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Zen 4で性能は別次元の領域に到達!?「Ryzen 7000シリーズ」全モデルレビュー【概要+基本ベンチ編】

2022年09月26日 22時00分更新

「3DMark」では差は微妙

 ゲームグラフィックス性能をみる3DMarkでも検証してみよう。今回はRadeon RX 6800 XTのパフォーマンスにどこまで影響が出るかを見てみたい。テストは“Fire Stike”“Time Spy”の2つを実施した。

3DMark: Fire Strikeのスコアー

3DMark: Time Spyのスコアー

 どちらのテストも終盤にCPU性能を見る物理演算系テストが入るが、どちらのテストにおいてもRyzen 7000シリーズは特に強い印象はなく、結果として第12世代Coreに負ける局面も見られた。ただこのテストもリリースからかなり時間が経過しており、全てのゲームにおいてこの傾向が演繹できる訳ではない。

消費電力は第12世代Core並に

 今回の最後を飾るのは消費電力だ。システム起動10分後の安定値をアイドル時、「Handbrake」で4K@60fpsの動画を“Super HQ 1080p30 Surround”“H.265 MKV 1080p30”でエンコードしている最中の安定値を高負荷時とし、ラトックシステム「RS-WFWATTCH1」で計測した数値と、Elmorlabs「PMD」でEPS12V×2に流れた電力の最大値(合算値)をそれぞれ比較する。EPS12Vの方がCPU単体の消費電力により近いデータとなる。

消費電力の比較

 Ryzen 7000シリーズ、特にTDP 170Wの上位2モデルの消費電力は高く、Ryzen 9 7950Xの消費電力はCore i9-12900Kのすぐ後ろにつけている。ただEPS12Vに流れる電力をみると、まだRyzen 9 7950Xの方が少なく、マザーボードの消費電力も大きく影響していると思われる。特にアイドル時においてはRyzen 7000シリーズは軒並み80W以上となるが(上がる時は100Wあたりまで上がる)、これはチップセットが2チップ構成であることも関係していると考えられる。

 一方、TDP 105W設定のRyzen 5 5600XとRyzen 7 7700Xについては消費は劇的には伸びていない。むしろRyzen 7 7700XとRyzen 9 5950X〜Ryzen 7 5800Xを比較した時、システム全体の消費電力消費があまり変わっていないなど、ちゃんと消費電力とTDPが連動していることが分かる。

次回は実ゲームパフォーマンス

 Ryzen 7000シリーズはコア設計の変更と新規格への対応、さらにはプロセスのシュリンクを同時に行うことでRyzen 5000シリーズを性能で大きく引き離すどころか、ライバルである第12世代Coreに対しても大きなアドバンテージを獲得した。特にTDP 170WのRyzen 9 7900X/7950Xのマルチスレッド性能には特筆すべきものがある。

 代償として消費電力がかなり上がってしまったが、パフォーマンスが何より欲しいユーザーには“刺さる”製品でないだろうか。AMDがわざわざ発売日をインテルの新製品発表にぶつけたのは少々大人げないと思わないでもないが、Zen 4でRaptor Lake(第13世代Core)を全力で叩きのめすというAMDの強い意志を感じる。

 惜しむらくはこの円安傾向を反映した価格設定とX670Eマザーボードの価格設定だが、Socket AM5も⻑期政権になる点を考えると、第13世代Coreでまた新たなチップセットが出るインテル製プラットフォームより費用対効果は高いと考えられなくもない(でも高いことは変わらない……)。

 次回はRyzen 7000シリーズのターゲットであるゲームにおけるパフォーマンスをさまざまな角度から検証するとしよう。

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