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マウスコンピューターがPC開発にかけた細かすぎるコダワリとは?

2018年12月18日 11時00分更新

――とてもキレイにワイヤリングされていますが、作業する人は大変じゃないですか?

白井 ハイエンドモデルはそれなりの熟練者が対応するようにしています。配線はパーツ構成によってだいぶ変わってきてしまうため、作業者のセンスに委ねている部分はあります。正直私たちもワイヤリングに関しては工場の生産現場の作業者には敵いませんね(笑)。作業者は大変ですが、配線にはこだわってつくっているので、お客様にはご満足頂ける製品をお届けできていると思っています。

――今回のユーザーにアンケートをとってPCケースづくりをしたのは初めてだったとか。

横関 いままでは現場の声を聞いて開発していましたが、ユーザーにアンケートを取ってコンセプトを決めたのは初めてですね。ゲームのパソコンをつくるなら、ゲーマーに訊くのが一番だと思うので、マーケティング部門がアンケート結果から新しいケースのコンセプトを決めました。

軣秀樹さん(以下軣) おそらく、開発がユーザーの声を聞いてというのはできないんですよ。すべて取り入れようとしてしまうので(笑)。そうなるとケースの設計ができなくなるので、あまりそこへは入り込めません。

 開発はどちらかというと金型をつくる上でこのデザインではできるか否かを判断しています。マーケティング部門が示した新ケースのコンセプトやデザインのリクエストをもとに、具体的に実現できる設計・デザインを開発部門で検討しています。そうしないと、スゴイものができてしまうので(笑)。

横関 開発の目線だと、最初から「できる」「できない」を判断してしまう。現実を見てしまうため、なかなか踏み出せなかったりリクエストを完璧にクリアするために凝ったものになり、デザイン性を度外視したスゴイものになってしまいがちなんです。

 さらにコストも上がると、いろんな部門に怒られてしまうので(笑)。おそらくユーザビリティーを無視して熱設計だけを真剣に考えてやると、いまのサイズより一回り大きくなったりしてしまうでしょう。

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