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VAIO のレジェンド開発者たちに訊く

ブレイクスルーを目指した4面カーボンボディが生まれるまでのぶっちゃけ秘話

2021年05月28日 11時00分更新

VAIO Zに携われる喜びとは

――最後に社内の開発者たちはVAIO Zを造ることをモチベーションにしているという話を伺ったのですが、みなさんはどうですか。

武井 「私は、初めてのメカPLが今回のVAIO Zでした。ある意味天井のない機種を任されて、最終的な形をどう創っていくのか、ゼロからの手探り状態で始めたので不安もありましたが、天井がないというワクワク感がありました。スタート時はVAIO Zを『ネクストジェネレーション』機種と言ったりもしたのですが、次世代PCをやりたいようにやれる楽しさとともに、プレッシャーが大きすぎて苦しかったこともありました。さまざまな制約がある多くの機種に比べて自由度が高くとことんまでこだわれるやりがいのある機種です」

――これまで開発してきて、いつかはZという気持ちでいたんですか?

武井 「そうですね。ぶっちゃけ VAIO Zの開発が立ち上がる際にメカPLを打診され、その時Z以外の機種選択もあったんですが、心臓をドキドキさせながらも、『Zをやらせてください』って言ったんです(笑)。おそらくVAIOの開発者なら誰しもZに関わりたいと思っていると思います」

浅輪 「私の場合は、VAIOのラインアップ全体を見ている立場なのですが、長い間Zが出せていなかったので、さらにZの立ち位置が上がった感じがありますね。VAIO株式会社創業時はソニー時代のVAIOと同等な製品づくりができるのだろうか? と世間の人たちに思われているのではないかと感じていました。
 以前、勝色(VAIO株式会社5周年記念モデル)をやったときに、大阪でトークショーをしたのですが、お客さんから『VAIO Zはいつ出るんだ。今回はVAIO Zだと思ったのに、どれだけ待たせるんだ』って言われまして、(お客様の)大きな期待を感じました。ちょうどVAIO Zをやろうとしていた時期で、『その方は今回のVAIO Zにご満足していただいているのかな』って、実は非常に気になっているんです(笑)。『われわれはまだまだ技術がありますよ、面白いもの出せますよ』って。VAIO Zに対するモチベーションというか、われわれが持っていなければならない、絶対忘れてはならないものなのではと思っています」

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(提供:VAIO)

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