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『軍勢RPG 蒼の三国志』や『バクレツモンスター』などでデザイナーを担当

コロプラ・大山源氏に聞くゲームのお仕事とは?【ゲーム業界インタビュー】

2023年07月14日 11時00分更新

軍勢RPG 蒼の三国志

 ゲームメーカーにはどんなお仕事があるのか? そんな疑問をメーカーに直撃するインタビューを実施。

 第9弾となる今回は、スマートフォンを中心にゲームを展開している株式会社コロプラより、iOS/Android向け『軍勢RPG 蒼の三国志』やアクションゲーム『バクレツモンスター』、そしてスクウェア・エニックスの『ドラゴンクエストウォーク』などの開発に携わった大山源氏にお話しをうかがった。

コロプラ
エンターテインメント本部 デザインスタジオ 部長/リードクリエイター
大山源(オオヤマ ハジメ)氏

――所属部署の仕事内容や今まで関わった作品などについて教えてください。

大山源氏(以下、敬称略):デザイナーとして、これまで『蒼の三国志』や『バクレツモンスター』『ドラゴンクエストウォーク』に携わりました。

 現在は新作タイトルを開発中です。また、デザイン部署の部長として、2D/3Dのキャラクターを通じたゲーム体験をつくれる体制を整えています。

――現在の仕事についたきっかけや動機などをお教えください。

大山氏:もともと絵を描くことが好きで絵に関わる仕事がしたくて美術大学に進学したことがきっかけだと思います。卒業後にゲームメーカーに縁あって入社してから現在まで、ずっとゲーム制作に関わっています。

 最初はUIデザイナーとしてPCゲームのインターフェイスデザインを行っていましたが、3Dに興味があったので希望を出してモーションデザインの仕事をさせていただくようになりました。

 結果的にUIデザインもモーションデザインもユーザー体験に直結するお仕事に関わったことで、プレイヤー(ユーザー)が介入できるエンターテインメントであるゲームの魅力にハマっていきました。

――仕事のやりがい、こだわり、気をつけている点などをお教えください。

大山氏:ゲームは一つのコンテンツで何十時間もユーザーを引き付けるわけですから、驚きや新鮮さ、達成感など多岐に渡る感情に働きかける必要があると考えています。

 既視感のないアート、飽きない体験をつくるためのレベル設計、そして私が最も重視しているストレスのない快適な手触りなど、ゲームはコンテンツ開発に関わるすべての職人たちが創る総合芸術的なエンターテインメントだと思っていて、ここが私が最もやりがいを感じるところです。

――お休みの日の趣味やハマっていること、続けていることなどをお教えください。

大山氏:休みの日は新作ゲームをプレイしたり、子どもの習いごとに一緒に行ったりしています。おもしろいゲームが多いので新作もそこまで多くのタイトルはプレイできていませんが、最近はゼルダにハマっています。

 あとはいろいろなジャンルの動画も見ています。もちろん楽しくて視聴しているのですが、ゲーム作りに役立つ情報収集にもなります。

 ゲームのプレイ・紹介動画はもちろんですが、お笑いやチャレンジ動画にもエンターテインメントの参考になるものがたくさんありますし、自然や科学の動画にも参考になることはあります。

――ジャンル問わず、あなた独自のベスト3を教えてください。

大山氏:ベスト1は「ドラゴンボール」です。子どものころから雑誌で読んでいましたし、単行本も通常版と再販版、デジタル版と3周ほど購入しました。とにかく鳥山明先生の絵が大好きで何度も模写をしていましたし、今の仕事をするきっかけのきっかけはここかもしれません。

 ドラゴンボールのすごいところはどの世代にも話しが通じるところで、何度も再放送をしているからかと思いますが、同時期にやっていた漫画・アニメではジェネレーションギャップが生じるのに対してドラゴンボールはどの世代にも話しが通じる気がします。そういったコンテンツを作りたいとずっと思っています。

 ベスト2は『ポケットモンスター』です。こちらも当時、緑・赤をプレイして以降ずっとプレイしています。ゲーム中に捕まえたモンスターのレベルを上げていくと進化して見た目が変わっていくというワクワク感は、本当にエキサイティングです。

 また、育てたポケモンを通信ケーブルで友だちと対戦できるというのも魅力的で、当時バーコードバトラーにハマっていた私としては、育てて対戦というのがとにかく楽しかったです。

 ベスト3は「ジョジョの奇妙な冒険」です。ジョジョの魅力は何といっても個性的なキャラクターです。設定がとにかく魅力的で、以前作者の荒木先生の本を読んだとき、キャラクターの履歴書を用意していると書かれていたと記憶していますが、すごく腑に落ちました。

 おそらくキャラ設定書なるものは皆書いていると思いますが、他人に見せるための「履歴書」という捉え方が魅力を引き出すポイントなのだと感じました。

 いずれも今や数十年以上に渡り多くの人に愛されるコンテンツになっていて、今なお新作を生み出し続けていることはいちファンとしては嬉しい限りですし、クリエイターとしては尊敬する限りです。

軍勢RPG 蒼の三国志

軍勢RPG 蒼の三国志 プレイ動画

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