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15.6型ながら重さ約1.62kgと軽量でモバイルも視野に!

税別7万円台でもRyzen Mobile搭載で高性能、シルバーなカッコいい筐体も魅力の15.6型ノートPC「mouse B5-R5」

2020年12月10日 14時30分更新

写真編集は快適! 動画編集は作業による

 続いて、実際の作業を行なって、使用感をチェックしながら測定できる部分を測っていこう。今回使用したのは、Adobe製のフォトレタッチソフト「Adobe Photoshop」と現像ソフト「Adobe Photoshop Lightroom Classic」、同じく動画編集ソフト「Adobe Premiere Pro」、フリーで使用できる動画編集ソフト「DaVinci Resolve16」を使用してみた。

 Photoshop(バージョン22.0.1)では、2400万画素のデジカメで撮影し、Photoshop Lightroom Classicを使って16bitPSD形式で書き出したデータで、作業を行なってみた。ファイルサイズは約140MBある。拡大や縮小の作業、100%の拡大率で細部のチェックを行なうため、左右上下様々にスクロール、ドラッグして描画する様子を確認したがまったくもって不満は感じない。補正作業のプレビュー反映も素早いのでフィルターの効果が出るまで待つようなことはなくストレスなく作業を進められた。

100%の大きさにして画面の隅々をドラッグしながらチェックを行なうだけでもGPUの使用率は高くなる。ちなみに設定からGPUの機能をオフにして同じ操作を行なうとドラッグ時の反応が若干遅れるときがあるので、GPUの機能はかなり有効的に利用できているようだ

多くのフィルターの中でもフィールドぼかしのプレビューはGPUの機能を利用していて、ぼかし量や方向を変えて再プレビューされるごとにGPUの使用率が上昇する。反映はスムースで待ち時間を感じることはなく、すぐに反映されるので作業の妨げにならない

 Photoshop Lightroom Classic(バーション10.0)では、2400万画素のデジカメで撮影したRAWデータ500枚を、16bitPSD形式と最高画質のJPEGで書き出すのにかかった時間を測定。また、Lightroom上での補正作業も行ない、CPUとGPUの動作状況も確認してみた。

 16BitPSD形式で書き出すのにかかった時間は約7分50秒で、JPEG(最高画質)の書き出しは約8分だった。どちらも書き出し時にはCPUの使用率が100%まで上昇、ブーストクロックの4.0GHzまでの上昇は確認できなかったが、3.90GHzくらいまでは確認できた。書き出し速度はインテルの第9世代モバイルプロセッサーCore i7-9750と同じくらいの処理時間だったので、実用性は十分といえるだろう。

 ストレージがSSDだがSATA接続なので多少不安はあったが、16bitPSD形式での書き出し時に書き込み待ちが起こることはなかった。ただストレージのアクセスも16bitPSD形式での書き出しでは波のように上下し、100%まで達することもあったので、3000万画素以上の大きなサイズのデータでは、ストレージがボトルネックになる可能性はある。

CPUの使用率はPSD形式でもJPEG形式でも100%まで上がっている。GPUへの負担はほぼないが、ストレージはSATA接続ではギリギリの状態でこれ以上大きなファイルになると書き込み待ちが発生する可能性はある

変形などではプレビュー作成にGPUにやや負荷がかかるようだ。CPUの稼働率も上がるが速度的には十分

 PremierePro(バージョン14.6.0)は定番の動画編集ソフトで、2400万画素のデジカメで撮影した多数の約30秒の動画をつなぎ、約10分の動画を作成して書き出しを行なってみた。フルHDで撮影した素材からフルHD動画、4Kで撮影した素材から4Kの動画を作成している。単純にカットを繋げただけでエフェクトや補正は全く行なってない。書き出しの設定はH.264形式で、プリセットされているYouTube用の設定をフルHDと4Kそれぞれに設定している。

