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この浮遊感クセになる!天空の謎に迫る鳥人アドベンチャー「AER Memories of Old」:Steam

2017年12月15日 18時00分更新

 世界はもうすぐ年末に差し掛かる中、まだ仕事の人もいらっしゃるかもしれない。仕事がひと段落して既に一息ついている人もいるだろう。第65回は大空を駆け巡り、巡礼の旅と世界の謎に迫り、今年の疲れた心を癒せるかもしれない「AER Memories of Old」を紹介しよう。

 

本作品は標準で日本語に対応しており、オプション内で設定可能だ。詳しい操作は後述するが、アクション部分を操作しやすいゲームコントローラーを強く推奨する。

遙かな大空の旅へ

 主人公“アクウ”は空の上の大地に住む天空の民だ。天空の住人達はかつて地上で一つとなって暮らしていたが、“大いなる分裂”と言われる何らかのキッカケで大地は崩壊し浮島として分割され、空に居を構えることになった。天空には古代人が建立した三つの大きな神殿が存在している。その神殿を巡礼することが、数少なくなった天空の民の慣習であり、プレイヤーの目的の一つだ。

 その巡礼先の最初のスタート地点である“カラの神殿”を訪れたアクウは、過去に世界を襲った“大いなる分裂”を再び思わせる天啓と人々をその明かりで導いたといわれるカラのランタンを授かり、神殿の崩壊と共に脱出する羽目になる。

 遙か過去の他者の巡礼の際にそのような出来事は起きておらず、なぜ主人公がそのような天啓を授かったのかも謎であり、その謎を追う目的も含めて残りの神殿の巡礼を目指すことになる。

 また与えられたランタンは明かりの役割だけでなく、ギミックの解除やヒントといった世界の謎に迫る重要なキーアイテムとなっており、巡礼の旅において欠かせないものとなっている。

特定の箇所でランタンを照らす事で過去の記憶を照らしだせる。場所によっては言葉も残っており、ヒントとなる場合もある。

 

アクウはコントローラーの左スティックで移動、Aボタンでジャンプ、オブジェクトの近くならAボタンで使用したり調べたりできる。ランタンはXボタンで点灯が可能だ。

 そして、天空の民であるアクウには“バードシフター”という人類が憧れてやまない能力を持っており、ジャンプ中にAボタンを押すことで鳥に変化して自由にマップを飛び回ることができる。残念ながら屋内では変化できないがマップは障害物はほぼないため文字通り自由に飛行できる。

 飛行中の操作は左スティックの上下で高度の調整、左右で向きを変更。RTとLTトリガーを押すことで左右に回転(ヨー)をかけられる。この時、標準の設定では上下が反転しているため、反転操作に慣れていない方はオプションで“バードモードY”のチェックを外すといい。

 巡礼を進める場合は、最初の洞窟を抜けた先に居留しているダイナを訪ねよう。巡礼先の目的地を案内してくれる。ダイナの周りにいる娘やダイナの旦那はちょっとした観光案内もしてくれる。

壁や行き止まりというものがないため目標を無視して自由に探索するのもプレイヤー次第だ。

大いなる分裂の謎に迫る

 巡礼の地は人々の先導者であったカラの手で遥か昔に封印されており、中に入るためにまずは神殿の鍵を開ける必要があり、内部もパズルやギミックを解くことで道を作り出し進む必要がある。

画像のギミックは装置を動かすことで明かりを指定の形で当て道を切り開く。細かい違いはあれど各地のギミックは大体同じだ。

 そして、神殿の奥で神と邂逅をはたすことになる。”大いなる分裂”や遙か昔に地上で何が起きたのか・・・・・・それを全て語るわけにはいかない。この先は自分の目で確かめて欲しい。

幻想的なアートワーク、独特な浮遊感

 本作品におけるアートワークはマインクラフトに代表されるボクセルCGでありながら柔らかさと幻想的な世界観を実現するに至っている。鳥になって雲を突き抜けたときや、上昇気流に乗った際の加速は本作品の強みで、過去にプレイしてきたタイトルでもここまでの浮遊感を感じられる作品はそう多くはない。また、ダメージや戦闘といった要素をできる限りオミットしており、高度から落下してもゲームオーバーになることもない。

 アドベンチャー作品に特化したことでゲームの難易度を幅広いプレイヤーに対応することにも成功しており、「アクションが苦手で・・・」といったプレイヤーでもお勧めできる。

 パブリッシャーでもある“Daedalic Entertainment”は本作品以外でもSteam初期から「DEPONIAシリーズ」「Edna & Harveyシリーズ」等の良質なポイントアンドクリックのアドベンチャーゲームを数多くパブリッシングしており、そういった意味でも本作品をプレイする前から私の期待はかなり大きかった作品でもあった。はたして、その結果は当たりといえるだろう。

 年の瀬に今年を振り返りながら空を飛んでみるのはどうだろうか?果てしない大空には何か見える物があるかもしれない。

空を楽しむ間、“大いなる分裂”の謎には少し待ってもらおう。

「AER Memories of Old」の推奨動作環境は?

 最低環境でもグラフィックの要件がGeForce GTX 560相当、推奨ではGTX 660TiとCPU内蔵GPUではやや厳しい所だ。グラフィックボードの性能には余裕があるといいだろう。

『AER Memories of Old』
●Forgotten Key
●1880円(2017年10月25日リリース) ※価格は記事掲載時点のものです
対応OS Windows MAC SteamOS
ジャンル アドベンチャー、独立系開発会社、探索、雰囲気、良BGM
© 2017 Daedalic Entertainment GmbH and Forgotten Key AB. Daedalic-logo is a trademark of Daedalic Entertainment GmbH, Germany. AER Memories of Old is a trademark of Forgotten Key AB, Sweden. Developed by Forgotten Key. All rights reserved.

■著者:rate-dat
・Steamのプロフィールページ:Steam コミュニティ :: ratedat
・Twitter:@rate_dat

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