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100Mショック再び? 進化版フライングパワーディスク「Disc Jam」:Steam

2017年07月07日 18時00分更新

 1994年、まだまだゲームセンターが元気だった頃のお話。「100Mショック」のキャッチコピーでお馴染みだったNEOGEOがメインで稼働していた時代。データイーストことデコから発売された「フライングパワーディスク」という作品があった。フライングディスク(いわゆるフリスビー)をテーマに、テニスに近い競技性と対戦相手との心理の読みあい、ハイスピードな対戦で好評を博した。現在日本UBIの取締役・スティーブミラー氏が実名で音声も本人が参加していると言うマニアックな話もあるが、今回のゲームの紹介に移ろう。

 第54回は「Disc Jam」、前述のフライングパワーディスクの進化版と言って良いほどのオマージュゲームである。

 

跳ねる!駆ける!滑る!ディスクを追いかけろ。

操作はキーボードとコントローラーどちらも対応しているが、コントローラーのほうが直感的に操作しやすい。

 本作品は斜め上から見下ろした視点で戦い、50点先取した方が1セット取得と言うシンプルなルールだ。プレイヤーはディスクを落とすか後方のアウトフィールドに抜かれるかで点数が取られる。最初に3セット先取した方の勝ちだ。

逆にサイドは壁になっておりエアホッケーのように跳ね返る(当たった場所は火花が散る)。

 フィールドは広く、かなりのスペースを動き回ることになる。コントローラーのスティックで走り回ることができるが走るだけではカバーできないことも多い。

Xキーを押すことでスライディングができる。かなりの可動域を誇り、画面緑円からまで白の円奥位まで一気にカバー可能だ。

 そして、ディスクは基本は落下しない。プレイヤーの手から放たれればブロックするかキャッチしない限りは常に投げられた速度で飛行する。

キャッチとリリースがジャストのタイミングであれば高速で相手に投げかえせる。ピンク色の光線が出れば成功だ。三回連続で決めればJUICE状態になり次にジャストショットを決めれば更に早くなる。

 そして前述で50点先取で勝ちと書いたが、点数は可変する。テニスに近いポイント方式であるが、ラリーが継続すればするほど取得点数が上がっていくため、短いラリーで点数を取ってもあまり得点にはならないのだ。そのため、できるだけラリーを繋げながら一定のポイントで仕掛けるのが戦略のひとつだ。

 ネットの真ん中の数字が現在の取得可能ポイント。平均で15点から20点くらいで仕掛け合う感じになる。最初の一投目だけ10点だが、二投目からは5点スタートになるためエースを逃した場合は素直にラリーを続けたほうがポイントになる。

投げる際は角度を付けて投げることができるが、角度をつけて上に放り投げることも可能だ(ロブ)。とっさにやられると反応しづらいのでラリーの途中に効果的に挟んで行こう。

 そして本作品は自機キャラクターが選択でき、それぞれに特徴がある。移動速度が一番早いハルカ、筋肉バカのスタントン、投げる技術に特化したマケンナ、オールマイティーでクセがないゲーターの四人だ。(それぞれ元ネタのオマージュだったりする。)

自身のプレイスタイルに合わせてキャラクターは選ぶといいだろう。キャラクターは試合中以外ならカスタマイズの項目でいつでも変更可能だ。

 キャラクター共通ではあるが本作品には必殺技がある。3種類の内ひとつから選択可能で、それぞれ特徴が違う。だが、ジャストリリース以上の速さでトリッキーな動きをするためまさに必殺技と言っても過言ではない。

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 単調なロブが返ってきたときがチャンス。着地点でボタンを押して待機することで自動でチャージが始まりチャージが終われば任意のタイミングで必殺技を発動できる。

 ただし必殺技も返される危険性をはらんでいる。本作品は真正面から受け止めた場合はどのようなショットも100%キャッチできる。必殺技の場合はジャストリリースに成功した場合は必殺技でリターンを打ててしまうのだ(画面写真ではやや伝わりにくいのが残念)。

 Aボタンを押しっぱなしすることでシールドを張れる。真正面から受け止めると自分の真上に打ち上げることが可能だ。ただし張りが弱かったり真正面から受け止められなかった場合は左右に落ちてしまう。

オンラインマッチング世界一を目指せ

 テクニックは上記以外にもあるのだが、本作品のポイントに移ろう。新世代のeスポーツを目指して開発された本作は一定の水準に達していると言っていいだろう。派手な演出、プレイヤー同士の深い読み合いを生み出しているラリー得点の方式などに加えキャラクターのカスタマイズによるプレイヤーごとの差別化などがそれに当たる。

対戦後に手に入るJポイントでガチャを回すことでキャラクターの見た目や通り名をカスタマイズできるがプレイヤーの性能に変化は無い。見た目でもライバルに差をつけろ。

 対戦はプレイヤー同士のマッチングのみである。CPU戦がないため、プレイヤー自身の練習モードは壁打ちでしかできない。コントローラーをふたつ以上所有しているならば1台のPCでも画面分割によるローカル対戦が可能だが、基本はオンラインでの対戦のみとなる。

対戦は2v2のタッグマッチもサポートしている。

 マッチングはプレイヤーのレートを参照しており、レーティングによってマッチングされる。対戦相手が見つからなければ延々とマッチングのレート差が開いていき、最終的には無制限マッチになる。無事マッチングされれば自動的に試合は始まる。

レーティングはSTATSの項目で確認可能だ。トップを目指そう。

ハイスピードなゲーム展開に何度もプレイできる

 本作品はeスポーツタイトルとしてはかなりお勧めではある。プレイヤー同士の駆け引き、緩急によるディスクのラリーの応酬といった対戦におけるノウハウが存分にいかされており、仕事を忘れ、画面写真も撮ることを忘れて私も対戦に夢中になっていた。

 ただし、現時点ではプレイヤーの絶対数が非常に少ないのである。執筆期間中のマッチングは60%が無制限マッチで、朝方の海外のコアタイムで同じ相手が続くというのもザラであった。この記事を読んで興味をもった方はぜひともPS4とクロスプラットフォ-ムで対戦可能になることも告知された本作品を盛り上げてほしい。

 画面を撮るのも忘れてディスクを投げまわった私が言うのだから、面白さは間違いないだろう。

Disc Jamの推奨動作環境は?

 最低動作環境のグラフィックの要件がIntel HD Graphics 4000以上となっている。Ivy Brigde以降のCPUが搭載しているCPU内蔵GPUであれば動作するが、スペックに自信がなければ起動時に低スペック環境でのオプションがあるのでそちらを選択しよう。Unreal Engine 4を使用しているため、ある程度低い環境下でも最適化されているが、ローエンドGPU以上を搭載したPCのほうが良いだろう。

『Disc Jam』
●High Horse Entertainment
●1480円(2017年3月8日リリース) ※価格は記事掲載時点のものです
対応OS Windows 7以上
ジャンル スポーツ アクション 独立系開発会社 マルチプレイヤー
© 2015 HIGH HORSE ENTERTAINMENT, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

■著者:rate-dat
・Steamのプロフィールページ:Steam コミュニティ :: ratedat
・Twitter:@rate_dat

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