吉田社長もパソコン自作! 世界初の22nm版コアi“Ivy Bridge”の魅力
2012年04月24日 23時00分更新
インテルは定例記者会見『IAプレスミーティング』で、Core i7-3770Kなどの第3世代コアiシリーズを正式に発表し、自作PC用のBOX版の発売日を4月29日としました。既報の通り、22nmプロセスで製造される第3世代コアiシリーズは、フィン構造の“3次元トライゲートトランジスター”を採用し、32nm世代の平面的なプレーナー型トランジスターよりもその構造上、省電力かつ高性能になりました。
第3世代コアiシリーズは3次元トライゲートトランジスターを採用 |
![]() |
---|
ダイサイズは第2世代コアiシリーズの216平方mmに対して、第3世代では160平方mmと小さくなり、トランジスター数は9.95億から14億へ増加。内蔵グラフィックはエグゼキューションユニットが16基に増加し、3D性能が約2倍に向上したIntel HD Graphics 4000をラインアップし、リッチな描画を実現するDirectX11にも対応しました。
2年経てば製造プロセスもアーキテクチャーも変わる |
![]() |
---|
インテルのCPUは2年ごとに製造プロセスが微細化し、トランジスター数が増え、性能が向上していきます。一方で、トランジスター数の増加は発熱と電力の増加にもつながるので、従来のCPUよりも高性能になった時点でトランジスター搭載数を抑え、熱設計上で可能な限り高性能なGPUを載せたり、電力効率のバランスを見て、省電力化していくことも可能です。
そういった意味で第3世代コアiシリーズは、製造プロセスの微細化で得られた恩恵の大部分を、GPU部の強化とCPU全体の省電力化に注いでいると言えます。
また、インテルCPUは2年ごとにアーキテクチャーを一新します。この変更はちょうどプロセス変更と交互に行なわれます。つまり、初代コアiと3世代目のコアiでは、2年で製造プロセスもアーキテクチャーも変わっています。
インテル 吉田和正社長の自作PC |
![]() |
---|
そこで、IAプレスミーティングではおもしろい性能比較デモを行なったので紹介します。比較は初代コアi(Core i5-680)搭載マシンと第3世代コアi(Core i7-3770K)搭載マシンですが、なんと第3世代側はインテルの吉田社長が自作したパソコン。
ミニITXの小型キューブ |
![]() |
---|
バックショットもすっきり |
![]() |
PCパーツ構成 |
![]() |
---|
組み立てはわずか1時間 |
![]() |
ペガシスの『TMPGEnc Authoring Works 5』で動画エンコードを実行すると、第3世代コアi側はあっという間に終わり、初代コアi側がボロ負けするという結果に。コアiシリーズは第2世代から“クイック・シンク・ビデオ”という高速エンコード機能を搭載したので、当たり前っちゃ当たり前の結果なんですが、いまだに家のマシンがさらに世代が古く、性能が劣るCore 2 Quad Q9650の僕にとっては十分ショッキングな映像でした。
第3世代コアi(左)は早々とエンコード終了 |
![]() |
---|
というわけで、第2世代コアiを見送った人、特にコア2世代の人は十分買う価値アリのCPUです。僕もゴールデンウィークはベンチマーク用に買った私物CPUをすべて売っぱらい、ピッカピカのCore i7-3770Kを2個買っちゃうぞ!
Ivy Bridgeのウェハー |
![]() |
---|
うっすらダイが見える |
![]() |
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります