週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

みずみずしい透明感と適度なゆるさを兼ね備えた音も魅力的

オールラウンドという言葉がふさわしい、ティアックの万能DAC「UD-701N」

2021年05月24日 17時00分更新

スリムで奥行きを抑えた設置しやすい筐体

 筐体は見た目の質感だけでなく、内部の制振性なども含めて綿密に作り込まれている。詳しくは製品サイトなどにも記載されているが、シリーズ初のフルサイズ機ということでかなり力を入れて開発した機種だというのが伝わってくる。

 回路はデュアルモノラル構成/全段フルバランス伝送となっており、電源用に左右のアナログ信号、ネットワーク部、デジタル制御部で独立して使う4基の大容量トロイダルコアトランスを内蔵している。このあたりは価格帯を考えてもかなり奢った内容の機種と言えそうだ。

ステレオパワーアンプとの組み合わせも検討したい

 この記事では「UD-701N」を中心に紹介しようと考えていたが、UD-701Nとの組み合わせを考えたパワーアンプ「AP-701」も用意されていて、こちらもなかなかのできだ。

右がAP-701

 オランダのHypex社が開発したNcoreモジュールをカスタムメイド(ティアック専用にチューニング)して使用している。フロント部にある針式のメーターもデザイン上のアクセントになっている。AP-701はステレオパワーアンプだが、2台用意してバイアンプ駆動するといった拡張もできる。

 幅は444mmあるが、ともに高さは111mm前後。奥行きはUD-701Nが334mm、AP-701が348.2mmに抑えられている。ヘッドホン再生やPCオーディオを楽しみたいという人は、UD-701Nだけを机の上におき、そこからXLRケーブルを長く引き回して、スピーカーの近くに置いたAP-701に信号を送るといった使い方もできる。デスクトップ設置でもラックに入れても仰々しくならない点は魅力だろう。

振動の起きやすいトランスは底板から浮かせたフローティング構造、放熱の効果を持たせたサイドパネルのフィンは共振を排除するために形状を調整しているという。

フット部はともに3点支持。スパイクフットとスパイク受けが一体化した脚が付いている。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

この連載の記事