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ユーモアとスリルがたくさん詰まった大人の嗜好品

「DEATHLOOP」プレイレビュー、ループを繰り返すほど面白さが加速していく良作FPSだ

2021年10月30日 11時00分更新

ベセスダ・ソフトワークスが販売、Arkane Lyon(Arkane Studios)が手がけたサード・パーソン・アクション「DEATHLOOP(デスループ)」

 ベセスダ・ソフトワークスが販売、Arkane Lyon(Arkane Studios)が手がけた「DEATHLOOP(デスループ)」は、タイムループの要素を取り入れたファースト・パーソン・アクションゲームだ。対応プラットフォームはPlayStation 5、PCで、9月14日より販売中だ。

 筆者は、DEATHLOOPにハマった人間の1人。本作にはタイムループを活かしたゲーム性や60年代のポップカルチャーを取り入れた世界観など、プレイヤーを虜にするほどの魅力が多く詰まっているのだ。さすがは、没入感あるゲームを得意とするベセスダ・ソフトワークス、ならびにArkane Studios。同社のゲームもそうだが、本作もまたやめどきがわからなくなる1本といっても過言ではない。

 そこで本記事では、DEATHLOOPのレビューをお届けする。

同じ1日を繰り返すことで得られる、最高の面白さ

 DEATHLOOPの魅力であるタイムループをわかりやすく説明すると、同じ1日を延々と繰り返す現象のこと。SF小説や映画、ゲームで多用されており、代表的な作品として「オール・ユー・ニード・イズ・キル」や「恋はデジャ・ブ」「シュタインズゲート」「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」などが挙げられる。

 DEATHLOOPも、タイムループを題材にした作品の1つだ。主人公のコルトは同じ1日を繰り返す「ブラックリーフ島」を舞台に、ループから脱出すべく、1日で8人のターゲット(ヴィジョナリー)を暗殺する計画を立てる。少しレトロチックな銃と、「スラブ」(アビリティー)を使い、困難に立ち向かっていく……といった内容だ。

謎の「ブラックリーフ島」から脱出するには、1日で8人のヴィジョナリーを暗殺しなければならない。銃とスラブ、そして知識を駆使し、終わらない1日から抜け出そう

 8人のヴィジョナリーを暗殺すればコルトの願いは叶うわけだが、厄介なのがタイムループだ。死んだら1日の最初(朝)に戻されるほか、進行状況や取得した武器、スラブ、トリンケット(武器およびコルトの強化アイテム)などをすべて失ってしまうのだ。

死んでしまうとループが発生し、始まりとなる朝へ戻されてしまう

1度死んだら即ループというわけではなく、3回まで復帰できる。ただし、3回死んだら振り出しに戻されるので慎重に

 1日は「朝」「正午」「午後」「夜」の時間帯で成り立っており、4つのエリアのうち1つのエリアを探索するごとに時間が1つ経過する。そして夜が終わると、最初の朝に戻る。つまりタイムリープが発生するのだ。たとえヴィジョナリーを暗殺できたとしても、夜が終わったら最初からやり直しということになる。

1日は「朝」「正午」「午後」「夜」の時間帯で成り立っており、1つのエリアを探索したら次の時間帯に移行。時間帯によって各エリアのアクティビティーが変化する

 しかしながら、話を進めていくと、獲得した武器・スラブを保存する方法が判明する。「レジドゥム」と呼ばれる消費アイテムを保存したい武器、スラブ、トリンケットに注入することで、振り出しに戻っても持ち越せるのだ。これがわかると、DEATHLOOPの面白さは一気に加速し始める。プレイ当初はシビアと思っていたが、救済策がしっかり盛り込まれている点に安堵したものだった。重要な装備は残して、いらない装備はレジドゥムに変換して……といったシンキングタイムも楽しい。

エリア中には、レジドゥムを帯びたオブジェクトが隠されている。見つけたら回収しよう

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