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ヨーロッパの小国ルクセンブルクはスマホ大国だった

2014年05月14日 12時00分更新

 ヨーロッパには人口100万人以下の小さな国家がいくつかあります。その中の1つ、ルクセンブルクは人口50万ながらも経済大国としても知られています。

ルクセンブルグのモバイルショップ

↑パリからルクセンブルクはわずか2時間。

 ルクセンブルクへはパリからTGVに乗って入るのが一番簡単です。今やヨーロッパの鉄道もネットでチケットを購入して、そのままPDFファイルを印刷すれば切符になるので、日本からの予約も簡単。切符も早めに買えば35ユーロ、5000円程度。その気になればパリから日帰りで往復することも十分可能です。

ルクセンブルグのモバイルショップ

↑プリペイドSIMは売店でも買える。

 ルクセンブルク駅についたら早速プリペイドSIMを入手したいところ。ルクセンブルクは身分証明書の提示不要で誰でも自由にSIMが購入できます。駅横の小さい売店などでも売っているので入手は簡単。ただし売店ではキャリアの種類が少ないケースもあります。今回、駅横のキオスクで買ったのはTangoというキャリアのSIM。値段は10ユーロでした。スマートフォンにSIMを入れて電波を拾ったら、まずはSMSで電話番号62000に本文“Pass Internet 2”と書いて送信。すぐに返信SMSが届き、5ユーロ/300MB/2日プランに加入できます。300MBで足りない人は売店であと5ユーロ足して、SMSで同様に“Pass Internet 10”と送ると15ユーロ/1.5GB/10日間プランを購入できます。なおAPNは“Internet”と単純明快。

ルクセンブルグのモバイルショップ

↑駅のそばにサターンを発見。

 さてSIMも買ったらさっそく市内を回ってみましょう。といってもルクセンブルクの繁華街と呼べるのは駅周辺と市中心部などわずかなエリア。駅から右手方向へお店の並ぶ通りを歩いていくと、ドイツのIT系家電量販店にSaturn/サターンがさっそく見えてきます。

ルクセンブルグのモバイルショップ

↑スマホはSIMフリー、各メーカー揃ってます。

 ルクセンブルクは小国であり他国から多数の渡航者が来訪するということもあって、サターンやキャリアで売っているスマートフォンはSIMフリー。価格は定価相当になりますが自由にSIMを入れ替えて使えるので便利です。メジャーメーカー品のエントリーモデルだと1万円台半ばくらいですが、海外に行く人は1台ここで買っておくのもいいかもしれません。またルクセンブルクではノキア人気がまだ強く品ぞろえも充実。Lumiaシリーズは現行モデルがすべて売られています。

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↑ワゴンセールも見逃せない。

 サターンと言えば型落ち品やプリペイド品をワゴンに乗せて安売りすることでも有名。このサムスン電子の携帯電話は通話専用となりますが19ユーロ、約2700円で地元キャリアLux GSMの10ユーロのSIMカード付き。しかもこれもSIMフリーなんですよ。海外での現地SIMを入れて通話用端末として買っちゃうのもありかも。

ルクセンブルグのモバイルショップ

↑見慣れないタブレットも売っている。

 またタブレットコーナーには日本ではあまり見かけないArchosなどヨーロッパブランドの製品も売っています。エントリー製品なら1万円程度の格安品もありますから、お土産代わりに買うのもいいですね。なおルクセンブルクの通貨はもちろんユーロ。サターンでは支払いにはクレジットカードが利用できますから、手持ちにユーロが少なくてもどーんとiPhoneやらGALAXYやらXperiaのハイエンド品を買うこともできちゃいます。

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↑中心部まではのんびり歩いてみよう。

 サターンを出てしばらく歩いていくと、だんだんとお店が無くなってきます。駅前の繁華街は徒歩5分圏くらいの広さなんですね。ここから市の中心部まではバスでも数駅ですが、歩いても15分程度。歴史ある古い建物を眺めながら、Googleマップ片手に歩いて行きましょう。

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↑ルクセンブルクとい言えばスカイプ!

 やがて高いビルが並ぶオフィス街のような場所に到着しますが、ここがルクセンブルクの中心部。表通りは近代的ですが、通りを中に入ると古い建物と細い道路がそのまま残っているヨーロッパらしい雰囲気となります。さてルクセンブルクといえばIT企業の誘致にも力を入れており、最近では世界中のスタートアップがここに事務所を構えています。あのスカイプも買収されるまではここルクセンブルクを本拠にしていました。

ルクセンブルグのモバイルショップ

↑街に溶け込むキャリアのお店。

 てなことで市の中心部を歩き回ってみると、キャリアのお店を所々に発見することができます。古い建物をそのまま利用しているお店が多いのもヨーロッパならでは。レストランも多いのでここで腹ごなしをしておくのもいいでしょう。ルクセンブルクの人には英語が問題なく通じますし、外国人慣れしているので対応も悪くありません。

ルクセンブルグのモバイルショップ

↑スマホの品ぞろえは店によってまちまち。

 中心部の広さは300x300メートルくらい、道を10本も歩けばほぼ回り切れます。この中にキャリアのお店は3社合わせて4-5店舗ありますが、スマートフォンの品ぞろえはまちまち。Orangeはあまり多くなく、一方でTangoは種類が豊富。もう1社のLuxembourg Onlineは端末の展示はほとんど無し。キャリアでスマートフォンを買ってもSIMフリーなので、何か買いたいならTangoのお店に行くのがいいかも。

ルクセンブルグのモバイルショップ

↑モバイルのお買いものは2時間もあれば終了。

 でも品ぞろえはやはり量販店のサターンにはかないません。キャリアではプリペイドSIMを買ったり料金のチャージをし、スマートフォンはサターンで買うのがよいでしょうね。てなことで中心部を回り、駅を出てから2時間もあればモバイル関係のお店はほぼすべて巡回終了。え、これだけ?はい、それくらいルクセンブルクは小さい国なのです。

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↑あとの時間はお城めぐりなど観光しましょう。

 「だけど帰りの電車までまだ4時間5時間もあるよ」なんて時はルクセンブルク名所ともいえる、お城をいくつか回ってみてはいかがでしょうか?一般的なガイドブックを見れば見るべきお勧めの観光地が出ているはずです。それは疲れちゃうなー、って人はどこかのカフェでのんびり時間を過ごすのもいいですね。

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↑モデルコースはサターンに2回立ち寄り。

 ということでルクセンブルクのモバイルお買いものモデルコースは、“駅”→“キオスクでSIM”→“サターンでスマホを見る”→“中心部まで歩く”→“キャリア3店舗めぐり”→“お茶かお城”→“駅方面に戻ってサターンでスマートフォン購入”→“駅”、なんて感じでしょうかね。なお筆者は1泊しましたが、2日間でサターンに4回も行ってしまいました(笑)。でも2日目の土曜日にはGALAXY Tab3が限定セール販売されるなど、週末などはお買い得品が出てくるのかもしれません。なお日曜日は他のヨーロッパ同様お休みなのでご注意を。

ルクセンブルグのモバイルショップ

↑モバイラーに優しいルクセンブルク。

 SIMフリースマートフォンの値段はそれなりなものの、プリペイドSIMが簡単に購入できすぐにデータ利用分も追加できるなど、ルクセンブルクの通信環境は海外からの渡航者にとって非常にありがたいものになっています。ヨーロッパ滞在中にちょっと足を延ばして立ち寄ってみてはいかがでしょうか?

山根康宏さんのオフィシャルサイト
香港携帯情報局

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