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5000円台からとお買い得!テレワークでも活躍するXP-PENのペンタブレットの活用術

2020年12月25日 11時00分更新

文● 高橋佑司 編集● ASCII
提供: XP-PEN・TSUKUMO

雑誌編集者はコスパに注目

 2人目は、アスキーの若手編集者で、雑誌週刊アスキーの編集に関わり、実際にペンでラフなどをバリバリ作るまぶかはっとに選んでもらった。

 彼が選んだのは、先ほどのDeco mini7よりも一回り大きい、351×217mmサイズの「Deco 01 V2」。板タブでは、比較的一般的なサイズ感の製品だ。XP-PEN公式ストアの直販価格は6500円になる。

XP-PEN「Deco 01 V2」

「Deco 01 V2」の主なスペック
サイズ 351(W)×217(D)×8(H)mm
読み取り範囲 254×158mm
ペン バッテリーレス・スタイラスペン
筆圧感知 8192レベル
傾き検知 最大60度
読み取り解像度 5080LPI
レポートレート Max.≧220RPS
エクスプレスキー 8個
接続方法 USB Type-A
対応OS Windows 7/8/10、Mac OS X 10.10以降、Android 6.0以降

 Deco 01 V2はDeco mini7と同じくWindows 10までのPC、Mac OS X 10.10以降、Android6.0以降にも対応。充電の必要がない、最大60度の傾き検知機能を備えたバッテリーフリーのスタイラスペン「P05」を付属。タブレットの本体はわずか8mmと薄型で、10インチ以上のノートPCと一緒に使うのにオススメな1台だ。

パッケージの内容物。Deco mini7と同様のUSB変換アダプタ―のほか、替え芯内蔵のペンスタンドも付属する

――編集業務では、どんな時にペンタブレットを使用しますか?

まぶか氏:雑誌を作る際に、最初に大まかな誌面のレイアウトを決める“ラフ”を作成する作業があります。紙に実際に書くこともありますが、僕の場合はデジタルでやることが多いので、ペンタブレットを使って作業します。

――以前からペンタブレットを使って作業していたんですか?

まぶか氏:そうですね。家で作業するときはデスクトップPCにペンタブレット、会社など外で作業するときはペン入力に対応したタブレットPCを使っています。最近は家にいることが多いのでペンタブレットがメインですが、タブレットPCに描くときなどと比べると、やっぱりペンタブレットの方が書き味はいいですね。

――このDeco 01 V2はDeco mini7より大きいモデルですが、大きめのモデルを選ぶことによるメリットなどはあるんでしょうか?

まぶか氏:板タブの場合、トラックパッドなどとは違って、ペンタブレットの読み取り範囲上のペン先の位置がディスプレーのカーソルの位置と同期しています。ペン先を左上に置けばPC画面のカーソルはディスプレーの左上に、右下にペン先を移動させればカーソルも右下に行きます。画面の大きさに対してペンタブレットが小さすぎると、手を動かした距離に対するカーソルの移動距離が大きすぎて、違和感を覚え易いです。なのでデスクトップPCで使うのであれば、これくらいのサイズはあった方がいいんじゃないでしょうか。

――自分で使っている製品と比べて、どんなところが優れていると思いますか?

まぶか氏:やっぱりコスパの良さですかね。8192レベルという現行最高クラスの筆圧感度(筆圧による線の強弱の感知性能。高いほど細かく調整できる)に対応するスタイラスペンが標準で付属し、ペンの角度で書き味を調節できる傾き検知も備えているのに6500円なら、かなりコスパがいいと思いますね。いろいろ付加機能が異なるので一概には比べられないんですが、日本で有名なワコムのペンタブレットだと、筆圧感度8192レベルの製品は安くても3万円近く、スペックを落とした最も安価なモデルでも9000円以上はするので、安価にペンタブを導入したい人にはオススメできる製品だと思います。

デジタル入門したいクリエイターにも

 最後の1人となるWさんは、週刊アスキーでイラストやマンガも描いてもらっているガチガチのクリエイター。ただし、アナログで作業しているので、ペンタブレットは初体験とのこと。そんなWさんは、今回唯一の液晶タブレット(通称 液タブ)である「Artist 12 Pro」を選択。XP-PEN公式ストアの直販価格は2万9800円。5万円程度も当たり前の液タブとしてはかなり安めだ。

XP-PEN「Artist 12 Pro」

「Artist 12 Pro」の主なスペック
サイズ 351.52(W)×225.38(D)×12.9(H)mm
読み取り範囲 256.32×144.18mm
ペン バッテリーレス・スタイラスペン
筆圧感知 8192レベル
傾き検知 最大60度
読み取り解像度 5080LPI
レポートレート Max.≧220RPS
エクスプレスキー 8個
接続方法 USB Type-A×2、HDMI
ディスプレー解像度 1920×1080ドット
色域 NTSC:72%
最大表示色 1670万色
コントラスト比 1000:1
視野角 178度
対応OS Windows 7/8/10、Mac OS X 10.10以降

 Artist 12 Proは、11.6インチと液タブとしてはコンパクトな製品。3in1ケーブルを使い、PCのHDMI出力とUSBポートに接続するだけで、簡単に利用可能。ペンは前述した2製品と同じく最大60度の傾き検知機能を備えたバッテリーフリーのスタイラスペン。対応OSはWindows 10までとMac OS X 10.10以降。

パッケージの内容物。ペンタブレットに傾斜をつけて置けるスタンドや、画面が手汗などで汚れないようにする2本指グローブなどが付属している

――アナログでの描き心地とは、どういった違いを感じますか?

