週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

6代目「シビックTYPE R」はスポーツカーが苦手な人にこそ乗ってほしい

2023年04月01日 12時00分更新

文● 栗原祥光(@yosh_kurihara) モデル●新 唯(@arata_yui_)編集●ASCII

普段乗りを快適にさせる三種の神器

 「前のモデルより楽しいかも」と唯さん。「エンジンのレスポンスが明らかにアップしています。前はパワーで楽しむ感じでしたが、今回は走り全体で楽しむクルマに仕上がっているように思います」と声を弾ませます。レスポンスアップはフライホイールの軽量化によるもの。「街乗りもすごくラクなんです」というように、とても粘るエンジンに仕上がっているではありませんか。

 「街乗りで4速で走っている時、車速が落ちて、また上がるということがありますよね。その時、1000回転以下にまで下がっちゃうので、普通ならシフトダウンなどをするのですが、そういう動作がイラナイんですよ。ずーっと4速ホールドで行けちゃいます。しかも4速1000回転以下からアクセルを踏めば、一気に加速するんです」。これは渋滞ノロノロの多い街中では実に有利。トルクの太さも相まって「MTだと街乗りが大変」という人にこそ、今回のシビック TYPE Rは乗ってもらいたいクルマです。

 シフトダウン時に自動的にエンジン回転数を合わせる「レブマチックコントロール」も進化。クラッチワークさえ気を付ければ、シフトダウン時にガクガクさせることがありません。実に滑らかに街乗りが楽しめるのです。

 唯さんは坂道発進の時、パーキングブレーキを多用されます。これが電子式なので、実に器用に指を動かしながら発進させるのですが、ちょっと大変そう。そこで「オートブレーキホールド機能を使ったら?」と進言。オートブレーキホールド機能を使うと、停止時にブレーキペダルを離しても車両は停止したままになります。ということは、発進時にクラッチとアクセルの操作をするだけで、足を踏みかえたり、片手でハンドルを握っている必要がないのです。

 「これ、メチャクチャラクですね!」と、さらに笑顔。ただし、このブレーキホールド機能は、エンジンを切る度にリセットされるので、いちいちオンにするのは面倒だったりします。

 エンジンレスポンス、レブマチックコントロール、オートブレーキホールドの3種の神器により、普段乗りがすこぶる快適。「とってもラクなクルマですよ!」と言う唯さんの言葉に嘘偽りありません。

 昔ながらのクルマ乗りの人は「なんだ、電子制御で面白くないクルマなのか」と思うかもしれませんが、そんなわけありません。「このクルマ、街乗りが楽しいんですよ。クルマがシッカリと地に足が着いている安定感があって、クイックに曲がれるんです。視界が広いから怖くないんですよ」と絶賛。街乗りで楽しめる、というのは、この手の「速い」クルマにしては珍しいところ。

 「いつまでも運転していたくなりますね」と満面の笑みです。とにかく生理的にとても心地のよい1台。500万円というプライス、納車まで長期間待たされるとしても「ひょっとしたら最後の純ガソリンエンジンのTYPE R」を買わない理由はない、と言いたくなります。

 もちろん+Rモードなども試しました。ですが、CONFORTで十分に楽しい! 先代では+Rモードでずーっと走らせていたのに、いつしかCONFORTに戻している。そこにこのクルマのすごさを感じました。

 「速くて、快適で、使い勝手がよくて、運転していて楽しい」。それは誰もが求めますし、新車発表会などでメーカーがよく口にする言葉です。確かに速いクルマはいくらでもあります。速さはともかく、運転が楽しいクルマもあります。ですが、すべてを満たすクルマは、そう多くありません。第2世代TYPE Rと銘打った6代目シビック TYPE Rは、その狙いが見事に実現した1台といえそう。

 「そう考えると500万円というプライスは、お買い得かもしれませんね」。物欲しそうな眼でシビック TYPE Rを見ていた不肖に、唯さんは笑顔で悪魔の一言を放ったのでした。

■関連サイト

モデル紹介――新 唯(あらた ゆい)

 10月5日栃木県生まれ。ファッションモデルとしての活動のほか、マルチタレントを目指し演技を勉強中。また2022年はSUPER GTに参戦するModulo NAKAJIMA RACINGのレースクイーン「2022 Moduloスマイル」として、グリッドに華を添えた。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事