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気になる展示は? “秋のヘッドフォン祭 2022”を振り返る

2022年09月21日 11時30分更新

自分だけ聞える「PSZ」技術とは?(NTTソノリティ)

 このブースでは、興味深い「PSZ」技術のデモが披露されていた。

 オープン型のヘッドホン/イヤホンなのに、外に音が漏れないという技術だ。正相と逆相で音を打ち消し合う原理で、ヘッドホンの外でノイズキャンセリングをしているようなイメージだ。

音圧分布

 ヘッドホンの場合、片側2基のドライバーがあり、それぞれ正相と逆相の音を出す。イヤホンの場合はもっと巧妙で、片側1基のドライバーで、前面から出る正相と背面から出る逆相の音を干渉させている。そのために普通のベント穴よりもだいぶ大きな穴が筐体に設けられている。

イヤホン正面

背面の逆相ポート

 試してみると、確かに周りに音が聞こえていないのだが、正しく装着すればユーザーには音が普通に聞こえる。デモ機は低音が出にくい点が気になったが、これも改良していくそうだ。

 最近のイヤホンでは耳を塞がない装着感が求められるようになっている。この技術も面白いポテンシャルを持っていると言えるだろう。

体験すると驚く新技術

車や飛行機のヘッドレストへの設置を想定した展示

 次回“春のヘッドフォン祭 2023”は、2023年の4月29~30日に開催予定だ。秋のヘッドフォン祭 2022は、ロサンゼルスで開催された“CanJam Socal”と重なったこと、依然として日本のコロナ対策の敷居が高いことなどから海外からのメーカー関係者の来日が少ないのが残念であった。次回はさらに盛況なイベントになることを期待したいと思う。

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