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PS5に追加するなら動作確認済みが安心か? ADATA/XPGのSSDでストレージを増設する

2022年03月18日 11時00分更新

PCでテストしたところ、PCIe 4.0対応SSDとしても優秀なスコア

 今回紹介するSSDについて、PCで簡単に性能を確認してみよう。テストに利用したのは各モデルの最大容量で、Premier SSD For GamersとGAMMIX X70 BLADEは2TB、Legend 840は1TBだ。下記に示したRyzen 5、Windows 11 Proのシステムでテストしている。

 定番のCrystalDiskMark 8では、公称値を裏付けるスコアが出ている。Legend 840は、ランダム性能(RND4K Q1T1)のスコアも優秀で、普段使いのSSDとしては申し分ない性能を持っていることがわかる。

CrystalDiskMark 8の結果(Premier SSD For Gamers、1GiB)。ほぼ公称値どおりのスコア。Q1のランダム4Kリード(最下段左)はXPG GAMMIX S70 BLADEよりも良い

続いて、Premier SSD For Gamersの64GiB。テストサイズを大きくしてもほぼ変わらない

XPG GAMMIX S70 BLADEの1GiB。公称値どおりの良好な結果だ。Q32ランダム4KリードではPremier SSD For Gamersよりも良い

XPG GAMMIX S70 BLADEの64GiB。テストサイズを大きくしてもほぼ変わらない

Legend 840の1GiB。シーケンシャルライトは公称値以上。Q1ランダム(最下段)のスコアはPremier SSD For Gamersをも上回る

Legend 840の64GiB。テストサイズを大きくしたことでQ1ランダムのスコアに影響している

 HD Tune Pro 5.75のFile BenchmarkはSLCキャッシュの容量を確認するために実行したが、いずれのSSDもテストサイズ200GB全域で変わらない書き込み性能を見せており、SLCキャッシュは少なくとも200GB以上あることが確認できている。

HD Tune Pro 5.75/File Benchmarkの結果(Premier SSD For Gamers)

XPG GAMMIX S70 BLADEでは、4Kランダム(multi)のテストがエラーでスコアが出ていないが、他メーカーも含めてよくあることだ。クライアントPC向けのSSDでは重要でない項目なので気にせずシーケンシャルのスコアとランダム(Single)に注目してもらいたい

Legend 840では、4Kランダム(Single)のスコアは他の2台と比べて差がある

 どれも現行のSSDらしい優秀な性能を持っているが、細かい比較をいえば、一番印象が良いのはPremier SSD For Gamers。公開されている部分のスペックはXPG GAMMIX S70 BLADEと共通だが、テスト結果を見ると完全に一致というわけでもないようだ。ランダムアクセスの傾向が少し異なっており、Q1のスコアやHD Tune Pro 5.75のランダム(Single)が優れるPremier SSD For GamersのほうがよりクライアントPC向きといえる。

今回のテスト環境
CPU AMD Ryzen 5 3500
マザーボード MSI MAG B550 TOMAHAWK
SSD XPG GAMMIX S50 Lite 2TB
ビデオカード GIGABYTE GeForce RTX 2060 GAMING OC 6G
電源 XPG CORE Reactor 750W
OS Windows 11 Pro

PS5では、本体SSDと同等または同等以上の高速ロード
SSD個別の多少の性能差は大きく影響するほどではなさそうだ

 ゲームのロード時間については、「Marvel's Spider-Man: Miles Morales」「Demon's Souls」「JUDGE EYES:死神の遺言 Remastered」の3タイトルでロード時間を計測して比較してみた。3回実行してその平均を掲載した。結果は以下のとおり。Premier SSD For Gamers、GAMMIX S70 BLADEについては、体感できるほどではないが、本体SSDよりもわずかに高速な傾向、Legend 840も本体SSDとほぼ同等のロード時間だった。

(秒) Premier SSD
For Gamers
GAMMIX S70
Blade
Legend 840 本体
ストレージ
Marvel's Spider-Man 35.88 35.78 35.13 34.80
Demon's Souls 15.48 15.55 16.95 17.11
JUDGE EYES 30.35 30.87 32.03 31.98

 今回初めてテストするLegend 840については温度のテストも実施した。室温18度の部屋でジャッジアイズを約1時間プレイした後でFLIR ONEでサーモグラフィを撮影してみた。ヒートシンクの温度とはいえ、最大温度は45.8度と十分すぎるほど余裕のある温度にとどまっており、長時間プレイでも発熱が問題になることはないだろう。

ゲームを1時間プレイした後でFLIR ONEで撮影したサーモグラフィ(Legend 840)

いずれもPS5の増設用に安心して使える動作確認済みSSD

 今回取り上げたPremier SSD For Gamers、GAMMIX S70 BLADE、Legend 840の3種類のSSDは、いずれもPS5での動作確認がされており、安心してPS5の増設SSDとして利用できる。実際に装着して試した範囲でも、内蔵SSDと同等またはそれ以上の快適さで使えることもわかった。PS5で利用する前提であればどれを導入しても問題ないといえるが、Legend 840はソニーの推奨性能をわずかに及ばないので、Premier SSD For GamersとGAMMIX S70 BLADEのほうがより安心感は高いとはいえるだろう(特に問題は生じなかったが)。

 これらの製品はPC用としての性能も優秀。特にハイエンドモデルのPremier SSD For GamersやGAMMIX S70 BLADEは、DRAMキャッシュを搭載した堅実な設計で、用途を問わずに安定した高性能を発揮できる。ゲームと配信を1台のPCでするような使い方や、写真のRAW現像やビデオ編集などのクリエイティブユースで使うならばハイエンドの2台がお勧めだ。

 なお、原稿執筆時点での実売価格を見てみると、Premier SSD For GamersとXPG GAMMIX S70 BLADEの2TBモデルが約4万円。また、Legend 840の1TBモデルは約2万3000円となっている。

Amazon.co.jpへのリンク(Premier SSD For Gamers 2TBモデル)
Amazon.co.jpへのリンク(XPG GAMMIX S70 BLADE 2TBモデル)
Amazon.co.jpへのリンク(ADATA LEGEND840 1TBモデル)

 

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