日本的要素を落とし込んだ力作が勢揃い
クールでキュートなキャラクターたち
キャラクター部門の審査員は、美術手帖 総編集長で美術出版社取締役の岩渕 貞哉氏、国内を代表するコスプレイヤーのえなこ氏、数々の作品の主題歌などで知られるオーイシマサヨシ氏、バーチャルYouTuberのキズナアイ氏、国際オタクイベント協会 代表の佐藤 一毅氏、日本の文化を世界に発信するブランド「カルチャージャパン」の創設者であるダニー チュー氏が務めた。
最優秀賞は新今ハルタ氏、優秀賞は夜市氏とぺんぐぅ氏、そして奨励賞には雨藤シイ氏、towa_blanche氏、暗裡三毛氏の3名が選出された。
新今ハルタ氏による最優秀作品は、浮世絵をあしらった振袖の着物を現代風にアレンジした衣装を着用し、太刀、脇差を腰にさしたキャラクターだ。新今ハルタ氏は作品について、「最初に、浮世絵は絶対に入れたいと思っていましたが、そのまま入れると硬い印象になると考え、食べ物を持たせました。女の人が寿司、男の人がたい焼きを持っていて、ユーモラスに仕上げています」とコメント。
新今ハルタ氏の作品について、えなこ氏は「パッと見て、ひと目で日本のキャラクターだとわかります。着物をモチーフにしていますが、浮世絵が描かれていて、しかも自然に馴染んでいて、楽しいキャラクターだと思いました」と話した。
また、コスプレ賞としてイラストを元に本物のコスチュームを作成し、えなこ氏、オーイシマサヨシ氏が着用するコスプレ賞も設けられ、ocuto69氏とnuh氏の名が選出された。表彰式では、実際にコスチュームを身に纏った、えなこ氏とオーイシマサヨシ氏が登壇。ocuto69氏はえなこ氏のコスプレについて「本当に光栄なことです」、nuh氏はオーイシマサヨシ氏のコスプレについて「すごく似合っていて、かっこいいです」とオンラインを通じて感想を述べた。
なお、動画部門の優秀作品は今後、日本の魅力を発信するコンテンツとして、在外公館の各種広報・レセプション、SNSといった分野で、キャラクター部門の優秀作品は、日本の魅力を発信するキャラクターとして、いずれも政府の取り組みで活用される予定だ。
表彰式を取材して、日本人である筆者自身も日本の持つ魅力を新たな側面から再認識できたと感じているが、今後、実際に受賞作品が活用される中で、国外からどのような反応があるのかも楽しみだ。またクールジャパンコンテスト2020を通じて、日本のクリエイターが持っている高いセンスと、優れた技術にも注目が集まるのではないだろうか。
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