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ミクシィ、LIXIL、grigryなどがサービス作りとSORACOMを語る

ソラコムが3キャリア対応プランを発表 衛星通信も取り込めるように

2022年07月07日 10時30分更新

衛星通信もSORACOMプラットフォームに取り込める

 続いて登壇したソラコム 取締役 最高技術責任者 CTOの安川健太氏は、ソラコムの最先端のテクノロジーについて説明。「ソラコムの開発サイクルは、お客様の実現したいことやフィードバックを聞き、プラットフォームとしてどうすれば役に立てるかを考え、そこからプラットフォームとして提供すべき最小限の機能を実装し、プライベートβとして提供。その結果をもとに開発をしていくというサイクルを繰り返すことで進化を遂げてきた」とする。

ソラコム 取締役 最高技術責任者 CTO 安川健太氏

 また、顧客からの声を聞くことで、想定外のニーズを知ることができたことも多かったという。「実感したのは、3GやLTE、5Gといったセルラーだけでは満たせない領域があるという点である。1カ月の充電で数カ月間稼働させたいという場合や、セルラーモジュールのコストでは予算を超えてしまうということもある。2017年に発売したSORACOM Air Sigfoxは、LPWANのテクノロジーを使用し、小容量バッテリーでも長時間稼働する省電力化を実現した」と振り返る。

 SORACOM Air Sigfoxを利用した事例では、日本瓦斯(ニチガス)がある。同社が、世界初となるLPG託送サービスを運用する際に、LTE-MとSigfoxを組み合わせた新型NCU「スペース蛍」を開発。低コストおよび省電力のニーズに応えるとともに、複数の通信手段を通じて、100万台のガスメーターをクラウドに接続することができたという。

 「こうした事例をもとに、複数の通信手段を組み合わせることに大きな価値があることを理解できた」とし、「2021年にはインターネット越しに、SORACOMへのセキュアなリンクを実現するSORACOM Arcをローンチした。スリーアツプ・テクノロジーでは、工場設備の稼働状況や生産数をリアルタイムで把握するサービスを提供しているが、インターネット環境がある場所ではSORACOM Arcを利用し、そうではない場所では、セルラーのSORACOM Airを利用した。また、SORACOM Napterを利用して、遠隔からセキュアにアクセスするといった使い分けもしている。こうした複数の通信手段を利用した事例が増えている」という。

 今回は新たに衛星通信のSatelliteメッセージングサービスを発表した(関連記事:SORACOM、衛星を利用したメッセージ送信機能をプラットフォームに統合。検証目的で利用できるように「Technology Preview」として提供開始)。AstrocastやSwarm Technologiesと提携し、衛星通信から入ってきたデータを、SORACOMプラットフォームで受け取り、SORACOM Orbitでデータを加工したり、SORACOM HarvestやSORACOM Lagoonで保存したり、可視化したりといったことが可能になる。

衛星通信を取り込めるSatelliteメッセージングサービス

 想定される事例としては、セルラーと衛星通信に対応したトラッカーを使用して、海上輸送中の船舶の状況を衛星通信で把握し、港からコンテナを地上輸送する場合にはセルラー通信で状況を把握することができるようになる。まずは、テクノロジープレビューとして提供することになり、「新たな技術がどう使われるのか、適用領域がどこかといったことを探りたい。パートナーとともに模索していきたい」とした。

 安川CTOは、「世界中には、まだつながっていない場所がたくさんある。衛星通信をSORACOMプラットフォームに取り込むことで、地球上のあらゆる場所からデータを収集することができるようになる。ソラコムが掲げたビジョンに近づくことができる」と述べた。

テクノロジーの民主化に向けワークショップ形の支援サービスも発表

 ソラコムでは、創業以来、「テクノロジーの民主化」を実現することに取り組んでいる。その実現に向けた取り組みのひとつが、ニーズに応えるための頻繁なアップデートだ。2021年には60の新機能や機能改善をリリース。2022年は、すでに40以上のアップデートを提供。なかでも、IoTの商用展開のための機能追加を随時実施しているという。

進化するソラコム

 新たな機能として、2022年4月には、月額利用料が一定になるとメールで通知する「ご利用料金アラート機能」、サービス利用料金やデバイスの見積もり作成が簡単に行なえる見積もりツールを拡充。さらに、今回の基調講演では、新機能強化として、ユーザーコンソールのアップデートを発表した。

 ソラコム 上級執行役員 VP of Engineeringの片山暁雄氏は、「ユーザーコンソールの機能強化では、初期ロード時間を3分の1に短縮したり、ヘッダーなどのデザインの最適化、VPG画面のアップデート、ダッシュボードの提供を行なった。ダッシュボードはダークモードへの切り替えも行なえるようにしている」という。

ソラコム 上級執行役員 VP of Engineeringの片山暁雄氏

ダッシュボードの提供も開始

 さらに、テクノロジーの民主化において重要になる商用展開に向けた支援策としては、ソラコムが提供としているIoTストアにおいて、商用展開を見据えたデバイスの品揃えを強化しているほか、SORACOM Professional Servicesにより、エンタープライズでのIoT活用を支援するコンサルティングサービスを提供。要件定義やプロジェクトの立ち上げを支援するという。

 ここでは、新たに「SORACOM Booster Pack」を用意したことを発表。ワークショップ型の支援サービスとして、現状の課題や次のアクションをまとめたレポートが提供されるという。SORACOM Booster Packは、デバイスやクラウドの連携方式やSORACOMサービスの選定支援を行なう「SORACOM Design Pack」と、ソラコム提供のデバイスを使用したシステム構築ハンズオンの「Hands-On Pack」で構成するという。

SORACOM Booster Packでユーザーを支援

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