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【写真家レビュー】iPhone 15 Pro Maxは買えばきっと多幸感が得られるモデル

2023年11月17日 08時30分更新

「ここぞ」というシーンで望遠を使うなら
iPhone 15 Pro Maxを選ぶべき

 望遠カメラはProこそ従来通りの3倍だが、Pro Maxは「テトラプリズム」という蛇腹式の反射機構により5倍(120mm相当)にスペックアップ。端末のスペースを有効活用することにより、画質につながるセンサーサイズもiPhone 14 Pro Maxより25%大きくなっているという。120mm相当は交換レンズの世界でいえば“中望遠”にあたり、ポートレートやスナップで扱いやすい焦点距離だ。実際5倍で街角などを切り取ってみたが、私物のiPhone 13 Proに搭載されている3倍よりハマる状況が多いように感じた。画質もメインカメラにひけを取らず、センサーサイズの大型化が生きている印象を受けた。ProとPro Maxで悩む人も多いかもしれないが、望遠を使う機会が多い、あるいは「ここぞ」という場合で欲しいという人は、Pro Maxを選ぶべきだろう。

都心に残る印象的な路地で、望遠カメラによる圧縮効果を狙った。映画のワンシーンのような一枚にしたくて、フォトグラフスタイルを「ドラマチック(暖かい)」にした

こちらも望遠カメラ。こういう場面ではiPhoneの被写界深度(ピントの合う範囲)の深さが生きてくる

 またデジタルズームはiPhone 14 Pro/Pro Maxの15倍(360mm相当)から、iPhone 15 Pro Maxでは25倍(600mm相当)まで伸びた。25倍では直線などは解像するものの、拡大すると人物の顔などはかなり崩れてしまう。しかしiPhoneの画面サイズで鑑賞するぶんには破綻も目立たず、たとえばスポーツの試合における選手やライブのステージを撮り、SNSに投稿するといった目的ならアリだと思う。

左は望遠カメラ、右は同じ位置から25倍で撮影。25倍ではさすがにディテールも崩れ気味だが、よくぞここまで解像するなぁとも思う

 一方、13mm相当の超広角カメラはiPhone 14 Pro/Pro Maxとスペックに変化はない。iPhone 14 Pro/Pro Maxやそれ以前のモデルでは、逆光時のフレアが気になっていた。太陽が画面に写り込みやすい超広角では、とりわけそれが顕著だった。そこでiPhone 15 Pro/Pro Maxでは新たなナノスケールコーティングによってフレアを抑えた……とのことだが、角度によってはやはり影響が出てしまう。スマートフォンのレンズとしては優秀だと思うが、いずれAIでフレアやゴーストは自動処理されるようになるのだろう(と希望的観測)。

超広角カメラは構図を作るのが難しい画角だが、被写体に一歩二歩寄るのがコツ。あと構図の端まできっちり意識することだ

同じ位置から13mm(0.5倍)、24mm、28mm、35mm、48mm(2倍)、120mm(5倍)で撮影。10倍近いズームレンジをカバーできる。この写真は13mm(0.5倍)で撮影

24mmで撮影

28mmで撮影

35mmで撮影

48mm(2倍)で撮影

120mm(5倍)で撮影

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