週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

Amebaなうとは何だったのか? Amebaの情報漏えいをめぐる残念な年明け

2010年01月04日 22時40分更新

 コンニチハ。難解な専門用語ばかりのウェブ業界について、なるべくわかりやすく解説するべく連載中のこのコラム。今回はいつもと趣向を変えてみます。最近の業界動向について、前田太尊を倒した男、東京四天王のひとり池袋の葛西ばりにバックブリーカーで軽くひとひねり!
週アスウェブ戦線まだ異常アリ!

 昨年末、ツイッターによく似たサービス『Amebaなう』がリリースされました。ブームに便乗したミニブログ(?)サービスですが、なかなかどうして! 個人的にはかなり気になっています。注目のポイントは……ああ、書きたいことが多すぎて、行数が足りません! 続きは“週アスPLUS”→“ブログ”→“たのしいネット”で!

 

 ……と、本日発売となった新年最初の週刊アスキー(25ページ)には書いたものの、年が明けたところで意気消沈。きっかけは、読者のみなさんもご存じのとおり、『Amebaなう』の提供元サイバーエージェント社によるユーザー情報漏えい事件です。芸能人ユーザーのブログIDとパスワードが流出したというセンセーショナルなトピックと、単純ミスとは思わせない何やら意図的な流出手口から、大手ニュースサイトはもちろんテレビのニュース番組でも大きく報じられました。

 本コラムで採りあげる予定だった『Amebaなう』も、システムの脆弱性が早々に発見されCSRF(クロスサイトリクエストフォージェリ:Cross site request forgeries)で多種多様なイタズラを受けてしまうなど、セキュリティー面での不備が話題になっていました。

 一方で、『Amebaなう』そのものは、コメントと一緒に画像サムネイルを表示することができたり、顔文字や絵文字をカンタンに入力できる機能を最初から提供するなど、Twitterにはない新しい工夫が用意された注目すべきサービスでした。
 Twitterユーザーには不評なフォロー数“最大501人”という制約も、“自分好みのフォローをいかにつくるか”という視点でみれば、ユーザーの工夫を促す“適度な制約”として働くかもしれません。

 そんな、日本向けミニブログの新しい可能性が見えそうな矢先で、同社が起こしてしまった今回の事件。Amebaブランドのサービスを利用するユーザーに大きな不安感を与えてしまったのではないでしょうか。

 同社リリースによれば不正アクセスについては警察に通報済みとのこと。漏えいした情報を利用して、他人のアカウントにログインする“不正アクセス”は許されてはなりません。しかしそれ以上に、ウェブ業界でも最大手ともいうべきサイバーエージェント社がこのような情報漏えい事件を起こしてしまったことは、同じ業界に属する身としてただただ残念でなりません。

 同社には一刻も早く情報漏えいの過程を明らかにし、ユーザーが安心して利用できるようセキュリティー強化を期待します。

 そして、ウェブサービスに関わるみなさん、これを教訓に我々も一層努力しようではありませんか! ……と、同業各位に向けたメッセージで今回のコラムは締めさせていただきます。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります