週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

DLSS FGやAI処理のパフォーマンスは?GeForce RTX 4060 Ti(8GB)レビュー【後編】

2023年05月24日 08時00分更新

文● 加藤勝明(KTU) 編集● ジサトラユージ/ASCII

DLSS FG利用でWQHDでも戦える
「Cyberpunk 2077」

 「Cyberpunk 2077」では画質“レイトレーシング:ウルトラ”をベースに、DLSS SRはひとまずオフに設定。ゲーム内ベンチマーク再生中のフレームレートを計測した。

Cyberpunk 2077:1920x1080ドット時のフレームレート

Cyberpunk 2077:2560x1440ドット時のフレームレート

Cyberpunk 2077:3840x2160ドット時のフレームレート

 RTX 4060 Ti(8GB)の性能は悪く言えば凡庸。だがメモリーバス幅128bitのGPUとしては、より足回りの太いRTX 3060 Tiを上回れているのだから、アーキテクチャーは優秀であるといった見方もできる。ただ残念なことに、DLSSを利用しないネイティブ解像度でのレンダリングだとRTX 4060 Ti(8GB)は実用的とは言えない。画質をもう少し絞れば実用的なパフォーマンスが期待できるだろう。

 また、4KになるとどのGPUも完全に息切れするが、RTX 3070 TiやRTX 3060 Tiの息切れが特に激しい(フルHDとの落差が大きい)。一方で、RTX 4060 Ti(8GB)はそれらよりも少しだけ上で踏ん張っている点が興味深い。息切れの原因はCUDAコアやRTコアの力のなさに加え、VRAMの少なさが影響しているが、RTX 4060 Ti(8GB)の場合、巨大なL2が最後の踏ん張りを支えている可能性が考えられる。

Cyberpunk 2077:1920x1080ドット+DLSS SR/FG有効時のフレームレート

Cyberpunk 2077:2560x1440ドット+DLSS SR/FG有効時のフレームレート

Cyberpunk 2077:3840x2160ドット+DLSS SR/FG有効時のフレームレート

 DLSSを使用した場合、RTX 4070に比べるとスペックが絞られているRTX 4060 Ti(8GB)はだいぶフレームレートが落ちるが、それでもフルHDでRTX 3070 Tiの1.4倍以上のフレームレートが出せている。それどころか本来RTX 4060 Ti(8GB)のターゲット外であるWQHDでも割と高フレームレートが出せている点は高く評価したい。

 さすがに4Kになると色々ガタガタになるが、WQHDまで粘れれば十分だろう。それが7万円のGPUに見合った体験かは、意見の分かれるところであると思うが……。

Cyberpunk 2077:ベンチマーク中のTBP(上)とワットパフォーマンス(下)

 電力面でのパフォーマンスも見ていこう。負荷の高いゲームであるため、DLSSなしの検証ではRTX 4060 Ti(8GB)もスペック(TGP)に近いTBPを示しているが、DLSS SR+FG利用下ではフルHDで30Wも消費電力が減っている点を見逃してはならない。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

この連載の記事