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スマホよりも優先度が上になる「何か」を見つけると自然と離れていく

子どもたちのスマホデビュー! 保護者が悩む「使い過ぎ」の特効薬は?

2025年04月30日 18時00分更新

「子どもとデジタルセキュリティ」を考える短期連載、2回目は「スマホデビュー」について!

前回はこちら

アンケートだと……案外遅め!?

 子どもが初めて手にするデジタル端末のセキュリティやプライバシー、使い勝手などについてASCII.jp執筆陣の生の声をメインにご紹介するこの連載。2回目は「子どもたちのスマホデビュー!」です。

 まずはマカフィー・セキュリティ情報局のX(Twitter)アカウントのアンケート投稿から、「スマホデビューの時期」について聞いた回をピックアップします。

【今月のアンケート】
春は「スマホデビュー」の季節
何歳で渡せば良いのか悩みどころです🌸
Q. 初めて子ども専用のスマホを渡した/もらったのはいつ?🤔(予定も可)

1. 高校生になってから……43.5%
2. 中学生になってから……27.5%
3. 小学校高学年になってから……21.7%
4. 小学校4年生以下……7.2%

 ざっくり言うと、高校デビューが4割、中学デビューが3割、小学校高学年デビューが2割でした。意外な結果に驚いた人も多いのでは。筆者も「今どきスマホデビューってもっと早いでしょ!?」と感じました。たとえば子ども家庭庁やドコモ モバイル社会研究所の調査では、おおよそ10歳で専用スマホを持ち始めるという結果が出ています。

 ただし、調査方法/対象や質問項目にも違いがありますので、単純にスマホデビューを聞いた場合は案外こんなものなのかもしれませんね。

 では次に、お子さんをお持ちのASCII.jp執筆陣にそれぞれのスマホデビューを聞いてみましょう。

お二人の「子どもとスマホ」にまつわるエピソードをご紹介

 前回同様、お二人からお話をうかがいました。さまざまなアプリのTIPSを保護者目線で解説する「親なら知っておきたい人気スマホアプリの裏側と安全設定」を週刊連載中のITジャーナリスト・成蹊大学客員教授の高橋暁子さん、そしてセキュリティ対策製品のレビューをご寄稿いただいているライターの二瓶朗さんです。

高橋暁子さん。お子さんの経験を中心におうかがいしました

二瓶朗さん。スマホはPixel 6aを与えているとのこと

気になるのはバナー広告

二瓶 前回も申し上げました通り、子どもにはPixel 6aを与えました。Androidのペアレンタルコントロール機能「ファミリーリンク」を導入して使用時間や利用可能アプリを設定しています。現在は端末自体の利用時間を一日3時間までにして、徐々に開放する……そういうステップでやろうとしています。息子から申請があったときだけ時間を延ばすかたちですね。

―― 使う頻度が多いアプリってやっぱりLINEでしょうか?

二瓶 そうですね。うちだとゲームしながらの音声チャット用にLINEを使ってるんですよ。スプラトゥーンだと、傍らにLINEを起動させたスマホを置いて喋りながらチームプレイしてます。一応、年齢制限もかかるようになっているので、年齢に合わないものは表示されないはず。

―― すごいなぁ。

二瓶 ただ、広告がね……。「ちょっとゲームの攻略法でも調べるか」と攻略サイトに飛ぶと、バナー広告がアダルトものだったりするんですよ。

―― Webサイトの内容は安全でも、広告がヤバいと意味ありませんね。

二瓶 成人漫画とか結構エグい広告があるんですよね。あのバナー掲示のシステムはなんとかしてほしいかなとは思います。

ゲーム攻略情報は安全だが、バナー広告が……

―― ゲーム攻略自体を無料にすると、広告で儲けるほかないから、どんどん過激な広告でも受け入れてしまうのかな。……そういえば以前、ペアレンタルコントロールとしてセーフファミリーを導入されていましたよね?

二瓶 現状はグーグル謹製のファミリーリンクをメインで利用しています。なぜかと言えば……ある意味、見え過ぎると言いますか。機能が充実しているのは良いのだけれど、サイト閲覧履歴どころか検索ワードまで確認できてしまうので。ああいうのってね、小さい頃はともかく、年齢が高くなってくると、「――これ以上は一人の人間の尊厳にかかわる問題だろう」って。

 とは言え、セーフファミリーの位置情報の把握などはすごく便利です。特に「このエリアに着いたらアラート表示」といった機能は、小さなお子さんをお持ちの場合は一度使ったら手放せないかと。

より詳細なペアレンタルコントロールが必要な場合は「セーフファミリー」のような専用アプリの導入も1つの手だ

―― なるほど。たとえば父親が女の子の検索ワードを見て良いのか? みたいなことってやっぱり考えてしまいますよね。逆に、母親が男の子の検索ワード見るのもちょっと辛い、みたいな。

二瓶 そうです。自分も通ってきた道なので、やっぱりね、あまり触れられたくない部分には触れられたくないし。

―― ただ、そういったものこそ一番危ないものとつながっていたりするわけで。

二瓶 男子はまだまだ無邪気だからLINEで友達と馬鹿話して、そこに多少アダルトなネタが混じるくらいで済みますからね。女子よりはマシと言いますか、心配しなくて済むのかなとは思います。TiKTokでダンス動画アップして妙に注目されてしまったり、SNSがきっかけで悪い大人と直接出会ったりしてしまう、なんてことにならないだけ良いかなと。

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