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Lepton WS3100Z690-A/D4 Stream Boxをレビュー

これ1台で本格ゲーム配信!Core i7-12700K&RTX 3060 Ti&C988搭載ゲーミングPCの実力

2022年05月15日 11時00分更新

水冷CPUクーラーを採用した安定動作仕様

 ここからはHDMIキャプチャー機能以外の部分もチェックしてみよう。PCの内部は裏配線が活用されていることもあり、かなりスッキリとしている。それだけに、水冷CPUクーラーの存在感が際立っていた。

ケーブルの露出を最小限にしよう、という狙いが見て取れる配線。この組み立てのうまさもサイコムのウリ

裏配線も無駄なくレイアウトしている

 CPUクーラーはAsetekの簡易水冷クーラー「650LS」に、静音性と冷却力で定評があるNoctuaの「NF-F12 PWM」を組み合わせたもの。水冷クーラーを採用するメリットは、冷却力と静音性の両立にある。もちろん、ラジエーターを冷却するファンがあるため、まったくの無音動作とはいかない。しかし、空冷クーラーほどファンが高回転になりづらく、ピーク時でも騒音が抑えられるわけだ。

 とはいえ、CPUは第12世代Coreの上位モデル「Core i7-12700K」。16コア/20スレッド、最大5GHzの高性能なものということもあり、120mmの小さなラジエーターでは少々不安が残る。この点は後述の検証でチェックする。

静音性にも配慮し、簡易水冷クーラーにはNoctua製の120mmファンを搭載

 配信者用PCということもあってか動作の安定性を重視した構成に思える。PCケース上部に溜まりやすい熱を排出するため、天面には120mmの排気ファンを配置。さらに、前面吸気ファンは140mmの大型ファンを採用している。

前面には140mmの大型ファンを備え、冷たい外気をビデオカードにしっかり送り込んでくれる

 背面インターフェースは充実しており、USBポートは特に多い。列挙すると、USB 2.0が2基、USB 3.2 Gen 1(5Gbps)が2基、USB 3.2 Gen 2(10Gbps)が3基、USB 3.2 Gen 2x2(20Gbps、Type-C)が1基といった具合だ。

マザーボードの背面インタフェースに加え、ビデオカードやキャプチャーカードの入出力端子もあるので、後部のケーブルレイアウトはうまく取り回す方法を考えたほうがいいだろう

 ネットワーク機能は有線LANが2.5Gbpsに対応し、無線LANはWi-Fi 6をサポート。Wi-Fi 6も最大2.4Gbpsと高速なので、LANケーブルの取り回しが難しい環境でも、高速LANを扱える点がうれしい。

Wi-Fi用のアンテナは背面に直接取り付け。アンテナは可動式なので、背面インターフェースと干渉しないよう角度を調整できる。また、Wi-Fi 6で通信するためには、当然ながら無線LANルーター側の対応も必要になる

 USBメモリーやゲームコントローラー、ヘッドセットなどよく使うUSB機器の接続は、着脱が容易なフロントインターフェースが便利。このフロント部のUSBポートも充実しており、USB 2.0が2基、USB 3.2が3基(その内、1基はType-C)を備える。ヘッドホンやマイク端子もあるので、およそ困ることはない構成だ。

USBポートの数はもちろんだが、配信でよく使うヘッドホンとマイク端子を装備している点もうれしい

 Lepton WS3100Z690-A/D4 Stream Boxは、HDMIキャプチャーボードを標準装備している新機軸のモデルだ。しかし、その一方で安定性を重視したパーツ構成、裏配線を活用した美しい組み立て、といったサイコムのこだわりはほかのモデルとなんら変わりない。

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