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マウスコンピューターがPC開発にかけた細かすぎるコダワリとは?

2018年12月18日 11時00分更新

――さきほどのRTX以外にも、実験したら結果が芳しくなかったケースはありますか?

白井 想定していたパーツだと熱が下がらないという結果が出ることはあります。去年出たSkylake-XのCPUからの発熱が非常に高くて、10コア以上のものは空冷では安定したパフォーマンスが出ないという結論になり、水冷のみになりました。

 あのCPUは苦戦しましたね。もちろん、通常使用程度なら空冷でも大丈夫だと思いますが、あのモデルを購入するお客様は、それなりなパフォーマンスをを求められているはずなので、どんな状況下でもよいパフォーマンスを出すにはどうすれば良いのか試行錯誤しました。

 先月発売された新世代のCore Xシリーズ(Basinfall Refresh)は、その点を改善したと聞いているので、期待しています。ここ2年はコアが増えてきたこともあり、CPUの冷却に関しては苦戦した面もありました。

――熱以外は試験をしていないんですか?

白井 熱と関係しますが、従来なら熱が高い場合は、ファンの回転数を上げて冷やすという手段を取って来ました。しかし、最近はお客様から音に関する問い合わせが多くなってきましたので、音に関する基準を社内で設け、音も静かになるよう調整しています。ケースファン1つとっても、回転数の幅は把握しており冷却性能は読めますが、音に関しては実際につけて聞いてみないとわからないため、組み込んだ状態で測定しています。

ケースファンの最大数も従来のケースよりも多くなっている

――やはりチェックに引っかかったらパーツを見直したりすると。

横関 ケースファンの位置を変えたり、BIOS上でファンの回転数を温度が低いときは抑えておいて、肝心なところだけ上げるといったチューニングもしています。

ファンの音に関しても細かくチェックし、うるさく感じないように調整

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