとなくゲーム『MYST』に登場する場所みたい。 |
翌日は現地ツアーを申し込み、喜望峰やペンギンが生息するボルダーズビーチなど丸1日使ってケープタウンをぐるっと観光。ツアー料金は690ランド(約6800円)と1日のツアー料金としては一般的な価格です。
ツイッターで「喜望峰なう!」 |
↑ガイドさんに撮影してもらい「喜望峰なう」とツイート。これがしたかったー(笑)! |
野良ヒヒ |
↑喜望峰周辺には野良ヒヒが生息。英語では“バブーン”。そういえばドラクエの敵にいましたね。 |
野良アシカ |
↑途中立ち寄ったキャンプスベイにいた野良アシカ。おじさんが餌付けをしてました。 |
ダチョウファーム |
↑オーストリッチ製品は南アフリカの名産のひとつ。サイフとか。 |
野良ペンギンもいる! |
↑ボルダーズビーチに生息する野良ペンギン。柵があり触ることはできませんが、眺めてるだけでウットリ。 |
あぁ……ペンギンかわゆす |
↑日本で一緒に暮らしたくなるようなかわいらしさです。 |
というわけで、2泊3日と駆け足でケープタウンを回りましたが、もっと日程とってゆっくり回れば良かった! 街はキレイだし、人はフレンドリーだし、動物や名所がたくさん。天気だけが悪かったので、季候のいいときにもう一度チャレンジしたいです。
南アフリカは思った以上に安全 |
↑ショップの窓に鉄格子などはあるものの、日中は危険を感じず安全に歩けました。 |
後ろ髪をひかれる思いでケープタウンをあとにし、いったんヨハネスブルグのO・R・タンボ国際空港へ。航空会社はKulula AirというLCC(格安航空会社)を利用。マイレージをためるなら全日空と同じグループの南アフリカ航空なのですが、わざわざKulula Airを選びました。理由はKulula Airの機体のペイント!
当たり前でしょ!! なペイント |
↑矢印の方向に上昇しますって、いやいや、そっちに飛んでもらわないと困りますがな。 |
このほかにも、窓やエンジンに矢印付きの注釈をペイントした機体など、世界でいちばんおふざけが好きな航空会社なのです。おふざけが過ぎて、サッカーワールドカップのときに『Unofficial National Carrier of the You-Know-What』(みんなご存じアレの非公式ナショナルキャリア)と広告を出して、FIFAに怒られたりしてます。おふざけが過ぎて怒られるなんて、週アスPLUSのアックン・オッペンハイマーみたいですね。
さて。次なる目的地は南アフリカの右上に隣接する国、ジンバブエ。
荷物のチェックインの前に、機内に預けるトランクをラッピングサービスでグルグル巻きにしてもらいます。
荷物はグルグル巻きに |
↑O・R・タンボ国際空港で、荷物のラッピングサービス(50ランド/約490円)を利用。 |
実はO・R・タンボ国際空港は盗難など機内預け荷物のトラブルが多いことで有名。特に乗り継ぎで荷物をスルーさせたときの発生率が高いらしく、その予防のために、“貴重品はトランクに入れない”、”乗り継ぎでも荷物はスルーさせないで、めんどうでも再チェックイン”、“ラッピングサービスでくるむ”という手段をとります。こういったところも安全になってくれると、南アフリカも旅行しやすいのですが……。
というわけで、次回はジンバブエです!
●関連サイト
MTM
Vodafone
Kulula Air
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります