サイトのPV数は言ったもの勝ち! という業界の不思議な風潮(非常識?)については今まで説明してきたとおり。今日もどこかでむなしくインフレが進んでいます。そんな風潮に一石を投じられればと考え出したのが“53億”という数字。ヒントは週アス本誌連載ページのタイトル横画像に……。
さて、大人の事情でドット絵ふうにしていますが、これなんだかわかりますか?
“かつて週刊少年ジャンプに連載されていた国民的某マンガで、少し前にハリウッドが明後日のベクトルに進化させてしまったアレ”の有名ボスキャラクターをインスパイア(死語)しています。なぜこのキャラ? というのも実は理由があってのこと。
今年のはじめころから春頃にかけてでしょうか。とあるウェブサービスの公表しているPV数が「なんだかインフレぎみなんじゃないの……」というネタでWeb業界が盛り上がりました。
誰でも使えるサービスですので、実際にユーザー登録して検証する人々も登場。「アクセス解析の結果を見ると、そこにはめくるめくファンタジーワールドがっ!」という話題がそこかしこで見受けられる中、とある方がブログで国民的某マンガの主人公が使う“自分の戦闘力を倍々に増やすチート並のパワーアップ技(界○拳)”に例えてそのインフレぶりを紹介!
この○王拳というツボを得たレトリックはPVインフレの実態をよく表現しており、語呂の良さもあいまってまたたくまにWeb業界の一部で大ブレイク!
うっひゃー、オメエすっげえPVだなあ! オラ、なんだかワクワクしてきたぞ!
……という話がありました。
そっちが界王○なら、週アスPLUSも戦闘力をインフレできるボスキャラをもってきて対抗するしかない! と考えるのは自然ななりゆきです。
そんなわけであと3回変身を残しているフリー○さんの第1形態戦闘力53万を目標にすれば……って、戦闘力53万? それっぽっちのPVじゃ、ぜんぜんっダメ! ちっとも対抗できないよ! もっともっと熱くインフレさせないと! あっちは何億? 80億(※当時)? じゃあ万を億に変えてみろよ!? はい、それっぽい数字になった! 今、それっぽい数字になったよ! よーし、これで連載タイトル決定だっ!
三宅「……。いや、そんな決め方は無理があるっしょ。さすがにそれはどうかと」
サカモト「心配のしすぎではないか? 上司の息づかいを感じることができれば、問題ないのではないか?」
こうして、ひと悶着! ふた悶着! 喧々! 諤々! のやりとりを経た結果、週アスPLUSの本誌連載ページには“53億ページビューへの道”というサブタイトルが輝くことになったのでした。週アスPLUSの連載タイトルには、「PV偏重の世の中に警鐘を鳴らすべし!」という深い意味がこめられているとかいないとか、読者のみなさんにはそんなウワサを流していただければ幸いです。とりあえずツイッターで流せばいいかしらん?
それにしても、フ○ーザさんはいい味のボスキャラですね。表情の豊かさや最後まで卑劣で腹黒いところが大変ソソられます。みなさんのなかにも思わず“さん”づけて読んでしまう方もいるのではないでしょうか?
年末も近づいたところで、ちょうど今年を振り返るようなコラムとなり、おあとがよろしいようですね。来年もゆかいな話題に満ち満ちた業界になりますように。
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