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microATXでDDR5はめずらしい!? ミドルレンジにピッタリサイズ、ピッタリ機能

長時間プレイも安心のゲーミング向け電源回路と放熱ばっちりヒートシンク搭載マザーボード!MSI「MAG B660M MORTAR WIFI」

2022年02月18日 00時00分更新

文● 石川ひさよし 編集●ASCII
提供: エムエスアイコンピュータージャパン

 CPU電源回路の動作はCPUに負荷をかけて行なう。そこでCINEBENCH R23のMulti Coreテストを10分実行し、その間の各種データのログを取得した。また、温度を慣らすため、事前にMulti Coreテストを1回実行し、その後10分間アイドル状態を設けた上で計測している。

CINEBENCH R23 Multi Coreテスト実行中の温度変化。青がVRM温度、橙がCPU温度、灰がCPU使用率

 CPU電源回路(VRM、MOSFET内センサーの値)の温度は35.5℃からスタートし、ベンチマーク終了直前で50℃に達した。10分間でおよそ15℃の上昇だ。ポイントとなるのはベンチマーク終了直後。50℃だった温度は一気に44℃まで低下した。ベンチマークはバラック状態で行なったためこの冷却は自然対流のみのもの。つまり純粋にこのヒートシンクの放熱性能と捉えてよい。よほどエアフローが悪条件でもないかぎり、ケースに収めた場合でも適切なVRM温度で運用できるだろう。

 また、PCMark 10のStandardテスト、3DMarkのTime Spyテスト、ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマークも実行したが、どれも36℃スタートで完了時38℃といった具合でCPU電源回路の温度はわずかな上昇しか見られなかった。

アイドル時の最小温度とベンチマーク中の最大温度

 参考までにベンチマークの各スコアを紹介しておこう。Core i7-12700K時のCINEBENCH R23 Multi Coreテストは22919、Single Coreテストは1961。CPU性能は問題なく引き出せている。そのほかRadeon RX 460ビデオカード時の3DMark Time Spyは1587、Fire Strikeは5221、ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク(1920×1080ドット、最高品質)は4913、PCI Express 3.0 x4接続SSD時のPCMark 10は7355といったスコアだった。

CINEBENCH R23のスコア

3DMark Time Spyのスコア

3DMark Fire Strikeのスコア

ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマークのスコア

PCMark 10のスコア

これからの時代に必要な高速インターフェースはしっかり装備

 CPU−チップセット間のバス幅が狭いという点で、拡張スロットやM.2スロット以外のインターフェース、たとえばUSBやネットワーク等が気になる方も多いかもしれない。まずはUSBを確認してみよう。

 まず最速のUSBはバックパネルにあるUSB 3.2 Gen2x2 Type-C(20Gbps)×1だ。40GbpsのThunderbolt 4(あるいはUSB 4)を除けば実質的に現行最速のUSBである。この高速インターフェースを搭載しているという点で、心配は払拭できるだろう。また、USB 3.2 Gen2はバックパネルにType-A×2、フロント用にType-Cヘッダー×1を、USB 3.2 Gen1はフロント用ヘッダー×2を備えている。また、Thunderbolt 4はないと書いたが、同機能を追加するAIC拡張カード用のヘッダーは備えているので、後々必要となった時に追加搭載が可能だ。

バックパネルのインターフェースは意外にも充実。20GbpsのUSB 3.2 Gen2x2 Type-Cも装備

USB 3.2 Gen2はGenesys Logic「GL3590」USBハブチップを用いて増やしている

フロント用にもUSB 3.2 Gen2 Type-Cヘッダーを用意

Thunderbolt 4 AICカードを搭載した際に接続するヘッダー

 ネットワークは有線LANが2.5GbEでRealtek「RTL8125BG」、無線LANはWi-Fi 6EのIntel Wi-Fi 6E AX211を搭載していた。

2.5GbE有線LANはRealtek「RTL8125BG」を採用

 Serial ATA 3.0は6ポート。チップセット仕様では4ポート(5〜8番)が最大とされているが、追加チップを加えて2ポート(A、B番)増設している。全体として見れば、M.2 SSDへの移行や大容量HDDの登場で利用数が減少傾向にあるSerial ATAだが、旧PCからの流用などを考えている方にとって、従来のマザーボードと同じ6ポート備えている点は心強いスペックではないだろうか。ただしSerial ATA 8番は2番目のM.2スロットと排他利用になる。

Serial ATA 3.0は計6ポート

 オーディオ機能はコーデックにRealtek「ALC1200」を採用している。このチップの具体的なスペックはRealtekのサイトでも公開されていないが、型番からするとALC1220の下位と見られる。

オーディオコーデックはRealtek「ALC1200」

ミドルレンジにピッタリサイズ、ピッタリ機能のMAG B660M MORTAR WIFI

 MAG B660M MORTAR WIFIは、DDR5のような将来に向けたスペックを求めつつ、PC全体のコストとしてマザーボードは抑え、ビデオカードやメモリに投資を回したいというユーザーニーズに適したモデルと言える。一方、徹底的にPCコストを抑えたい方にはDDR4モデルの「MAG B660M MORTAR WIFI DDR4」もあるので用途に合わせて選びたい。

 拡張性も、Intel B660にはちょうどよい。ビデオカードで3スロット専有したとしても最下段のx16(4レーン)スロットが利用できるため、一般的なx1拡張カードや映像キャプチャなどのx4拡張カードが挿せる。USB 3.2 Gen2x2 Type-Cが利用できることに加え、必要ならばx4スロットにThunderbolt 4拡張カードを追加すればよい。およそミドルレンジゲーマーやアマチュア映像クリエイターに必要な機能は備わっている。MAG B660M MORTAR WIFIで何ができるのか、自分のニーズを満たせるのか、ここでひとつ想像してみてはいかがだろうか。

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