2012年03月06日17時00分

“あいつ”の迎撃準備は整った!? ASUSTeKがインテル新チップセットZ77マザーを紹介

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 先日都内にて、ASUSTeKがインテルの新チップセット『Intel Z77』搭載マザーボードの記者説明会を開催し、近日登場予定の製品について説明した。

 Z77搭載マザーのCPUソケットはSocket 1155。現行のSandy Bridgeシリーズに対応するが、近々登場すると見られる22nmプロセスで製造されるインテル製次世代CPUも見据えた製品と思われる。

 チップセットの進化点としてはUSB 3.0に標準対応した点が挙げられるが、マザーボードとして見ると、自作派に人気の高いASUSTeK製、さまざまな面で見応えがあるラインアップとなっている。

 現状では気になる発売時期や価格は不明だが、まずは速報として、説明会で判明した製品の仕様や特徴、そして隠れた主役である付属ユーティリティーの数々を紹介しよう。

『P8Z77-V DELUXE』
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↑型番末尾にDELUXEが付くASUSTeKの上位モデルらしく、豊富な拡張性と機能、そしてしっかりした足回りが魅力のモデル。
背面インターフェース
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 ASUSTeKのZ77搭載機の主力となる高機能モデルだ。ASUSTeKが新機能の中心に据えている電源(VRM)部がさらに進化し、『Dual Intelligent Processors 3 with Smart DIGI+ Power Control』に。インテルの新電源規格『VRD 12.5』に対応し、CPUやCPU内蔵GPU、メモリーの電源などをさらに高精度にデジタル制御できるようになった。オーバークロックで必要な大電流状態から省電力CPUで必要な少電流状態まで、柔軟かつ電力の無駄が少ない制御が可能になっている。電源部自体の回路構成も、16+4(CPU内蔵GPU用)フェーズと強力だ。

 チップセットのクーラーは高級機らしくヒートパイプ搭載タイプだが、ヒートシンクの形状が非常に凝っている点も目を惹く。

 PCIエクスプレス×16スロットは3基搭載し、マルチGPUはAMDのCrossFire XとNVIDIAのSLI両方に対応。また、人によってはASUSTeKの主力機種でPCIスロットがなくなった点が注目に値するだろう。有線LANポートは2基を、USB 3.0ポートは背面4基+フロントピンヘッダー4基を搭載する。

『P8Z77-V PRO』
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↑P8Z77-V PRO。PCIの拡張カードをまだまだ使いたいユーザーにとっては、こちらが注目機となるはずだ。
背面インターフェース
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 同社のこれまでの型番ルールから察するにPROはDELUXEに比べて廉価な中位モデルとなるはず。電源部はSmart DIGI+ Power Controlを搭載するが、回路は12+4フェーズとDELUXEからやや簡略化され、チップセットのクーラーもヒートパイプがない。

 拡張スロットはPCIエクスプレス×16スロットは3基で、CrossFire XとSLIに対応。Deluxeにはない2基のPCIスロットが隠れたポイントだろう。USB3.0ポートはDeluxeと同じ4+4基だが、有線LANポートは1基のみだ。

『P8Z77-V』
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↑上位機に比べると装備は削られているものの、マルチGPUなど自作PC派が気になる機能はしっかりと確保している。
背面インターフェース
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 型番から予想できるように、機能をある程度絞ったシンプルなモデル。電源部は上位機と同じくSmart DIGI+ Power Controlを搭載するが、構成は8+4フェーズとやはり比較的シンプルに。USB3.0ポートも背面4基+フロントピンヘッダーが2基と差別化されている。

 しかし、拡張スロットまわりは充実しており、PCIエクスプレス×16スロットは3基で、CrossFire XとSLIに両対応する点はPRO譲りだ。

『SABERTOOTH Z77』
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↑シリーズを重ねるごとにユニークな外観になるT.U.F.シリーズだけに、インパクトは抜群。
背面インターフェース
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 高耐久性が売りのT.U.F.シリーズにもZ77搭載モデルが登場。シリーズ共通の特徴である高耐久性部品の搭載に加え、バックパネルとチップセット部に吸気ファンを搭載し、電源部や基板周辺に風を導くフードを装着した『Thermal Armor』や、未使用の拡張スロットやUSBピンヘッダーなどをホコリから保護する専用カバー『Dust Defender』といったユニークかつ実用的な機能を搭載。

 さらに、電源オフ後の一定時間、本機に搭載したファンを動作させて重要なパーツを冷却する『Fan Overtime』機能など、細かなところにも高耐久性への配慮が加わっている。

会場動作デモの様子
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↑バックパネルには吸気ファンが。会場のデモ機では耳を近づけても動作音をチェックしたが気にならないレベルだった。
『MAXIMUS V GENE』
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↑マイクロATXだからといって侮れないR.O.G.シリーズ。
背面インターフェース
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 ヘビーゲーマーやオーバークロッカーに待望のR.O.G.シリーズのZ77搭載機は、なんと3月登場予定のマイクロATX『MAXIMUS V GENE』が第1弾となる。

 R.O.G.シリーズならではの特徴である、オーバークロックに強いカスタムBIOSや、より強力な電源制御回路『Extreme Engine Digi+ II』に加え、オンボードサウンドのノイズを低減するシールド技術『Supreme FX III』を新搭載。さらにバックパネル部に装着可能なミニPCIエクスプレス+mSATAスロットの拡張ユニット『mPCIe COMBO』が特徴だ。

mPCIe COMBO表 mPCIe COMBO裏
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↑表はmSATA機器を装着。 ↑裏にはミニPCIエクスプレス機器を装着。
『MAXIMUS V FORMULA』
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↑詳細は不明だが、公開された機能だけでも人気が高くなることは間違いなさそうなモデルだ。

