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YouTube 音楽生成AI「3原則」公開、ユニバーサル ミュージックGと協力

2023年08月24日 12時55分更新

ユニバーサルミュージックGとYouTube Musicのロゴ

 グーグル傘下のYouTubeは8月21日(現地時間)、「音楽AIの基本的な考え方」の制定とユニバーサル ミュージックグループのアーティストなどが参加する「YouTube Music AIインキュベーター」の発足を発表した。

音楽AIの基本的な考え方について

 音楽AIの基本的な考え方については、音楽における生成AIの活用について、YouTubeの基本的な考え方を定めたもの。以下の3点で構成される。

●AIの責任ある活用を進める

 既にAIの存在を無視することはできない段階に来ているとして、YouTubeと音楽業界が協力し、AIを活用した責任ある改革の追求と、クリエイティビティの強化を目指します。

●適切な権利保護と音楽業界への機会提供

 著作権者の利益とYouTube のクリエイターコミュニティの利益とのバランスを確保しつつ、今後もYouTube上のクリエイティブコンテンツの保護を進めていく。

●「Content ID」の拡大などクリエイター保護への投資

 AIを活用してコンテンツを識別する技術「Content ID」への投資を継続。視聴者、クリエイター、アーティス ト、作詞家、作曲家のコミュニティを保護する取り組みを拡大していく。

YouTube Music AIインキュベーターについて

 YouTube Music AIインキュベーターは、業界の最前線で活躍するアーティストや作詞家、作曲家、プロデューサーが、音楽分野の生成AIに関するYouTubeの取り組みに対して情報を提供するプログラム。同日時点でユニバーサル ミュージックグループに所属する複数のクリエイターが参加することを公表している。

 参加者の1人で、ポップ・グループ「ABBA」のメンバーとしても知られるBjörn Ulvaeus氏は本件について次のように述べた。

Björn Ulvaeus氏

ABBAのメンバーとしても知られるBjörn Ulvaeus氏

 「私が今回参加を決めたことは議論を招くかもしれません。しかし、私は先入観なく、AIモデルがどう機能するのか、音楽を作る過程でどのようなことができるのか、そういった純粋な好奇心から参加を決めました。AIへの理解を深めることで、仲間のクリエイターたちの権利を守るための支援もできると思っています」

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