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レコードもCDも綺麗に! 音楽ファンならキース・モンクスのクリーニングマシン「プロディジー」をゲットせよ!

2021年05月31日 12時00分更新

キース・モンクス「プロディジー」(19万5800円・税込)

 英国に拠を構えるレコードクリーニングマシンの老舗キース・モンクスから、久々の新モデル「プロディジー」(19万5800円)が登場。6月1日からわが国でも販売を開始しました! このレコードクリーニングマシン、なんと光学ディスクもクリーニングできるのがミソ。長期間お借りしたので、徹底的にチェックしました。結論から申し上げると、プロディジーはまさに「お値段以上」の価値がある、素晴らしいクリーニングマシンでした。

サブスクが全盛だけど
アナログで聴きたい人も増えている

 サブスクリプション(定額制)の配信サービスによって1000円程度で数千万曲が聴ける現代。その煽りをうけて世界的にCDの売り上げが減少傾向なのは皆さまご存じかと思います。しかし、レコードは販売数を伸ばしているのだとか。我が国でも10年で10倍以上の新譜売上高を記録したほか、中古レコード店はいつも人でいっぱい。時代が便利になる一方で、人は過去を求めているのかもしれません。

レコードの扱いで面倒なのが、レコードクリーニング作業。5枚程度ならともかく、10枚を超えてくると嫌気がさしてくるのは筆者だけではないハズ!?

 そのレコードの取り扱いで最も面倒なのが、盤面のホコリやチリを取り除く作業であるクリーニング作業ではないでしょうか。クリーニングをしないと、次第にプツプツというノイズが出るだけでなく、レコード針にホコリが……ちなみにこの状態でレコードをかけると、針飛びの原因となり盤面や針に深刻なダメージを引き起こします。

綺麗な状態のレコード針

通常のクリーニングをした後で両面再生をした後のレコード針。針先に糸くずなどが多数付着していることがわかる

筆者が長年愛用しているオーディオテクニカ製レコード針クリーナー。左が液状のもので、右側が粘着タイプのもの。レコードをかける前に粘着タイプでホコリを除去。今日はもうレコードを聴かない、もしくは重度に汚れた時は液状クリーナーで汚れを落としている

 一般的にレコードのクリーニングは、専用のクリーニング液を盤面に塗布し、不織布などでふき取ります。ですが、これでは音溝の奥に溜まった汚れが取り切れないばかりか、汚れたクリーニング液を薄く伸ばしているだけで、汚れが綺麗に落ちていないことも。そこで登場するのが、塗布し汚れたレコード液を吸い取るレコードクリーニングマシンです。汚れた液を不織布でふき取るより、吸い上げた方が確実にレコードを汚しませんからね。

過去に販売していたキース・モンクスの業務用クリーニングマシン(輸入元HPより)

 キース・モンクスは、長年に渡り業界を牽引するレコードクリーニングマシンの老舗ブランド。もともとスタジオ用のマイクスタンドやレコードのトーンアームを製造していたようですが、1969年に英国の国営放送BBCラジオとともにレコードクリーニングマシンを開発。その高性能ぶりが評価されて、BBCラジオはもちろんのこと、大英図書館や米国議会図書館、さらにはNHKへの納入実績がある名門中の名門です。古くからのオーディオファイルなら、キース・モンクスの名はご存じかもしれません。

キース・モンクス「プロディジー」の吸引アーム

 キース・モンクスのレコードクルーニングマシンの特徴は、トーンアーム型の吸引アームを備えていること。一般的なレコードクリーニングマシンは、盤面に対して一方向の線(面)で吸引します。この方式だと素早く吸引できる反面、回数を重ねていくと吸引部分についたフェルトに汚れが溜まることも。このフェルトは常にレコードに接触しますから、汚れを拡げる要因にもなりかねません。さらに強力な吸引力を必要とするため、動作音が大きくなりがち。ふた昔前の掃除機並の音は当たり前で、深夜にやれば、ご近所問題に発展しかねるのでは? とためらうほど。

点で接触し吸引するため、汚れが他の部分に広がりにくい

 ですがキース・モンクスのレコードクリーニングマシンは、吸引する場所が線(面)ではなく点であることがミソ。これなら吸引力がそれほど必要ありませんので、騒音を低く抑えることができます。また、汚れが他の部分に広がりにくいというメリットも。デメリットとしては、一般的なレコードクリーニングマシンと比べると、どうしても吸引時間がかかってしまうということのみ。とはいえ、後述しますが1枚あたり2分30秒程度でクリーニングできるので、時間のことはあまり気にしなくてもよいかも。それより音が比較的静かで、確実に吸引でき、汚れが広がらない。これがキース・モンクスのメリットなのです。

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