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GeForce TITANXとGTX980Ti、GTX980を圧倒する驚異のワットパフォーマンス

Pascalスゴすぎ!VRゲーミング世代の“新たな王”「GeForce GTX 1080」をベンチマーク

2016年05月17日 22時00分更新

【特徴5】DisplayPort1.4&HDMI2.0bに更新され、HDR出力もサポート

 GTX1080のもうひとつのテーマは新ディスプレー技術への対応だ。HTC『Vive』を筆頭とするVRHMDへの技術的適応もさることながら、HDR出力対応も盛り込まれた。HDRっぽいレンダリングを行なうゲームはこれまでにもいくつかあったが、GTX1080はDisplayPort 1.4およびHDMI2.0bを採用することで、HDR対応液晶にHDR映像を直で出せるようになった。明るいところはより明るく、暗いところはより深い暗さを表現できる高クオリティーな映像が堪能できるようになる。

 HDMIは2.0aでHDR転送に対応しているが、HDMI2.0bとの具体的な違いは不明だ。どの規格を使うにせよ、受け側の液晶もこれに対応している必要があるため、将来に向けた投資というべき機能だ。

 GTX1080ではゲームプレイだけでなく、動画に関してもHDR対応が始まった。4Kでリフレッシュレート60Hz、10bit階調のH.265/HEVCのエンコード・デコード機能を搭載。また、デコードのみ12bit階調にも対応している。さらに面白いのは、同社製Androidデバイス『SHIELDコンソール』にも10bitのH.265/HEVCのデコードとHDRへの出力が搭載されているため、GTX1080を搭載したゲーミングPCの画面をSHIELDデバイスを経由させ、HDR対応TV上でストリーミングプレイすることも可能になる。

GTX1080では10bitのH.265/HEVCのエンコード・デコードに対応することでゲームも動画鑑賞もHDR対応となった。

GTX1080上で動いているHDR対応ゲームの画像をSHIELDコンソールにストリーミングし、そこからHDR対応TVに出力できる。HDMI2.0対応が必須なので、対応デバイスは現状のところTegra X1を搭載したSHIELDコンソールのみと考えられる。(あるいはX1を搭載した次世代SHIELDタブレットも?)

HDR対応ゲームはまだこれから、といった状況。HDR対応液晶もまだ一般的でないため、まだまだ焦る状況ではない。

【特徴6】プリエンプション対応でAsync Shaderに対抗

 GeForceもRadeonも現行主力モデルはDirectX12対応済みだが、共通しているのはDirectX12のコア部分のみ。両者の差異の中でAMDがRadeonの強みとしてずっと言い続けているのが、Radeonには「Async Shader」と呼ばれる機能があるためDirectX12環境では圧倒的に優位である、ということ。

 このAsync Shaderとは、GPUの描画処理とコンピュートタスク(演算処理)という性格の違う処理を並列に実行する機能だ(これが“Async”、つまり非同期処理)。一方で、これまでのGeForceでは描画処理とコンピュートタスクはGPUリソースを奪い合う極めて相性の悪い存在だった。コンピュートタスクはゲーム画面のポストプロセス処理はもちろん、VR処理においての要となるため、GeForceは不利だとされていた経緯がある。例えば、ViveやRiftの動作環境にもそれが現われている。

 しかしGTX1080では、描画処理やコンピュートタスクの処理中に優先度の高い処理を割り込ませて、終了後に元の作業に戻るという「プリエンプション」に対応した。RadeonのAsync Shaderよりも効率は劣るものの、GeForceの大きな欠点がこれで解消されたことになる。特にVR環境では対象物とのインタラクトに物理演算をしっかり使わないと、快適に遊べる“リアルな仮想空間”を演出できないが、それを具現化するのはGTX1080(もしくは後発のPascal世代)ということになる。

図中上、従来のGeForceはコンピュートタスク(暗い緑)と描画処理(明るい緑)はGPUリソースを奪い合い、一度奪ったリソースは処理が終わるまで開放されない(グレー部分)というやっかいな設計だった。しかし図中下で示している通り、Pascalでは空いたリソースは動的に必要とされる処理で利用できる。

Pascalのプリエンプションは、描画処理ならポリゴンを描画する途中で、コンピュートタスクは命令レベルで中断し、別の処理を割りこませることができますよ、という図。

プリエンプションがあるおかげで、VRで視野を動かしても、素早く必要な処理を実行できるようになる。

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