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サービススタート時から一貫していた青い鳥モチーフの終焉か

さよならTwitterの青い鳥。11年使われたアイコン、デザイナーが解説

2023年07月24日 15時45分更新

2012年から現在まで使用されている、Twitterのロゴ

青い鳥ともお別れ? デザイナーがアイコン制作の経緯を解説

 「Twitter」を運営するXのイーロン・マスク氏が7月23日、「まもなくTwitterブランドと、そして徐々に、全ての鳥たちとも別れを告げる」とTwitter上で発言。

 Xは、同氏がツイッター買収のために設立した企業。同氏の発言は、Twitterという名称と、象徴的な鳥のアイコンを、新しいものに置き換えていくことを示唆している。

 同氏の発言を受け、現ロゴの制作に携わったMartin Grasser氏が、現アイコンの成り立ちや制作過程について、Tweetで解説している。以下に、その内容を紹介する。

 「本日、私たちはこの偉大な青い鳥に別れを告げます。このロゴは、@toddwaterbury、@angyche、そして私から成る3人のチームが、2012年にデザインしたもの。非常に小さなサイズでも、シンプルで、バランスが取れていて、判読性が高いようにデザインされました。小文字の「e」のように。(糸巻きの絵文字)

 「(デザイン当時の)要件は、『AppleやNikeのロゴと同じくらい優れた、新しい鳥のロゴがほしい』というものでした。(それ以前の)Twitterのロゴとしては、飛ぶガチョウのようなものが作られてきていましたが、ジャック(当時のCEOであるジャック・ドーシー氏)は、もっとシンプルなものを求めていました。なので、私は鳥のスケッチから始めました。スケッチは、形状がどのように作用するのか、素早く理解するための方法のひとつです」

 「それから、鳥の動きを捉えようともしました。鳥を側面から見た形状の、丸いお腹に着目するきっかけを与えてくれたのは、3番目と4番目のスケッチ(Tweet上の画像参照)です。“円”を使ってデザインを構築していくことが気に入り、鳥は、中立性とシンプルさを根本に持つのがふさわしいと感じました」

 「その後は、あらゆる細部を理想的な状態にするため、多大な時間を使ったのです……バランスが取れ、最小サイズでも鳥だと視認できるようにするために。2012年3月のいつだったか、鳥(のアイコン)は承認を受け、2012年の5月にローンチされました。この小さな鳥は、この11年で、本当に多くのことを成し遂げたでしょう」

偉大な鳥の後を継ぐアイコンとは

 Martin Grasser氏のTweetにもあるように、現在使用されているTwitterの鳥のアイコンは、2012年にローンチされたもの。それ以前には、頭の羽毛が逆立ったような、現ロゴよりもボリューム感のある印象の鳥のアイコンが、2010年から使用されていた。

2010年から2012年まで使用されたロゴ(Twitter公式ブログより)

 なおTwitterのサービスがスタートしたのは2006年のこと。2010年以前にも、Twitterのアイコンは何度か変更されているが、「青い鳥」というモチーフは一貫して変わっていなかった。

2010年以前にも、Twitterのアイコンは何度か変更されている(Twitter10周年記念画像より)

 「全ての鳥たちとも別れを告げる」というマスク氏の発言から、新ロゴは、鳥とは異なるモチーフが採用されると推測されるが、果たしてどのようなものになるのか。

 2012年から使用されている現ロゴの親しみやすさは、Martin Grasser氏らデザインチームの信念が実現させた、非常に優れたデザインであることは言うまでもない。長年親しんだ「偉大な鳥」に想いを馳せ、敬意を表しつつ、続報を待ちたい。

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