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シャープ「AQUOS R7」の得意と苦手がハッキリわかったサーキットでの撮影

レースなどでの流し撮りは
さすがに若干苦手と言える分野か

 スナップやポートレートなどではいい味のある写真が撮れるAQUOS R7ですが、苦手分野があります。それはレースの走行写真、いわゆる流し撮りです。

グッドスマイル 初音ミクAMGをデジタルズーム10倍で撮影

 iPhone 13やOPPO Reno7 Aなど、最近のスマートフォンはそこそこのレンズ性能ながら広角系と望遠系の2種類のレンズに、深度センサーなどのレンズで3眼構成となっているものが多いのですが、AQUOS R7は高性能な広角レンズSUMMICRON 19mmの一本勝負。これでマクロから望遠までをまかなえます。そのためレース写真のためのズーミングはデジタル10倍となってしまいます。そこまでデジタルズームができるのもすごいのですが、この状態でカメラをレーシングマシンに合わせて振るとマシンの形が崩れてしまうというデジタルシャッター特有のローリング歪みが出てしまいました。

RQ's AMG GT3をデジタルズーム5倍で撮影

 ローリング歪みが出ない範囲でズーミングするのは3倍、少し妥協して5倍が限界です。これ以上ズーミングするとマシンの形が崩れ、ロゴの文字が読めない状態となります。また、AQUOS R7はシャッターボタン長押しで連写するモード(バーストモード)の使い勝手が流し撮り向けの設定ではない(1秒くらい長押ししないと連写が始まらないので瞬時に撮れない)ため、マシンに合わせてカメラを振っている間は何回もシャッターボタンを押さないといけないことになります。

 動画は8Kが撮影できるAQUOS R7ですが、動画で切り出そうとしてもデジタルズームの解像感は変わらないので、この面でもレースの走行写真には不向きと言えます。

ポルシェカレラカップジャパンのグリッド

 描写性能が高いということで単眼一本勝負に出ているAQUOS R7のSUMMICRON 19mmレンズ。超広角レンズから得る画像をデジタルズームのクロップで対応することで、かなりクセの強いレンズとなっていますが、ピッタリはまるとかなり芸術性の高い写真が撮れるというあたり、ライカのレンジファインダーカメラであるMシリーズに近いかもしれません。

意外と寄れて便利なマクロ性能

 レンズの描写性が高いAQUOS R7ですが、接写性能はどうでしょう。

セイコーのダイバーズウォッチとカシオのデータバンク

 実際に撮影してみたところ、最短撮影距離はおおよそ30cm程度。超広角レンズなのでデジタルズームが1倍のままでこの距離だと、腕時計を撮影するには対象物が小さく映ってしまいます。

オリエントのSUBARU BRZ GT300コラボクロノグラフ

 そこでデジタルズームを2倍にしてその距離で撮ってみるとちょうどいいサイズで撮影できました。腕時計よりもサイズが小さいもの、たとえば指輪などを撮影する場合はデジタルズーム3倍程度までは画質的に許容範囲と言えるでしょう。

セイコー ジウジアローデザイン デジタルクロノグラフ

 メルカリなどに出品するような写真を撮影する場合にもAQUOS R7なら綺麗な画質で撮影できるので、外観の評価を写真で伝える場合には最適と言えるでしょう。

ストリートスナップとの相性は抜群

 ここまで読んでAQUOS R7のカメラはピーキーだな、と思ってしまった方もいるかもしれません。しかし、一度クセを掴んでしまえば、実はかなり快適に撮影できます。

SUBARU BRZ R&D SPORTが優勝した直後のピットの様子

 レンズの描写性能と1インチセンサーの色再現度の高さが相まって、優勝した瞬間のSUBARUピット内の様子を的確に表現できます。特にスマホカメラにありがちな輪郭の色ボケ、いわゆる色収差は皆無で、ウェブで使う写真であれば高級コンデジと遜色ない写真が撮影できます。

GT500クラスで優勝のKeePer TOM'S GR Supra サッシャ・フェネストラズ選手と宮田莉朋選手

 特に広角レンズ特有の、背景をくっきり写すことができる特徴を活かせば、優勝のパルクフェルメの写真のように臨場感のある写真が残せます。

KeePer TOM'S GR Supraのレースクイーン

 また、SUMMICRONレンズの開放F値であるF1.9を全開で活かせば、KeePer TOM'S GR Supraのレースクイーンの写真のように、ポートレートモードでなくても背景ボケを作り出すことができます。被写体を中心に寄せて19mmと言う超広角のクセを把握しておけば空気感まで伝わる写真が残せて、これが街中であればストリートスナップに最適ということになります。

GT500クラス2位となったカルソニック IMPUL Zのレースクイーン

GT500クラス3位となったリアライズコーポレーション ADVAN Zのレースクイーン

 しかし、AQUOS R7のポートレートモードの写真の、被写体の際立ちはさすがと言うほかありません。超広角レンズを少しクロップして広角レンズ程度の画角にするポートレートモードでは、広角ならではの前に突き出した指の迫る迫力と背景の強力なボケが両立するというAQUOS R7でしか撮れない写真を作り出しています。この写真モードとポートレートモードは画面をスライドするだけで瞬時に切り替えられるので、クセさえ掴んでおけばいいのです。

GT300クラス優勝のSUBARU BRZ R&D SPORTとそのスタッフ

 クセが強いと散々書いてきましたが、そのどれもがライカの主要シリーズであるMシリーズっぽいクセの強さで、本当にライカが監修したカメラなんだと実感できます。このAQUOS R7できれいな写真がコンスタントに残せるようになれば、ライカのレンジファインダー最新デジカメのM11なども使いこなせるようになっていることでしょう。

 このように、AQUOS R7のカメラは写真を理解するという意味ではこの上ない性能を持っていると言えるのです。

シャープ「AQUOS R7」の主なスペック
ディスプレー 6.6型Pro IGZO OLED(19.5:9)
240Hz対応
画面解像度 1260×2730
サイズ 約77×161×約9.3mm
重量 208g
CPU Snapdragon 8 Gen 1(オクタコア)
内蔵メモリー 12GB
内蔵ストレージ 256GB
外部ストレージ microSDXC(最大1TB)
OS Android 12
5G対応 ミリ波、サブ6
無線LAN Wi-Fi 6
カメラ画素数 約4720万画素(F値1.9、19mm相当)
+約190万画素(測距用)
イン:約1260万画素(F値2.3、27mm相当)
バッテリー容量 5000mAh
防水/防塵 ○/○(IPX5,8/IP6X)
FeliCa/NFC ○/○
生体認証 ○(画面内指紋、顔)
USB端子 Type-C
イヤホン
カラバリ ブラック、シルバー
販売キャリア ドコモ、ソフトバンク
 

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