第234回
レイトレーシングなしでも圧倒的3D描画性能!
Turing無双!TITAN Vをも超える「GeForce RTX 2080 Ti/2080 Founders Edition」速攻レビュー
2018年09月19日 22時00分更新
DLSSはテクスチャーに効く!
DLSSはレイトレーシングよりも対応が容易であり、すでにPUBGを含め様々なゲームが対応に名乗りをあげている。今回はDLSS対応を表明している「FINAL FANTASY XV」を特別にDLSS対応に仕立てたベンチマークソフトをNVIDIAから提供されたので走らせてみた。
内容的には通常版「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」(以下、FF15ベンチマーク)と同じだが、DLSSを効かせたモードと、DLSSの仮想敵であるTAAを効かせたモードの2つで動作する。DLSSモードはTensorコアを使うのでTuring以外のGPUでは動作しない。なお、(TITAN VにもTensorコアはあるがDLSSでの起動はしなかった。
実際にDLSSとTAAを比較すると、エッジ部分がキレイになるというよりは、遠景の木の葉や岩肌のディテールが格段にアップする、という印象。DLSSは単純なアンチエイリアスではなく、テクスチャーのフィルタリングも行ない、解像感を上げる効果もあるのだ。
実際にFF15ベンチマーク特別ビルド版を回してみたが、解像度は4K固定、具体的な画質設定は不明。OCATの平均fpsで41fps→57fps(RTX 2080 Ti FE)、33fps→42fps(RTX 2080 FE)としっかり効果は出ているようだ。しかしながら、詳しい画質設定がわからない以上、レビュワーから見て信頼できるベンチマークとは言い難い。あくまでこんな感じのパフォーマンスアップが期待できそうな機能だよ、程度の評価にとどめておきたい。
また、すでに解説している通り、DLSSの動作にはTensorコアが必要だが、TITAN Vでは動作しなかった。
TITAN Vはコンピュートタスクで輝く
ここまでずっとゲームで検証してきたが、コンピュートタスク主体のベンチマークも試してみよう。今回はCUDAでCGレンダリングを行なう「V-Ray Benchmark」を検証する。CG制作ソフトもRTコアに対応すれば絶大な恩恵が得られることは確かだが、まだV-Rayは取り入れられていない。純粋にコンピュートタスクでのみ実行するテストだ。
結果は処理時間で比較するため、グラフのバーが短いほど処理性能が高い、ということになる。RTX 1080 TiとRTX 2080がほぼ同等、というのはCUDAコア数の少なさを計算効率やメモリー帯域でカバーしたと言える。
だが、RTX 2080 Tiはここではトップに立てなかった。5120基ものCUDAコアを備え、HBM2の太い帯域が使えるTITAN Vが圧倒的勝利。Quadro RTXベースのTITANが出るまでは、コンピュート分野ではまだTITAN Vは輝けるのだ。
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