 R.O.G.シリーズ第2弾となる、ATX版のシンプルモデル。今回は詳細な解説はなされず会場展示のみ。水冷にも対応する電源部用クーラー『Fusion Thermo System』や(Z77でのオーバークロックではチップセットの冷却よりもこちらが重要とのこと)、オンボードサウンドの質を高める『Supreme FX IV』などのオリジナル機能を搭載する。

 また面白いのは、USB接続の外付けサウンドユニット『ThunderFX』が付属するモデルも登場すること(通常版と同時発売予定)。ThunderFXは多彩かつゲーム向けの音質調整機能や強力なヘッドセット用ノイズ除去機能を備えるが、なんとプレイステーション3やXbox 360にも対応するのだ。

USB接続の外付けサウンドユニット『ThunderFX』
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 なお、オーバークロッカーが気になるR.O.G.シリーズの上位機種は「今回はまだ発表できない」という。これは少々残念だが、開発者のコメントによれば、「今回は従来よりクレイジーなアイディアがあって、それを盛り込みたい。なので上位モデルは時間がかかる」とのことなので、発表される時にはまたもや凄いモノが出てくるに違いない。

『P8H77-M PRO』
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↑PROモデルの割に電源部が非常にシンプルな点からも、オーバークロックは考慮されていないように見える。
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 この1モデルだけは例外的に、チップセットに『Intel H77』を搭載する。今回の説明会では詳細な説明はされなかったが、機能的には型番からはZ77からCPUの内部倍率調整(オーバークロック)機能を除いたものと思われる。また登場時期は、ボックスなども完成していたことからZ77搭載機からそう遠くないだろう。

 機能としてはPROシリーズらしく、マイクロATXとしては比較的強力。PCIエクスプレス×16スロットは2基で、CrossFire Xに対応する。一方でPCIスロットは搭載しない。

●今回の付属ユーティリティはとくに凄い!! もはやマザーよりソフトが主役?

 実は今回の説明会でマザーボード本体の機能よりも時間が長く取られたのが、付属ユーティリティーに関するもの。中でも大注目は、『Wi-Fi GO!』と『Virtu MVP』、『FAN Xpert 2』の3本だ。

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↑Wi-Fi GO!の機能一覧。いい意味で節操がない印象を受けるほどの多機能だ。
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↑スマホやタブレットからのリモートデスクトップ機能も提供される。一見地味だが、使ってみるとかなりおもしろい機能。

 1本目の『Wi-Fi GO!』は、P8Z77シリーズに付属する。無線LANでPCとAV機器やスマホを接続したときに便利な(かつおもしろい)機能をこれでもかと盛り込んだもの。DLNAサーバー機能やスマホをPCのリモコンにできるリモートキーボード&マウス+リモートデスクトップ機能をはじめ、インターネット接続共有、ファイル転送と盛りだくさんだ。

 もちろん、Wi-Fi、つまり無線LANが使えてこその機能なので、無線LANカードも付属している。DELUXEに付属するカードはバックパネルに装着できるタイプで、802.11a/b/g/nに対応。速度は最高300Mbpsに対応する高速タイプだ。

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↑FAN Xpert 2の自動チューニングでは「複数のファンを連携させて一括制御させる」という、上級ユーザーのようなテクニックが使える。

 2本目のFAN Xpert 2は、SABERTOOTH Z77を除くモデルに付属する(SABERTOOTH Z77には、従来からの『TUF Thermal Radar』が付属)。

 これはWindows用のファン制御ユーティリティーだが、マザーボードに接続しているファンをトータルでコントロールできるようになったのが従来との大きな違い。例えば、ケースファンが装着されていないPCケースでは、その情報を検出してそのぶんCPUクーラーを強めに動作させて冷却力を補う、といったきめの細かい動作を簡単に設定できる。また、CPU温度が一定を超えるまですべてのファン速度を一定に固定する、といった静音派にうれしい設定もできる。

 冷却を突き詰めていくと思わずハマってしまい、「適当にやっておいてくれればいいのに」と思った経験がある人には、そんな悩みをまとめて解決してくれそうな頼もしいソフトだ。

“あいつ”の迎撃準備は整った!? ASUSTeKがインテル新チップセットZ77マザーを紹介
↑Virtu MVPでは、内蔵GPUと外付けGPUで性能向上を図る機能が搭載された。

 3本目のVirtu MVPは、LucidLogixの開発したマルチGPU制御ソフトの最新かつ上位版。これまでのVirtuでめんどうだったCPU内蔵GPUと外付けGPU(グラフィックボード)のモード切替が不要になり、内蔵CPUと外付けGPUを連携させて3Dグラフィックス性能をアップする機能も搭載するという。

 ほかにも、USB3.0ポートに接続されたSSDやUSBメモリー、HDDの速度を向上させる『USB 3.0 Boost』や、有線LANの転送速度を高速化できる『Network iControl』なども搭載。

 昨今のASUSTeK製マザーは付属ユーティリティーの充実に地道に力を注いできたが、今回の充実ぶりは、説明を聞いているだけでもかなりワクワクした。個人的にも、これらのソフトを実際に使ってみるのが楽しみになる説明会だった。

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