週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

繰り返す夏を乗り切るためには、いかに「加護」を集めるかが大事!

それでも俺は!『LOOP8(ループエイト)』八方美人で身を滅ぼすプレイレポート

2023年06月27日 13時00分更新

“設定”を楽しめる人は買い! 爽快感には難ありか

 正直ゲーム開始時点ではまったく情報が整理できず、「放り出された」感覚が強かった。独自の世界観や、現実と似て非なる設定があるため、プレイして2度目のループが終わるあたりまでは試行錯誤の連続だった覚えがある。

 しかし、なにをすれば良いかがわかって来れば面白くなってくる。キャラクターにはとにかく話しかけ、1日2~3回ほど「仲よくしよう」の提案で関係を深めておくのが重要だ。それ以上は提案に失敗する確率が上がり、関係が悪化する恐れがあるため気を付けよう。

提案は関係が深まると選択肢が増えていく。最初は「仲良くしよう」で、そのあとは「褒めてみる」を選んでどんどん友情と愛情を稼いでいこう

 誰にでもいい顔をする八方美人プレイは最高だ! まぁ基本的には嫌悪を上げてもデメリットしかないし、クリアするだけならこの方向で間違っていないと思う。そう俺は、誰かに嫌われるなんて耐えられない! たとえムードが「ギスギスした空気」と「ラブラブの空気」ばかりになったとしてもッ!

八方美人にさまざまなキャラクターの友情と愛情を上げまくった状態

 個人的にはイチカとマキナが可愛いと感じた。戦闘シーンの演出も力が入っていてお気に入りだ。コノハのような正統派ヒロインもいいけど、あえてサブヒロインを攻めたくなる気持ち、おわかりいただけるだろうか?

イチカ可愛いよイチカ

マキナの鉄拳(物理的に鉄)はガチで痛そう!

 しかし、八方美人プレイした結果、愛が重すぎて出会い頭に体当たりして来る(刃物付きの)女の子も……ちょ、待っ!

GAME OVERは唐突にやって来る。俺はどこで選択を間違えたんだろうか……

 この場合、純粋にGAME OVERでループしない点には注意。最後のセーブポイント(オートセーブあり)まで戻るので、八方美人プレイにはデメリットもあったようだ。だがしかし、それでも俺はまたミッチとおしゃべりしたい! 毎回刺されるわけではないし、きっと今日は大丈夫さっ(そして再びGAME OVERへ)。

 ところで、町の各所に設けられた加護スポットは、日替わりでもらえる加護が変わる。自宅の庭にある社、神社の右側の社、神社奥の大木横の社、商店街の社、通学路の地蔵、学校の購買所、海岸の大岩は、可能な限り日参したい。

加護スポットを調べると神の使い(神使)ことムササが登場。さまざまな神様からの加護を主人公に届けてくれる。ちなみにテンポが気になる場合はオプションから演出カットに設定可能

 特定のパラメータが一定値になると戦闘時の技を習得できる。意識して訓練に励むと、集中的にパラメータを上げられていい感じ!

技の習得に必要なパラメータの例。ステータス画面から見られるので、チェックしておこう

移動速度の遅さに対して、時間の進みが早い点は気になった。校門から教室まで(ゲーム内時間で)30分近くかかるので、何度か授業に遅刻することも(遅刻すると成長パラメータの量が減る)

 ボス戦は正直、ひたすら最強の攻撃を放つだけでよく、戦略性や爽快感はあまり無いと感じた。よく言えば脳筋戦法でいいので賛否は分かれそう。

敵の次の行動も主人公の“眼”の力で見えるので、ギリギリの戦いのときには味方をかばう選択肢もアリ。ただ味方の行動がAI制御のため、「バフはいいから攻撃してくれよ!」と念じることもしばしば

考察こそが本作のだいご味! 謎よもっと深まれ……

 《ケガイ》との戦いの果てにどんな結末が待っているのか、果たして“繰り返される8月”のループから抜け出すことはできるのか。その答えは、製品版を実際にプレイして確かめてみてほしい。

 また、余談だが本作のキャラクターは日本神話の神々の名前や設定をモチーフにしたものが多く、その辺りも考察するとより面白くなるだろう。

主人公ニニを「お父さん」と呼ぶホオリ。日本神話になぞらえると、ニニは瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)で、ホオリは火折尊(ほのおりのみこと)がモチーフと思われる

ただ、彼は神話上で母にあたるであろうコノハ(=木花開耶姫(このはなのさくやびめ))に警戒心を抱いており、イチカのことを「お母さん」と呼んでいた。ニニもイチカに運命を感じたような描写があるが、この辺りの事情はまだまだ調査が不十分で、考察がはかどる分野でもある。姉がどうとかイチカが話す場面もあったが……?

 とくにゲーム進行で詰まる部分は無かったので、難易度的には易しめと感じた。むしろ難解なのは設定を読み解く考察、解釈のほうで、そちらはなかなか底が見えない重厚さがある。こういったところも含め、設定や世界観が気になる人は、本作をプレイしてみてはいかがだろうか。

 

【ゲーム情報】

タイトル:LOOP8(ループエイト)
ジャンル:ジュブナイルRPG
販売:マーベラス
プラットフォーム:Nintendo Switch/PlayStation 4/Xbox One/PC(Steam)
発売日:発売中(2023年6月1日) ※PC(Steam)版は、XSEED Gamesより2023年6月7日に配信中
価格:6578円(パッケージ版/ダウンロード版)
CERO:B(12歳以上対象)

※実際の販売価格は各小売店の店頭または各ストアの購入ページにてご確認ください。
※Xbox One版はダウンロード専売となります。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

この特集の記事