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レイトレーシングなしでも圧倒的3D描画性能!

Turing無双!TITAN Vをも超える「GeForce RTX 2080 Ti/2080 Founders Edition」速攻レビュー

2018年09月19日 22時00分更新

まずはDirectX11ベースのゲームでテスト

 では、実ゲーム中心のベンチマーク検証に入ろう。NVIDIAはRTX 20シリーズをレイトレーシング対応ゲームならフルHDで60fps、従来型のゲームであれば4K/60fps以上で楽しむためのGPUであると発表し、レビュー時にも4Kで検証せよというリクエストが来ていた。しかし、本稿ではいつもどおりフルHD/WQHD/4K解像度それぞれでじっくり比較するとしよう。

 まずはPUBGこと「PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS」からテスト。画質は1番重い“ウルトラ”に設定。マップ“Erangel”におけるリプレイデータを再生させ、その際のフレームレートを「OCAT」で計測する。グラフ中の「Min(1%)」とは、最低fpsではなく、最低より1%上の値である。つまり、Min1%が60fpsなら、60fps未満になるのは全フレームの1%未満であることを意味する。

「PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS」フルHD時のフレームレート。

「PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS」WQHD時のフレームレート。

「PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS」4K時のフレームレート。

 以前のPUBGは144fpsでキャップがかかっていたため、高性能すぎるGPUは無駄になる気配があったが、現在のビルドでは設定によっては200fps以上出せるようになり、高リフレッシュレート液晶や高性能GPUがより活かしやすくなっている。今回のRTX 2080 Ti FEや2080 FEであれば、DLSSを利用した高クオリティーなアンチエイリアスが利用できるので、4K環境でのプレイもぐっと楽になるだろう。

 NVIDIAはRTX 2080ならPUBGの4K設定でも60fps以上出るとレビュアーズガイドにも記載していたが、今回の検証では4K環境で平均60fps以上を出せたのはRTX 2080 Ti FEのみで、RTX 2080 FEは48fpsとやや振るわない結果となった。NVIDIAの数値の根拠はCore i9-7900Xをベースにしたシステムであるため、メインメモリーの帯域が足を引っ張っている可能性も十分考えられる。

 とはいえ、4K未満の解像度でもRTX 20シリーズは非常に良好な結果を出している。RTX 2080 FEならほぼGTX 1080 Tiより上のフレームレートが得られる。RTX 2080のオリファンモデルは秋葉原で税込み12万円~というのは一見すると高い印象だが、GTX 1080 Tiのオリファンモデルは安いもので8万円台。ボリュームゾーンが10万円弱ということを考えると、初物かつRTX(DLSS)対応でさらにパフォーマンス向上のあるGPUとしては、妥当な値段設定ではなかろうか。

 そして、RTX 2080 Ti FEはフルHDで平均165fpsと高く、144~165Hzのゲーミング液晶ディスプレーでも最高画質設定で楽しめる、という点も見逃せない。3DMarkのFire Strikeでは旧世代に対し、決定的なアドバンテージは見いだせなかったが、PUBGではフルHD環境であってもTITAN VやGTX 1080 Tiよりぐっと良好なパフォーマンスを出せている。

 では、もっと負荷の重いゲームではどうだろうか、ということで重量級ゲームの代表格「Assassin's Creed: Origins」で試してみた。画質は“最高”とし、ゲーム内のベンチマーク機能を用いて平均fpsのみを比較する。

「Assassin's Creed: Origins」の平均フレームレート。

 フルHDのバーが103~104fpsあたりで頭打ちになるが、WQHDや4Kではそれなりに差がついている。特にGTX 1080とRTX 2080 FEの差が大きい。最も軽いフルHDで最高fpsは148fpsあたりがキャップになるため、CPUかメインメモリーかがボトルネックになってしまっている印象だ。

 最近の重量級ゲームの中から「Far Cry 5」も試してみた。画質は“最高”とし、ゲーム内のベンチマーク機能を利用して計測した。

「Far Cry 5」フルHD時のフレームレート。

「Far Cry 5」WQHD時のフレームレート。

「Far Cry 5」4K時のフレームレート。

 Assassin's Creed: Originsよりは低負荷時でもRTX 20シリーズが優位に立てているようだが、PUBGほど明確な差は出せていない。とはいえ、GTX 1080 Tiが4Kで60fpsキープができない反面、RTX 2080 Ti FEならそれが可能である、という点は評価すべきだろう。

 さらにFar Cry 5が対応するHDRを有効にすれば、さらに差が明確になりそうな気がするが、残念ながらまだ筆者がHDR液晶ディスプレーを導入できていないため、SDRでの比較しかできない。後日また機材を準備できる機会があれば、RTX 20シリーズのHDR時のパフォーマンス比較もやってみたいところだ。

 直近の人気タイトル「モンスターハンター:ワールド」でも試してみよう。画質は“最高”とし、自分で集会エリアを作成、村の中の一定のコースを手動で歩いた時のフレームレートを計測した。ただし、ゲーム内時刻の統一ができなかったため、あまり厳密な検証でないことはお断りしておきたい。

「モンスターハンター:ワールド」フルHD時のフレームレート。

「モンスターハンター:ワールド」WQHD時のフレームレート。

「モンスターハンター:ワールド」4K時のフレームレート。

 フルHD時ではRTX 2080 FEがTITAN Vよりも良いフレームレートを出すなど大金星をあげたものの、WQHD時になるとRTX 2080 FE≒GTX 1080 Tiという関係に落ち着いた。RTX 2080 Ti FEも確かに速いが、CUDAコアが多くメモリーバス幅も広いTITAN Vに迫られている。ただし、フレームレートが頭打ちになっているような感じなので、エンジン側の制約であることも考えられる。

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