 まず4K動画を書き出すのに要した時間は約7分40秒、フルHDの書き出しは約4分10秒で完了した。最近のパソコンはどれもこれも高速化してきているので飛び抜けて速いということはないが、ミドルクラスのパソコンでこれだけ高速に処理できるのは驚きだ。

 4K書き出し時はCPUの使用率が50%戦後、GPUが80%戦後で動作しハードウェアアクセラレーションが機能しているのが確認できる。GPUはRadeonGraphicsなので、OpenCLによるアクセラレーションだが処理速度としては十分に高速だろう。

 フルHDでの書き出しではCPUが100%まですぐに上昇し、GPUは50%くらいの動作率だった。またカット間のエフェクトや補正などの作業はちょっと重く感じる点があり、アッセンブルやエフェクトのアセット切り替えでのプレビュー読み込みなどは多少の待ち時間が生じていた。それでも作業が中断するほどの時間がかかるわけではないので心に余裕を持って作業していれば問題ないだろう。持ち運びしやすいノートPCということもあり、出先での動画編集もこなせないことはない。

4K書き出しを行なってる状態をタスクマネージャーで確認、GPUのハードウェアアクセラレーションもしっかり機能している

プレビューなどではGPUの使用率も上がる。処理は重くエフェクトを使用した場合によっては読み込みに時間がかかることもあるが、実用面で問題になるほどではない

 DaVinci Resolve16は、フリーで利用できる動画編集ソフト。こちらでもPremiereProと同じく4KとFHDで撮影した素材をつなぎ合わせ約10分の動画を作成しMP4形式で書き出す時間を測定した。書き出しの設定はプリセットされているYouTube用の2160P用と1080P用の設定で行ない、ファイル形式だけMP4に変更してある。

 編集作業での動作は、4Kベースでの作業の場合はプレビューの読み込みが結構起こるため、スムーズに作業できるとはいいがたい。それでも多少の重さを承知なら、一応利用できないことはないといった程度。フルHD素材なら動作はかなりよくなるものの、こちらも重さは感じるので、DaVinci Resolve16を使うマシンとしてはサブ機であれば十分使えるものの、メインで使いこなすのは厳しいかもしれない。

CPUの稼働率は100%まで上がっているがGPUは15%程度。設定ではGPUのハードウェアアクセラレーションは機能しているが負荷は低めのようだ

プレビューの表示だけでもCPUへの負荷はかなり高くレスポンスも低下する。エフェクトを加えるとCPUの負荷は一気に100%まで上昇する

普段作業+αの活躍に期待できる高コスパモデル

 AMD製のAPUはコストパフォーマンスが高く、比較的安価に高性能なパソコンを構成できるようになっている。mouse B5-R5に搭載されている第3世代Ryzen Mobile 4000シリーズは、Zen2アーキテクチャの採用により大幅に性能が向上しており、ライバルに相当するインテルのCore i5シリーズと比較して、各種ベンチマークテストではワンランク上のスコアを記録している。

 クラス的にはエントリー/ミドルクラスのAPUだが性能はミドル以上で、一般的なパソコンの使い方である書類作成やレポート、ウェブブラウジングや動画鑑賞などの作業や趣味要素であれば十分に対応できる性能だ。グラフィック周りはAPU任せになってしまうため、負荷の高い3D系のゲームは苦手だが、軽めのMMOなら十分に楽しめる性能で、ブラウザゲームなら2つ3つ同時に開いてもなんの問題なく動作し、軽めの動画編集や写真の編集などのクリエイティな作業にも対応できる実力を持っている。

 7万円台や8万円で購入できるノートパソコンは多いが、低スペックのCPUでウェブ閲覧がどうにかできる程度だったりするマシンも少なくない。しかし、mouse B5-R5はメモリー8GBに256GB SSDと、普段作業ではまず不満は感じない構成になっている。プロ用のコンテンツ制作用アプリでも難なく動作する性能を持つ優秀なノートパソコンだ。

(提供:マウスコンピューター)

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