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「GeForce RTX 3060相当」は本当なのか!?

Arc A770M搭載NUCは容積約2.5Lの小型サイズでミドルクラスゲーミングPC並みの性能だった

2022年10月20日 11時00分更新

ネジを6ヵ所外せば内部にアクセス

 いよいよここからは内部を見ていこう。

メモリーとストレージを装着するには、まず付属の六角レンチで天面のネジ6本を外し、パネルを取り外す

パネルを外すと、LEDで発光するドクロマークのパネルが現れる

さらにその下の金属製カバーを取り外せば、基板上部にアクセスできる

CPUとdGPUは裏面にあり、上部からはアクセスできない構造だ

 CPUのCore i7-12700HはノートPC向けとはなるものの、Pコア6基+Eコア8基で合計14コア/20スレッドと、これまでのNUCと比べると極めてコア数の多い構成だ。ブースト時の動作クロックは最大4.7GHzに達する。

 プロセッサーのベースパワーは45W、最大ターボパワーは115WとノートPC向けとしてはいずれも高めで、現行ハイエンドゲーミングノートPCでも多く採用されている優秀なSKUと言える。

モニタリングツール「CPU-Z」で取得したCore i7-12700Hの情報

 そして、NUC12SNKi72の目玉とも言えるdGPU、Arc A770MはノートPC向けインテルArcの最上位モデル。独自のマイクロアーキテクチャー「Xe-HPG」を採用し、32基のXe-core、512基のXeベクトルエンジン(XVE)、32基のレイ・トレーシングユニットを備える。

モニタリングツール「GPU-Z」で取得した、Arc A770Mの情報。ビデオメモリーが16GBと多めな点も特徴の1つだ。レイトレーシングにも対応する

 この核となるユニットの構成はデスクトップPC向けの上位モデル「Arc A770」と変わらないように見えるが、動作クロックやビデオメモリーまわりの仕様がノートPC向けにカスタムしている。

 例えば、Arc A770Mの動作クロックは1650MHzであるのに対し、Arc A770は2100MHz。ビデオメモリーはGDDR6 16GBを採用する点やバス幅こそ256bitと共通だが、Arc A770Mはメモリー速度が16Gbps、メモリー帯域幅が512GB/sで、Arc A770はメモリー速度が17.5Gbps、メモリー帯域幅が560GB/sとなっている。

 一方で、TGP(GPUの消費電力)は120~150WとノートPC向けとしては高めだが、デスクトップPC向けのArc A770は225W(こちらはボード全体の消費電力を示す「TBP」ではあるものの……)よりも大幅に抑えている。

 なお、dGPUを搭載しているが、CPU内蔵GPUである「インテルIris Xeグラフィックス」が利用できないわけではない。どちらが作業したほうが都合が良いか自動で判断して、処理効率や電力効率を最適化した運用が可能だ。また、対応アプリ利用時に、Arc A770と協調してエンコードやストリーミングを高速化できる「インテルDeep Linkテクノロジー」にも対応している。

CPU内蔵GPU「インテルIris Xeグラフィックス」の情報

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