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トヨタのコンパクトSUV「ヤリスクロス」はヤリス3兄弟の大本命!

2021年03月13日 12時00分更新

インテリアは高級指向?

 インテリアの装備はかなり充実しています。今回試乗したHYBRID Zというグレードは、パワーシートをフロント2席に装備しています。つまりフロントシートはスライドやリクライニングが電動化されているのです。

 そのパワーシートのせいなのかどうかはわかりませんが、このグレードは内装色が選べません。シートのサイドに張られた高機能フェイクレザーは、本革に比べれば滑りにくく蒸れにくいという特徴を持っているので機能的には素晴らしいのですが、どんなボディーカラーを選んでもフェイクレザー部がブラウンしか選べないのは少し残念と言わざるを得ません。また、ほかのグレードを選ぶとブラック基調のインテリアカラーのみとなります。

 インパネ周り、特にメーターパネルはヤリスとはまったく違います。速度計とエンジン回転計にそれぞれベゼルが備わった2眼スタイルのヤリスに対し、ヤリスクロスのZグレードはフラットなメーターパネルとなります。ただし、ほかのグレードでは2眼スタイルとなります。

 ASCII読者なら絶対に欲しいUSB端子ですが、フロントコンソールに2口設置されています。運転席側はディスプレイオーディオ接続に使用されるデータリンクのUSB、助手席側は2.1Aの高速充電対応の電源専用USB端子となります。そのUSB端子の奥にはシガーライタータイプの12V電源ソケットも装備されています。

 ヤリスクロスのサイドブレーキは電磁式となっており、シフトレバーをパーキング位置にセットすれば自動でサイドブレーキがかかります。シフトレバーの後方にあるボタンでも操作できます。また、電磁式のサイドブレーキとなったことにより、ヤリスシリーズで唯一の全車速追従型レーダークルーズコントロールを装備しています。ほかのヤリスシリーズは30km/h以下ではクルーズコントロールがキャンセルされてしまいますが、ヤリスクロスでは完全停止に対応したクルーズコントロールとなっているのです。

 ヤリスに比べてヤリスクロスはホイールベースが10mm長いのですが、室内長は実は同じ数値となっています。しかしながら、室内高は15mm増えて頭上にゆとりが生まれているのが実感できます。室内幅もヤリスと同じなのですが頭上が広いと実際よりも室内が広く感じます。

 リアシートのセンター部分のシートバックは前に倒して肘掛けとして利用でき、そこにはドリンクホルダーも装備されます。また、この部分を倒すことによりスノーボードなど長尺のものを搭載することも可能となります。

 搭載と言えばラゲッジスペース。ヤリスクロスのリアハッチはオプションでハンズフリーパワーバックドアを装備できます。

 これはつま先をリアバンパー下で左右に振ることによって、リアハッチが電動で開閉するという機能。また手動で閉める際もリアハッチに装着されたスイッチを押すことで操作できます。

 ラゲッジスペースはラゲッジボードで2段に仕切ることが可能で、洗車用品などをラゲッジボードの下に収納できるので使い勝手はかなり広がります。

 実際に90リッタークラスのスーツケースを積んでみました。重ねれば2つは収納可能で、そのほかに、機内持ち込みサイズのものであればもう一つ入るほどの収納力があります。

 そのままでも十分な積載性と収納力があるヤリスクロスですが、リアシートを倒せばその収納力は一気に3倍ほどもアップします。

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