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選ぶなら感覚性能の「iPhone 14 Pro」通常版とProの差が開いたiPhone 14世代(本田雅一)

2022年09月23日 12時00分更新

iPhone 14 Proシリーズでは、常時点灯モードがiPhoneとして初めて導入された

利便性を確実に上げる常時点灯モード

 Apple Watchでも使い始めるとその利便性を実感する常時点灯モードは、6月に開催されたアップル世界開発者会議「WWDC」で発表されたiOS 16のロック画面とともに使うことで、こちらも手放せない機能になっていきそうだ。

 発表当初は「ロック画面をカスタマイズしてまで、コンプリケーションを表示する必要があるのか?」とやや懐疑的だったのだが、前述したようにバックグラウンド動作するアプリの操作パネルが統合され、さらに常時点灯モードも使えるようになると、使っている時の感覚、目の前の景色がガラリと変わってくる。

 iOS 16の新しいロック画面デザインは、まさにこの14 Proシリーズのために作られたようなものだ。

 屋外使用では最大2000nitsまでブーストする高輝度表示や、PRO Display XDR同等のピーク1600nitsを誇る映像や写真のHDR表示も、もちろん美しい。高評価のポイントではあるが、日常的な操作の中での快適性、ルーティン操作の中に組み込まれる使いやすさという面で、これらの改良もスペック向上ではなく利用体験の向上を主眼に端末全体のデザインを見直した形になっている。

 このように、実機を使い始めてみるといたるところに「iPhoneからの離脱」を困難にさせるほど日常的な操作の中に独自の要素が組み込まれる。そんな作りの丁寧さこそがiPhone 14 Proのよさだ。

あるいはSmart HDR3と組み合わせ、背景露出と被写体露出を個別に行っているのかもしれない

「長く使うならiPhone Pro」がおすすめ

 例年、どちらを選んでも高性能、高機能、最新であることは同じで「Proではない通常版が費用対効果でもっともよいですよ。カラーバリエーションも豊富ですしね」と説明しているのだが、今年のモデルに限ってはここまでに挙げてきたような、感覚的な面での使いやすさや品質の追求がいたる所に見られるiPhone Proをすすめたい。

 スマートフォンも製品として成熟が進み、買い替えサイクルも長くなってきている。iPhoneはOSアップデートの期間が長く、長期間にわたって現役で使える上、今回のモデルからはバックパネルが簡単に開く構造になったためバッテリ交換などの修理が容易になっている(iPhone 14、iPhone 14 Pro/Pro Maxともに)。

 毎年のように買い替えしている最新機器を求める方はもちろん、普段はあまり細かな機能へと目を向けていない、また長期間買い替えずに使い続けるという方ほどiPhone 14よりもiPhone 14 Proシリーズの方がいいだろう。

 両者の違いは長く使い続けるほど実感できるものが多い。全体に端末価格が上がっていることもあり、その価格差は両者の違いほど大きくはないと思う。

 

筆者紹介――本田雅一
 ジャーナリスト、コラムニスト。ネット社会、スマホなどテック製品のトレンドを分析、コラムを執筆するネット/デジタルトレンド分析家。ネットやテックデバイスの普及を背景にした、現代のさまざまな社会問題やトレンドについて、テクノロジ、ビジネス、コンシューマなど多様な視点から森羅万象さまざまなジャンルを分析する。

 

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