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「ハミングル」は4万円ちょっとで買えるレコードラックに収納可なレコードクリーナー

2022年01月16日 12時00分更新

使用時には必ず精製水を使うべし

 使い方はカンタン。ハミングルに適量の水を入れ、レコードをセットしたらボタンを押すだけ。ここで注意したいのは水道水ではなく、必ず精製水を使うということ。

 というのも水道水にはナトリウムやマグネシウムといったミネラル分が含まれており、乾くとレコード盤面に固着して取れなくなるから。クルマに乗る方ならおわかりかと思いますが、洗車した後に水滴跡や水シミができたことはありませんか? あの落ちづらい汚れはミネラル分によるもの。そんなミネラル分がレコード盤面にくっつくのかと思うと……。

 「精製水ってどこで買えばいいの?」というと、ズバリ薬局。500mlで100円程度で販売されています。ハミングルではおよそ350ml~400ml使いますので1本あれば大丈夫。精製水はレコードを洗ううちに汚れてきますが、20枚程度なら問題なさそうです。もちろん1枚ごとに精製水を取り替えるのが精神衛生上よろしいのですが、それだと1枚洗浄する度に100円かかってしまいます。この「洗うレコードの枚数が少ないと、ランニングコストがかさむ」のが超音波式クリーナーの弱点。

 バキューム式は、専用クリーニング液を毎回塗布するので、1枚あたりの洗浄コストは一定です。「いちいち精製水を買うのはちょっと……」とか「1枚ごとに精製水を交換したい」という方は、RO水が生成できる浄水器を導入されるとよいでしょう。

 ACアダプターのインレット近くに、電源ボタンとファンの時間切替スイッチが置かれています。乾燥時間は5分または10分の2段階切替です。不肖は10分にして使っています。

 フロントパネルには、乾燥モード、洗浄モード、そして全自動モードの3つボタンがあります。主に使うのは全自動モードで、1回押すと洗浄2分、乾燥5分または10分。ボタン2回押すと洗浄5分、乾燥5分か10分となります。よって1枚あたりのレコードクリーニング時間は最短で7分、最長で15分。時間を長くするほど汚れが落ちるのかはわかりませんが、最長の15分でクリーニングすることにしました。

 クリーニング中、レコード盤面は反時計に回転しつづけます。「レーベル面に水はつかないのか?」と心配になりますが、水を入れすぎない限り大丈夫。しっとりと濡れた盤面を見ながら、あとは放置して構いません。動作音は意外と静かですが、音楽を聴きながら……という気にはならない音量。なにより超音波洗浄特有の高い音が聞こえます。途中で水を抜くポンプの動作音が最も大きく、あとはファンの音がするだけ。夜中でもご近所迷惑にならないのはいいですね。ちなみに冒頭で登場した乾燥機構付き超音波洗浄機は昭和の掃除機並の動作音がしました。

 作業終了後、盤面を見ると確かに乾いています! ですがこれは時々なのですが、盤面に水滴が残る時があります。不肖が5分乾燥ではなく10分乾燥としているのは、この水滴残りがあるから。水滴が残った時は、綺麗な不織布で拭き取ってしまうか、ハミングルの乾燥モードを使って完全に落としましょう。

 また、レコード盤が薄かったりエッジに何か突起があったりすると、上手く回らなかったりします。その時は素直に諦めるしかなさそうです。

 使った水は下のタンク部分に溜まります。これを再び注いで次のクリーニング、となります。超音波式クリーニングマシンの多くは、超音波槽に溜まった水を排出するのが面倒だったりしますので、この機構はとても便利です。ちなみに再び水を灌ぐ際、漏斗などを使って本体部分に水がかからないようにした方がよいでしょう。というのも、本体部分に水が残ると、乾燥時の送風で水が飛んでしまい、盤面に水滴がつく原因になるから。超音波槽以外の部分に水をかけないことが、ハミングル使いこなしのコツといえそうです。

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