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エコもスポーツも優秀な「パナメーラ 4 E-Hybrid」で体感するポルシェの進化と真価

2023年12月02日 12時00分更新

文● 栗原祥光(@yosh_kurihara) モデル●寺坂ユミ(@129Ym_afilia)編集●ASCII

◆ハイブリッドの走行モードも豊富に用意

ポルシェ

ボンネットを開けてパワーユニットを見る

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2.9LのV6エンジン

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断熱シート

 フロントに置かれたパワーユニットは、最高出力330PSの2.9L V6 DOHC 24バルブ ツインターボエンジンに136PSの交流モーターという組み合わせ。エンジンそのものはカバーされており、姿を見ることはできません。すごみを感じさせるのはコクピットとエンジンの間に貼られた断熱材の量! 「なんだコレ?」と驚く部員たち。システム最高出力462PSという数字に、ゆみちぃ部長は恐れをなします。ちなみにトルクベクタリングの四輪駆動なのですが、そのトルク配分は後輪寄りにセッティングされているようです。

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走行モードは4種類

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センターに置かれたディスプレイでも設定可能

 パナメーラの走行モードはE-Power、Hybrid、Sport、Sport PlusとIndividualの5つ。

 E-Powerは、その名の通り17.9kWhのリチウムイオンバッテリーがカラッポになる最長56kmまでモーターを主に走行するモード。これが少しクセモノで、車両の電源を入れた時は、E-Powerモードで動き出します。自宅で充電でき、通勤や近距離など日常的にクルマを使われる方には良いのですが、充電環境がなかったりすると「おぉ! 静かなクルマだな」と喜んでいるうちに電池がなくなってしまいます。

 ちなみにアクセルペダルに対する踏力が一定の値を超えるか、バッテリーの充電レベルが最低値を下回ると、パナメーラは「Hybrid」モードに切り替わります。

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ハイブリッドモードの中には3種類のモードがある

 Hybridモードの中には「Hybrid Auto」「E-Hold」「E-Charge」の3モードがあります。E-Holdは現在のバッテリー残量を減らさずキープするモード。バッテリーを残しておいて、夜中の住宅街を走るときに電動で走るなんてことができます。

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下側の黄緑色が充電量

 E-Chargeはエンジンを発電機としても使うモード。信号待ちの状態でもエンジンが動き充電し続けます。充電中は当然燃費が悪くなり、都内でリッター4kmくらいに。ガソリン消費もですが、気になるのがジェネレーターの音とステアリングに伝わる微振動。充電量などによりその程度は異なるのですが、空っぽに近いと結構音がします。ちなみに充電は8割ほどで止まり、その時モーターだけの走行は40kmと表示されます。

 通常はHybrid Autoモードで走行。ポルシェ・ジャパンのウェブサイトによると「地形データとナビゲーションを用いてエネルギーを節約」というから驚きます。ちなみにハイブリッド走行をし続けると、当然電池は空っぽになり、ジェネレーターが常時動く状況になります。ただ、車両停止時はエンジンもストップするようで、E-Chargeほど気にはなりません。

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充電は200Vのみ。いわゆる急速充電には対応していない

 充電は200Vのみで、いわゆる急速充電は非対応。「急速充電できないの?」と驚かれると思いますが、欧州車のPHEVのほとんどはこの仕様で、かつ先にモーターの電力を使おうとします。よって自宅で充電できない人は、このクルマを購入した場合、ハイブリッドらしいパワーは得られても、その恩恵である燃費の良さは得づらい状況になります。逆に充電できる環境なら、このクルマはとてもよい選択肢となるわけです。

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車高は3段階に調整可能

 Sportにするとエンジン主体で走行します。排気音も図太く、サスも硬めとなりテンションが上がります。Sports Plusになれば、車高も下がりサスも硬め、変速タイミングもさらに上まで回すようになるようです。そしてステアリングホイールに設けられているポルシェ・スポーツレスポンスボタンを押せば20秒間パワー全開! まぁ、一般道で使うことはないでしょうが、気分はアガりますね。

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