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エンタメはスマホ任せの潔さ! スズキらしい“超実用主義”な「スズキコネクト」レビュー

2026年10月04日 12時00分更新

 スズキのコネクテッドサービス「スズキコネクト」には、どのような機能があり、使い勝手はどうなのか。スズキ初の量産BEVとなる「eビターラ」で試してみました。

車両とスマホでつながる
安心のオペレーターサービスと手頃な料金設定

 「スズキコネクト」は、2021年12月から導入されたスズキのコネクテッドサービスです。現在はスズキの乗用モデル全車に対応しています。利用料金は新車購入から3年間無料で、それ以降も月額330円からと、手頃な価格設定になっています。

 基本的な機能は4種類。車両側で利用する「オペレーターサービス」、スマートフォンアプリで利用する「アプリサービス」と「みまもるユーザー」の2つ、そしてEV向けの「EVライフをサポートする機能」です。EV向けの機能は、現状ではeビターラ専用となっています。

 「オペレーターサービス」は、いわゆるSOSボタン(事故自動緊急通報装置)によるサービスです。SOSボタンだけでなく、車両のディスプレイからもオペレーターに連絡できます。このサービスは、スマートフォンアプリがなくても利用可能です。

クルマの状態が丸わかり
スマホアプリのトップ画面を実際にチェック

 では続いて、本命となるスマートフォンアプリの機能を試してみましょう。スズキコネクトには、契約者本人だけでなく家族なども使える「みまもるユーザー」という機能があります。今回はこれを利用し、みまもるユーザー(セカンダリーユーザー)として登録。無料のアプリを自分のスマートフォンにダウンロードして試しました。

 アプリを起動すると、トップ画面に「クルマの状態(航続可能距離と充電状況、平均電費)」「ドアロック/エアコン/ハザードランプの状況」「見守り設定」「警告灯の状態」「お知らせ」が表示されます。また、「ホーム」と並んで「運転履歴」「駐車位置」「設定」のメニューが選べるようになっています。

 トップ画面の航続可能距離の表示をタップすると、より詳細なバッテリー情報を確認できます。これまでの充電履歴や電費も見られるので、ロングドライブ前の充電計画を立てるのに役立ちます。

トップ画面には、お知らせ、クルマの状況、リモート操作のボタン、見守り設定などが表示される

バッテリー情報の画面では、これまでの充電履歴を確認できる

ロック忘れの通知から遠隔エアコンまで
うっかりをカバーするリモート操作

 トップ画面の「ドアロック/エアコン/ハザードランプの状況」は、離れた場所にあるクルマの状態を表示するだけでなく、リモート操作にも対応しています。ドアの施錠やハザードランプの消灯を忘れたときは通知が届き、画面上でも確認可能。その場ですぐに遠隔操作で施錠したり、ハザードランプを消したりできるのです。エアコンもリモート操作が可能。

 さらにEV向けサービスとして、シートヒーターやステアリングヒーター、寒冷地向けの駆動用バッテリーウォーマーもリモートで操作できます。

 実際にクルマから少し離れた場所で操作してみると、数十秒ほどでドアロックやハザードランプが作動しました。うっかりミスをカバーしてくれる、うれしい機能といえるでしょう。

リモート操作が作動している項目は、ボタンが赤く表示される

トップ画面左上の「お知らせ」をタップすると、車両からの通知が表示される。充電中にクルマを離れていても、充電完了を確認できる

離れた家族の運転状況や
「急ブレーキ」の回数まで把握できる見守り機能

 家族のクルマの利用状況を知らせる「見守り通知」は、設定したエリアをクルマが出入りしたときや、指定した時刻に指定エリア内にいないときに通知が届く機能です。エリアは半径1~50kmの範囲で自由に設定できます。離れて暮らす親や子どもの動向を把握するのに役立つサービスです。より詳しく知りたいときは「運転履歴」をチェックすれば、走行時間や距離に加えて、出発地点と到着地点を地図上で確認できます。

 また、運転履歴には急ブレーキと急発進の回数も記録されます。人や自転車の飛び出しに対する急ブレーキだけでなく、黄色信号での強めのブレーキもカウントされるようです。ちなみに電費は、1時間以上のドライブで5.6~6.7km/kWhほど。おおむね1kWhあたり6km走ると考えておけばよさそうです。

「見守り通知」では、クルマの移動に関する3つの条件を自分で設定できる

「見守り通知」のエリアは、マップ上の円の大きさで設定する

運転履歴には、走行時間や距離だけでなく、急ブレーキ/急発進の回数まで表示される

運転履歴はスタートボタンを押すごとに記録され、運転の開始地点と終了地点も表示される

事前の目的地送信や徒歩ナビまで
必要な機能を揃えたスズキらしい実用主義

 マップと連携するサービスのひとつが「駐車位置」です。アプリの地図上に、駐車中のクルマの位置が表示されます。また、eビターラにはEV向けに「おでかけプラン」という機能も用意されていました。事前にスマートフォンで設定した目的地を、クルマのナビに送信するものです。ちょっと独特なのは、その場で目的地を送るのではなく、ドライブの予定日時とセットで送るという点。走行中に設定するのではなく、走行前に予約しておくという考え方です。

 さらに、クルマを離れたあとに、駐車位置まで徒歩で案内してくれる機能も備わっています。ロングドライブなどで土地勘のない場所にクルマを停めたときに助かる機能です。

 ちなみに試乗車のカーナビには、充電スポットの位置と満空情報も表示されます。ただし注意したいのは、表示されるのがすべての充電設備であるという点です。スズキの「スズキ充電サービス」で使えるのは、スズキ販売店とエコQ電対応の充電器。手持ちの充電カードが使えない充電器も表示されるので、事前に確認しておきましょう。

クルマを停めた位置が、駐車位置としてマップに表示される

駐車位置までの徒歩ルートを表示する機能も備わっている

クルマに乗る前にアプリ上で目的地を設定し、そのルートをクルマに送信するのが「おでかけプラン」という機能

事前に送信した「おでかけプラン」の情報は、クルマの起動時に受信。メインディスプレイに、そのプランを実行するかどうかの確認画面が表示される

【まとめ】必要な機能をしっかり揃えた
スズキらしいサービス

 スズキコネクトを使ってみて感じたのは、必要な機能が1つのアプリにしっかり揃っているということです。ドアの施錠やエアコンなどのリモート操作、マップを使った位置情報の表示や目的地の予約、運転履歴の確認、そして離れた家族を見守る機能まで備わっています。それでいて利用料は3年間無料、その後も月額330円からというのは、非常にリーズナブルだと感じました。

 ただし、マップのルート案内は充電設備を考慮したものではありません。また、エンターテインメント系の機能は備わっておらず、そこはApple CarPlayやAndroid Autoを介して、ユーザーのスマートフォンに任せるというスタイルです。

 あっと驚くような機能はありませんが、必要なものをしっかりと、しかもリーズナブルに提供する。いかにもスズキらしいサービスだと感じた試乗となりました。

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