完全ワイヤレスのイヤフォンというと高価なイメージがあり、実際に結構なお値段の製品が多いですが、ティ・アール・エイの「cheero Wireless Earphones」は税込6980円と、とてもリーズナブルなヘッドフォンです。
cheero Wireless Earphonesは、左右が分離した完全ワイヤレスタイプのBluetoothイヤフォンで、防水(IPX4)機能と、通話時にはノイズキャンセリングも備えるという多機能モデルです。
本体サイズは約20×24×26mm、重量は片側で約4gとコンパクト。公称値では約3時間の連続再生が楽しめます。さすがに3時間だと心もとないところですが、充電機能をもつケースが付属し、ケースに収めることで3回ぶんフル充電できます。
ケースのサイズは約70×31×33mmで重量約32gと、こちらもとてもコンパクト。イヤフォンを持ち運ぶケースとして持ち出してもジャマにならないサイズ感です。ここまでは良いのですが、ケースでのフル充電には約2時間かかるため、連続して使いたい場合は若干の不便さを感じます。
装着する際に重要なイヤーピースは、全部で6種類。平べったい形状のものがS/M/Lの大きさで3種類、山なりの形状のものがS/M/Lの大きさで3種類付属します。
cheero Wireless Earphonesは耳にひっかける部分はなく、耳の穴に入るイヤーピースのみで支える構造のため、イヤーピースのチョイスがとても重要になります。実際に最適解を見つけるのには苦労し、しっかり装着しようと思うと大きめサイズを選びたいところですが、そうすると耳への負荷が大きくなったり、逆に緩めにすると耳からポロっと落ちてしまったり、音漏れが気になったりします。
スマホとはBluetoothで接続します。左耳用が親機でスマホと接続、そして、右耳用と自動的に接続される仕組みのようです。Bluetooth 4.2対応で、A2DP、AVRCP、HFP、HSPをサポート。再生コーデックはSBC、AACとなります。再生周波数は20Hz~20kHzです。
接続するとイヤフォンから「Connected」とアナウンスが流れます。電源オン/オフ時にも「Power On」や「Power Off」、バッテリーが少なくなったら「Low Battery, Please Charge」などと教えてくれるあたりはよくできています。
イヤフォンの左右それぞれには、クリック感のあるボタン(電源ボタン)が備わっています。スマホへの着信時にボタンを押すと通話、もう一度押すと終話、左耳のボタンを2秒押しすると着信拒否、通話中に左耳のボタンを2回押すとミュートされます。音楽再生中にボタンを押すと再生/一時停止、右耳のボタン2回押しして曲送り、左耳のボタン2回押しして曲戻しといった操作が可能です。
通話時にはノイズキャンセリング機能が利用でき、まわりに騒音があってもしっかりと会話できます。そしてもうひとつ、おもしろい機能が「環境音集音」機能です。これは、通話用のマイクから周囲の音を取り込むことで、電車のアナウンスなどを聞き逃さないようにするもの。
この価格でここまで多機能なのはすばらしい! 早速試そうと思ったのですが、この操作がなかなかに難しいのです。
左のイヤフォンのボタンを3回素早く(約0.5秒間に3回の早さ)押す動作が、耳に装着したままだとミスしてしまい、2回押しの曲戻しになってしまったりすることもしばしば。機能としては備わっていますが、実用的かどうかという点に関しては少々疑問を感じるところもあります。
音質についてですが、、しっかり耳に装着できてさえいればそれなりですが、イヤーピースがしっかりと耳に装着できていないと音が抜けてしまい、なんとも微妙な感じになります。この製品は耳にしっかりフィッティングできているかどうかが非常に重要で、かっちりとしたリスニング用というよりも、聞き流し目的で使うほうが無難かもしれません。
Bluetooth接続については、完全ワイヤレス方式ならではの悩みともいうべき音途切れも発生します。周囲に電波が少ない状況であればまずまず安定していますが、場所や状況によっては音途切れが発生する可能性があるのが悩みどころ。
ちなみに、片耳にだけイヤフォンを装着してもスマホと接続して使うこともできます。通話メインで使う時には、片耳だけといった使い方も便利です。機能てんこ盛りなところに期待を高めすぎるのは禁物ですが、コストをかけずに左右にケーブルのないイヤフォンをまずは試してみたい、といった際にオススメのガジェットです。
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