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内部を傷つけちゃう失敗からサヨナラ

握るだけでケーブルがスルッとむける! マルチワイヤーストリッパー「PAW-01」

2024年01月22日 18時00分更新

長さ調整や複数本同時むき
カットにも対応できる

 被覆をむくのに便利な機能もあり、そのひとつが長さ調整用のゲージです。微調整ノブの右下にあるネジを緩めて移動、締めて固定することで、連続した同じ長さの被覆むきが可能になります。

ネジを緩めて長さを調整できます

 ゲージの範囲は実測で、最短7mmから最長18mm。長さは測れなくなりますが、ゲージを手前に倒して使わないようにすることで、18mmを超える長さでむくことも可能です。

ゲージを使わないときは、手前に倒せばOK

 ツメの奥行きが結構あることからもわかる通り、複数本のケーブルをまとめてむくこともできます。ただし細いケーブルの場合、本数が増えるとすっぽ抜ける可能性が高くなってしまうので、多くても3〜4本程度と考えた方がいいです。揃えて束ねる手間もありますしね。

 電源タップなどに使われている平行線を、割かずにそのままむけるというのが便利です。

平べったい2芯の平行線が一度でむけます

 これ以外にも、グリップの方にはケーブルカッター端子の圧着機能などが用意されているので、用途によってはPAW-01だけで作業が完結します。

ケーブルを切るのに別の工具を用意しなくていいのが楽

ケーブルを下に引っ張りながら握ると
太いケーブルでも扱いやすい!

 ケーブルの太さを気にせず、挟んで握るだけでいいというのはとても楽。細いケーブルは被覆への傷が相対的に深くなるため注意が必要ですが、それ以外では便利に使えるでしょう。

 ただし、太いケーブルでも被覆が柔らかいと食い込みやすく、えぐれたりして傷が残りやすいという印象です。逆に、硬いと滑りやすく、引きずった傷が付いてしまうことがありました。

 ここでちょっと考えました。どちらもツメでつかんだ後、引っ張る過程で傷が付いています。では、引っ張りに対抗できるようにすればいいのではと思い、ちょっとケーブルのセット方法を変えてみました。

 何をしたかというと、ケーブルを挟んだ状態で、下側に引っ張りながら握っただけです。

ケーブルを下に引くことで、引っ張りに対抗します

 こうすることで、被覆が引きずられにくくなり、ツメによる被覆への傷が減らせます。また、滑ってすっぽ抜けることも減りました。

 手元にあったLANケーブルで試してみたところ、傷付きやすかったフラットLANケーブル、被覆が硬く滑りやすかった通常のLANケーブルのどちらもうまくいきました。

フラットLANケーブルでは、引きずられなくなりました

通常のLANケーブルでも、引きずられた跡が短くなっていました

 どうしても傷は残りますが、多少はマシになります。気になる人は試してみてください。

●お気に入りポイント●

・ケーブルの太さを気にしなくていい

・挟んで握るだけと簡単

・ゲージ付きで長さを合わせやすい

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この記事を書いた人──宮里圭介

 PC系全般を扱うフリーランスライター。リムーバブルメディアの収集に凝っている。工作が好きだが、最近あまり時間が取れないのが悩み。

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