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iPad Proで仕事がしやすくなる「iPadOS 16」

2022年08月29日 09時00分更新

画像の切り抜きには驚かされた

 iPadOS 16ならびにiOS 16を使っていて、最も驚いているのが画像の切り抜きだ。

 カメラで撮影した写真など、子供やペットの被写体を長押しするとそれらを特定し、切り抜いてくれるのだ。切り抜いた画像はコピーや共有が可能なので、メッセージに貼り付けたりできる。

 20年ほど前、雑誌編集者時代に写真から被写体を切り抜くというのは相当大変な仕事であった。デザイナーさんに頭を下げ、Photoshopで手作業で輪郭を切り抜いてもらっていたのだ。F1雑誌の編集者時代は、F1ドライバーはパーマがかかっているような人も多く、しかも、出場する全ドライバーを切り抜いてもらわなくてはならず、それはそれは大変であった。

 しかし、それが今やiPhoneやiPadがあれば、長押しすれば一瞬で切り抜いてくれるようになるとは驚きだ。AI、恐るべしなのだ。

 もちろん、最近のPhotoshopであれば、Adobe Senseiによって簡単に切り抜いてくれる。しかし、iPhoneやiPadの標準搭載の写真アプリで一瞬で切り抜いてくれるようになると「切り抜き写真」が一気に一般化しそうな気がしている。

 自分としてはYouTubeでサムネイル画像を作る際に、切り抜き画像を活用していきたい。アップデートが一般に配布されると、LINEなどのメッセージで切り抜き写真が飛び交うことは間違いないだろう。

今回のアップデートはかなり楽しい

 また、個人的に気に入っているアップデートがメールやメッセージだ。メールであれば送信したあとに送信の取り消しができるようになっている。

 またメッセージでは送信後に修正したりメッセージそのものを削除するといったことが可能になった。最近ではiMessageで仕事先と連絡を取り合うことも多く後から編集できると言うのはかなり使い勝手が向上すると言えそうだ。

 さらに音声入力しながらキーボードを併用するということが可能になった。こちらはiPhone並びにiPad両方で使える。ちなみにこの原稿も口頭で喋りながらテキスト入力し、句読点等はキーボードで打つといった作業で行っている。もちろん、正しく音声認識されなかったときにはキーボードで修正している。音声とキーボードが併用できるようになったことで原稿作成が一気に進んでいる感じがしている。

 もちろん、外出時のカフェなどでは利用できないが、自宅での原稿執筆ははかどりそうだ。

 今回のアップデートは実際に使ってみるとかなり楽しい。9月発売の新製品と組み合わせるとさらに便利になることだろう。一体どんな製品が発表になるのか。今からとても楽しみだ。

 なお、通常パプリックベータ版の画像は公開NGとなっているが、取材ということで許可をもらって掲載している。

 

筆者紹介――石川 温(いしかわ つつむ)

 スマホ/ケータイジャーナリスト。「日経TRENDY」の編集記者を経て、2003年にジャーナリストとして独立。ケータイ業界の動向を報じる記事を雑誌、ウェブなどに発表。『仕事の能率を上げる最強最速のスマホ&パソコン活用術』(朝日新聞)など、著書多数。

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