Wさん:紙に描くのと比べて、ペン先が滑るかなというのは感じます。ただそういう感覚の違いよりも、紙だと消しゴムや修正液などを使って書き直しをすると劣化が激しいのに比べて、これならそういう心配がないというメリットの方が大きいと思います。あと、アナログでは下書きを鉛筆で描くときとインクを付けてペン入れするときでは描く感覚が変わってしまうんですが、デジタルなら画材の違いに関わらず、描くときの感覚が一定になるので慣れると使いやすそうです。

――単純に画材の消耗が少ない面も、アナログに比べて楽なのかなと思ったりもします。

Wさん:そうですね。紙やインク、ペン先などの物理的な消耗がないので、画材屋に買いに行く手間が省けるというのはシンプルに嬉しいところだと思います。マンガ家さんによっては、1ページで1本ペン先を消費してしまう人などもいますから。

――そんなに早く消費してしまうものなのですか!?

Wさん:インクを付けて描くようなつけペンですと、使い始めは先がすごく細いので背景など細かいところを描くのに使用して、だんだん先が摩耗して丸みが出てきたらキャラクターを描くのに使う、というように使い分けるんです。筆圧などによっては摩耗が早い人もいるんですが、これならあまり気にしないで済むのかなと思います。

――ペイントソフトの機能などは、特にありがたいものなどはありますか?

Wさん:デッサンの狂いなどを調べるために、絵を反転させて調べたりといったことをよくやるのですが、デジタルならボタン1つで左右上下に絵を反転させられるので、これはすごく便利だと思います。あとは画面の拡大縮小ができたり、塗りつぶしツールがあったり、とにかく何でもできるなという印象は持っています。実は最近、大手マンガ雑誌の作家さんがコロナ禍の影響でアシスタントさんを呼べなくなったのもあり、デジタル環境に移行されている方も増えているのですが、ソフトの便利な機能のおかげで1人でもほとんどすべてできてしまう、とおっしゃっている作家さんなんかもいましたね。

――ちなみに、絵を描くという用途以外では、Artist 12 Proの良さなどはありますでしょうか。

Wさん:単純な話ですが、やっぱり画面が増えるというのはありがたいですね。液タブではペイントソフトを立ち上げつつ、PCの画面ではメールを見る、といったこともできます。11.6インチサイズとちょっと小さめなので、ただマルチディスプレーにしたいだけならモバイルディスプレーなどを買うのでもいいんでしょうが、液タブは入力デバイスとしてPCの操作にも使えるというのが利点ですね。あと、液タブは接続するケーブルが多くて面倒なイメージがあったのですが、必要なケーブルが1本にまとめられて分かりやすく、初心者でもセッティングしやすそうなところがいいですね。

液タブのわりに配線が簡単なArtist 12 Pro。本体側にはポート1つ、PC側はUSB Type-A×2、HDMIで接続する

ペンタブレットで業務効率化
今後を見据えて1台持っておくと便利かも

 ペンタブレットというと、もちろんクリエイターが使用するデバイスという面も大きいが、実はさまざまな業務で活用できるような面も持っていることが、今回アスキーのスタッフに話を聞くだけでも分かった。完全に意見が一致するということはないだろうが、自分の業務に近い、共通する部分があると感じた人は参考にしてみて欲しい。

 普段の業務だけでなく、今後もテレワークが続けば、印鑑の廃止のようにあらゆる手続きのデジタル化もますます盛んになると思われる。例えば車や家の購入の契約書もデジタル署名になったり、公的公共機関の提出書類がデジタルの手書き入力でも提出が可能になったりが進めば、ペンタブレットが1台あると便利だ。

 また、Deco mini7とDeco 01 V2は、Android 6.0以降にも対応しているため、スマホやタブレットと接続して、イラストアプリや写真加工アプリでの描き込みにも利用できて便利だ。最近は、スマホを使って指でイラストや漫画の練習をする小学生なども増えてきているという。

 Deco mini7とDeco 01 V2はどちらも5、6000円台と決して高くはないので、そうした子供の知育にも活躍する。

 そんなペン入力が仕事や趣味で今後必要になるかも、と気になった人や、ペンタブレットが欲しいと購入を検討していた人にこそ、TSUKUMOやXP-PENの公式ストアにて、まずはコスパの良いXP-PENのペンタブレットの購入を検討してみてはどうだろうか。

(提供:XP-PEN・TSUKUMO)

※価格の変動がございますので、下記サイトにてご確認ください。

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