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北京でiPhone4は買える? 中国のアップルストアを直撃だ

2010年10月27日 12時00分更新

 台湾に引き続き、展示会取材のため北京へ行ってきました。中国の携帯電話事情は、キャリアが3社、通信方式が3Gで3タイプ、加入者は世界最多のなんと約8億人! そしてその大半はプリペイドユーザーで、また端末にはSIMロックがありません。ということで携帯電話は単体でも買いやすい状況になっています。日本みたいに契約ありきとか、SIMロックがある、なんてことはないのね。

北京のアップルストア西単店。雨模様の夕暮れ時ってのがいい雰囲気でした
北京でiPhone4は買える?中国のAppleストアを直撃だ

 さて中国でもiPhone4は販売されています。しかもアップルは北京、上海に直営のアップルストアをオープンしました。ニューヨークのマンハッタンにあるような立派な建物で、ストア内にはいると、「ここは中国なんだろうか」と思えるくらい、本家アップルストアとその雰囲気は似ています。SIMロックフリーで端末単体が買える中国だけに、アップルストアでもiPhone4は単体販売されてるわけで、せっかく北京を訪問したのだからiPhone4を買ってみよう! と突撃してみました。

こちらは昼間に訪問した北京アップルストア三里屯店
北京でiPhone4は買える?中国のAppleストアを直撃だ

 中国のiPhone4の値段は32GB版が5999人民元(約7万3500円)、16GB版が4999人民元(約6万1300円)。もちろんSIMロックはないから、世界各国どこのSIMカードでも使えます。

店内のiPhone4のデモコーナーは近づけない! 北京中のお金持ちが集まっているとしか思えないくらい大人気
北京でiPhone4は買える?中国のAppleストアを直撃だ

 ですが残念ながら直接北京のアップルストアに行っても、iPhone4の在庫はあれど売ってくれません。

あぁ無情、iPhone4は予約してから来てね、の案内
北京でiPhone4は買える?中国のAppleストアを直撃だ

 あらかじめアップルのWEBサイトでオンライン予約が必要なのです。しかも身分証明書1通あたり1台のみ。これは当初、アップルストアで自由に販売を開始したところ、転売目的で大量に購入する人が殺到、あっという間に在庫がなくなるような状況になってしまったためで、今では販売制限を加えているわけです。ちなみに中国は物価が安く、所得格差も大きいため、10台でも転売すれば給料の低い人だと1ヵ月分の給料にもなったとか。そりゃみんな転売するよなぁ(苦笑)。

中関村の電脳ビルに行けばアップル非正規代理店(笑)が山のようにあります
北京でiPhone4は買える?中国のAppleストアを直撃だ

 ということで北京ではiPhone4は買えないのか? いやいや海外はどこの国でも端末だけ売っている独立系のお店があります。iPhone4も携帯屋やPCショップなどで非正規販売されているのも当然のこと。さっそく北京の電脳街である中関村へ行ってみたところ、あるあるあるある、いたるところでiPhone4やiPadが販売されています。きちんと「中国正規品だよ」と張り紙してある店も多いです。これはアメリカなどのSIMロック品を輸入してロック解除しているものではなく、中国のアップルでちゃんと保証が効いて、なおかつSIMロックも元からないちゃんとしたものだよ、って意味なわけです。

中国正規品のiPhone4がずらり。でもお値段は当然高いのです
北京でiPhone4は買える?中国のAppleストアを直撃だ

 てなことで入手元がちと不安ながら、信用できそうなお店で値段を聞いたところ32GB版で7990人民元(約9万7900円)、16GBで6880人民元(約8万4300円)とのこと。これってアップルの正規価格より2000元も高いじゃないですか! でもアップルストアに行ってもその場で買えないだけに、こんな強気な値段で販売されていても買う人いるわけなんですね。でもここまで高いと中国で買うメリットってないよなぁ。ちゃんとした正規の値段を知っているだけに、ここではよほどのことがない限り買おうとは思えません。

 そんなわけでiPhone4を北京で買うのはなかなか一筋縄ではいかないのですが、中国ではキャリアでもiPhone4を売っているんだった!

最後の望みを賭けてChina Unicomへ(お店の写真撮り忘れたのでイメージ画像)
北京でiPhone4は買える?中国のAppleストアを直撃だ

 てなことでiPhoneを扱っているキャリア、中国聯通(China Unicom)のお店へ駆け込んでみました。するとちゃんと置いてありますよ、iPhone4が! しかも買えるらしいじゃないですか。感動しちゃってお店の写真を撮るのを忘れてしまったくらいなのですが、問題はお値段。

iPhone4があった! でもやっぱりアップルストアより高いのね……
北京でiPhone4は買える?中国のAppleストアを直撃だ

 中国聯通ではプリペイドで2年契約(iPhone代は先に一括支払い)して毎月料金割引販売という売り方をしているのですが、単体で買う場合は32GB版で6999人民元(約8万5800円)と、アップルストアの値段よりやっぱり1000元高いんです。中国に住んでいればメリットあるのでしょうけど、海外から買うとなると結局は割高ですよね。

 iPhone4は世界的に品薄状況が続いていることもありますし、中国のアップルストアで自由に買えるようになるのはまだまだ当分先のことになるでしょう。少なくとも転売が儲かるような状況では、自由な販売はされないでしょうね。でも中国やアジアじゃ人気製品は転売されるのは当然のこと。アップルも売り方をちと考えて欲しいなぁ。

iPhoneモドキはいくらでも売ってる
北京でiPhone4は買える?中国のAppleストアを直撃だ

 あ、そうそういわゆる闇携帯な“山寨機”のお店に行けば、iPhoneモドキはいっぱい売ってます(笑)。まぁ間違ってそっちを買っちゃうことはないでしょうが、本物は買いにくくて転売品は値段が高いとなると、「こんなのでもいーか」と思える中国人がいても不思議ではないかも……。

この中にホンモノはおそらく無い(笑)
北京でiPhone4は買える?中国のAppleストアを直撃だ

 てなことでiPhoneの品薄が続くと、こんな変なのもたくさんでてきちゃうわけなんですよねー。


山根康宏さんのオフィシャルサイト
香港携帯情報局

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